がん予防

カテキンの効能と効果について【効率よい摂取方法】

カテキンを目玉にうたった商品を最近よく目にするようになりました。身体によいもの、というイメージがあると思いますが果たしてその実際のところはどうなのでしょう?

カテキンとはどのような成分なのか?

カテキンとは緑茶の中に含まれるポリフェノールのひとつです。お茶に特有の苦渋味成分のもととなる物質です。

ポリフェノールにはたくさんの種類があり、

なども同じポリフェノールの仲間です。

カテキンは、ポリフェノールの中のフラボノイド、その中でもフラバノールという種類に入ります。

ポリフェノールに共通する特徴として、抗酸化作用を持っている為に健康効果が期待されています。カテキンの抗酸化力はビタミンEの10倍、ビタミンCの80倍と言われています。

抗酸化力の働きは、体内で発生する活性酸素の除去に必要なものです。活性酸素は非常に強い酸化力を持ち、体内に過剰に出来ると細胞や遺伝子を傷つけてしまいます。この時に、カテキンが存在すれば、その抗酸化力によって過剰な活性酸素を還元してくれます。

一言でカテキンと言っても、緑茶中には、

  • エピカテキン
  • エピガロカテキン
  • エピカテキンガレート
  • エピガロカテキンガレート

等、複数の種類が存在します。エピガロカテキンは、リンゴ、ブラックベリー、ソラマメ、サクランボ、ブドウ、ナシにも含まれています。

そもそもポリフェノールとは?

最近耳にすることの多いポリフェノールですが、このポリフェノールとは

ほとんどすべての植物に含まれる、植物特有の色素や苦み・渋み成分

を総称したものです。その種類は5000を超えるともいわれています。

ポリフェノールにはこんなにもの種類が!⇒ポリフェノールの驚きの種類!

カテキンの過剰摂取・欠乏症の場合

カテキンの過剰摂取、欠乏症の問題は報告されていません。しかし、研究報告としては過剰摂取によって、肝機能障害を引き起こすと言われています。こういった背景から、日本では高濃度茶カテキン飲料を発売している会社では、他のペットボトル緑茶飲料と異なる350mlのコンパクトな容量で提供するようにしています。ただ、あまり敏感になり過ぎず、カテキンの目安量を守れば問題のない安全な成分と言えます。

一方で、欠乏症と言われるものも同じく存在しませんが、カテキンのような強い抗酸化作用を持つ物質が体内で不足すると問題が生じます。上記で述べた様に、抗酸化作用は活性酸素の除去に役立ちます。

過剰な活性酸素が除去できない場合、

  • 高血圧
  • 動脈硬化

と言った問題につながります。また、カテキンの抗酸化作用は下記のビタミンと組み合わせることでより強力になります。

ビタミンA脂溶性でビタミンEと共同で、細胞膜において活性酸素と戦います。

ビタミンC水溶性なので、細胞質に溶け込み、細胞質の酸化を防ぎます。

ビタミンEもっとも抗酸化作用の強いビタミンです。脂溶性で、主に細胞膜で抗酸化作用を行っています。カテキンとの組み合わせで高い相乗効果を発揮します。

カテキンの効果は?

カテキンの効能・効果を以下に纏めました。一部は既に触れましたが、大きく4つあります。

がん予防

カテキンにはがん予防に効果があります。特に胃がんに効果があると言われています。これは、カテキンが胃がんの原因となるピロリ菌の活動を抑制するためだと考えられています。また、カテキンの持つ強い抗酸化作用によって胃がんだけではなく、様々ながんの発生リスクの低減が報告されています。

LDLコレステロール、中性脂肪の上昇を抑制

カテキンのうち、エピガロカテキンガレート(EGCG)は腸管でコレステロールが小腸から吸収されることを防ぐ働きがあります。これをコレステロールのミセル化阻害作用と言います。そのため、カテキンの作用によって血中のLDLコレステロールや中性脂肪値が上昇するのを抑制します。また、カテキンはLDLコレステロールが肝臓で分解されるのを促進させる働きもあります。

肥満防止

緑茶にはカテキンだけでなく、カフェインも含まれています。カテキンとカフェインには脂肪蓄積を抑制する作用があると考えられています。その為、両者を同時に摂取すると脂肪蓄積を効果的に抑制することできます。実際に、マウスに対して緑茶粉末を少量混ぜた餌を4か月与えたところ、腹部の脂肪量に減少が確認された報告があります。

カテキンと肥満予防について詳しくはこちら⇒カテキン摂取で肥満予防!

内臓脂肪減少

内蔵脂肪の蓄積は、食物から摂るエネルギー量 (摂取エネルギー量)が、運動などで消費するエネルギー量(消費エネルギー量)を上回った場合に起こります。ここで、カテキンを継続的に摂取することによって消費エネルギー量が増加することが最近の研究から分かっています。これはカテキンを摂取すると、肝臓での脂質代謝が活発になり、結果として脂質の燃焼によるエネルギー消費の増加が起こる為だと言われています。

カテキンは、エネルギー消費量を増加させることで体脂肪を低減する効果が発現していると考えられます。つまり、カテキンを継続摂取すれば、日常的な活動をしているだけで余分な体脂肪を消費する効果が期待でき、また腹部の脂肪面積の低減効果あると言えます。

カテキンには他にもこんな効能が⇒カテキンは血糖値と関係があるの? カテキン摂取で口臭予防! カテキンで生活習慣病予防!

カテキンの摂取方法は?

カテキンを効果的に摂るにはお茶が最も効果的です。その中でも煎茶がおすすめです。緑茶の有効成分は、数回お茶を淹れた程度ではまだまだ茶殻に残っているため、何度も煎じて飲むとより効果が期待できます。もっとも理想的な摂取方法は、茶葉ごと食べる方法です。これは、カテキンは日光に当たることで作られる成分であり、茶葉にカテキンが集中しているためです。

日光をたくさん浴びて作られる煎茶にはカテキンが豊富ですが、日陰で育てられる玉露ではカテキンは結果的に少なくなります。既に述べた様に、お茶をお湯で抽出して飲んでも茶殻にカテキンの大半が残ってしまいます。その為に、直接食べる方法が効果的と言う訳です。

摂取するためには、茶葉を粉末にして丸ごと摂取することがおすすめです。丸ごと茶葉をとる場合には、農薬や除草剤を使用していない有機栽培の茶葉が好ましいです。

サプリの選び方

上記で上げた様な食品を積極的に取っていくことが好ましいですが、サプリメントを利用しながら積極的に取っていくこともおススメです。カテキンのサプリは含有量や価格に幅があり、どれを選んでいいのか分からない方も多いと思います。そこでカテキンサプリの選び方を紹介します。主には以下の4つの観点が重要です。

カテキンの含有量

サプリで重要な点はその含有量です。あくまでカテキンが何g含まれているかを確認しましょう。1日あたりの目安量は1g程度です。緑茶のみで摂取しようとすると10杯以上も飲む必要がある為、サプリメントを有効に活用しましょう。

カテキン以外の有効成分

カテキンは他の成分と一緒に摂取するほうが相乗効果を発揮する場合があります。例えば、例えばビタミンCやビタミンEが該当します。その為、ビタミンと一緒に配合されているものを選択しましょう。

安全性

毎日飲むものなので、有機栽培のものを選びましょう。また、茶葉から抽出する場合にはカフェインも同時に濃縮されます。そのため、製造工程の中でカフェインが除去されている製品を選びましょう。

1日あたりの価格

サプリを選ぶ大事なポイントとして継続して飲み続けられることが重要です。サプリメントは薬と違って、飲み続けることで徐々に効果を実感できます。最低でも3ヶ月は続けるとしたら、”続けやすい価格”であることが重要です。目安として1日30円以下が望ましいでしょう。

カテキンの効能と効果について【効率よい摂取方法】まとめ

緑茶に豊富に含まれるカテキンには、がん予防、LDLコレステロール・中性脂肪の上昇抑制、肥満防止、内臓脂肪減少などの効果が期待できます。食事での摂取でも好ましいですが、継続するにはサプリメントを利用することが好ましいでしょう。

関連記事

  1. 〇 × βカロテンと喫煙との関係【極端な過不足は避けよう】
  2. エラグ酸で美白効果をゲット!【副作用は大丈夫?】
  3. フェカリス菌は便秘と花粉症に効くの?【うれしい効き目がたくさん】…
  4. フェカリス菌の効能と効果!【健康維持には欠かせない】
  5. オキシカインを食品から摂るには?【効果的な摂り方】
  6. カテキンは血糖値と関係があるの?【食後の緑茶のススメ】
  7. ペパーミントは花粉症に効果がある【効果的な摂取方法】
  8. アスタキサンチンの効能と効果【天然色素の秘密に迫る】

ピックアップ記事

カテゴリー

PAGE TOP