テアフラビンは紅茶やウーロン茶に含まれる色素で、抗酸化作用のあるのポリフェノールです。テアフラビンが注目される理由は、ヒトの血中コレステロール濃度の低減に効果があるからです。コレステロール値が高いと糖尿病や動脈硬化などのリスクが上がりますが、コレステロール値を下げるためには過酷な食事制限が必要になる場合も少なくありません。ですが、紅茶やウーロン茶に多く含まれるテアフラビンを効率的に摂取することで、コレステロール濃度の低減以外にもさまざまな健康効果があります。
そもそもポリフェノールとは?
最近耳にすることの多いポリフェノールですが、このポリフェノールとは
ほとんどすべての植物に含まれる、植物特有の色素や苦み・渋み成分
を総称したものです。その種類は5000を超えるともいわれています。
ポリフェノールにはこんなにもの種類が!⇒ポリフェノールの驚きの種類!
テアフラビンとはどのようなものなのか?
テアフラビンとは、カテキン含有植物にあるフラバノールから構成される抗酸化作用のあるポリフェノールです。茶葉を紅茶に加工する際の発酵の過程で、酵素が酸化することで生成されます。紅茶の赤い色はテアフラビンからなるように、そのような赤い色の素と考えてよいです。紅茶と同じように茶葉を発酵させて作られているウーロン茶にも含まれます。
なぜ、紅茶やウーロン茶のみでテアフラビンが生成されるかというと、茶葉を発酵させる過程で茶葉をもみこむ際、多くの傷がつき、その傷から出てくるポリフェノールと茶葉の酵素が交わって発酵が進むからです。製造過程で発酵させない緑茶には含まれないのもそのような理由からです。
紅茶にはさまざまな種類のポリフェノールを含んでいますが、テアフラビンはそのなかでもコレステロール値を下げるなど健康に役立っています。
テアフラビンはコレステロールに働きます
最近では食生活の乱れや不規則な生活習慣などで血液のコレステロール値が高いと警告されている人も少なくありません。コレステロール値を下げるには、野菜を多めに摂取したりコレステロールの高い食品を摂らないようにするなど、努力が必要になります。そのような中、テアフラビンは手軽に悪玉コレステロールを減らすという働きがあり着目されています。
コレステロールには、
- HDLコレステロールといったいわゆる善玉コレステロール
- 増えると血液がドロドロになり動脈硬化のリスクも高まるLDLコレステロールのような悪玉コレステロール
があります。
テアフラビンにはHDLコレステロールのような善玉コレステロールには何の影響もなく、LDLコレステロールのような悪玉コレステロール値を下げる役割や、抗酸化作用によりLDLコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化など体に悪影響が出るのも防いでくれます。
テアフラビンには別の効能もあります
茶葉に含まれるカテキンもそうですが、テアフラビンにも抗酸化作用があり、病気や老いの原因となる活性酸素を除去してくれます。そのため、がんなどを予防したり拡大しないようにする役割がありますし、アンチエイジングにも有効です。さらには、カテキンなどと同様に抗酸化作用だけでなく抗菌作用も強いため、細菌の繁殖が抑えられ歯周病を予防したり免疫力を高めることができます。
さらに、最近注目されているテアフラビンの効能として、血糖値が上がるのを防いでくれる、というものがあります。ですので、きわめて摂取しやすいテアフラビンは、厳しい食事制限をすることなく生活習慣病を予防してくれます。特にウーロン茶に含まれるポリフェノールには、抗肥満作用もありますのでダイエットをする人にも効果的です。食事と一緒に摂取することにより、食後の中性脂肪の上昇を約20パーセント抑えてくれます。
テアフラビンを摂取する際に注意すること
テアフラビンをはじめとするポリフェノールには、抗酸化作用があります。しかしながらそのポリフェノールの効果は3時間ほどで消えてしまいますので、定期的に摂取することが必要です。一度に大量摂取をしても効果はありませんので、適量を定期的に摂取するとよいでしょう。
テアフラビンは紅茶やウーロン茶に豊富に含まれていますので手軽に摂取できます。カテキンなどは煮出す温度が高いほどたくさん摂取できますが、テアフラビンはそういうわけではありません。95℃くらいの温度で煮出せば、赤い色が最も鮮明に出ます。沸騰してから冷ますと酵素がなくなってしまいますので、沸騰の直前で入れるとよいでしょう。
さらに、せっかくのテアフラビンも化学物質と同時に摂取すれば、体にいい影響があるはずはありません。ですので、茶葉を使用するにしても、無添加やオーガニックのものを使用しましょう。
このように定期的に摂取すると大きな効果があるテアフラビンですが、より定期的にそして安全に摂取するのであれば、サプリメントを利用するのもおすすめです。
テアフラビンは紅茶に多く含まれる【健康に良い効果がたくさん】のまとめ
テアフラビンとは、紅茶やウーロン茶に含まれるポリフェノールの一種です。紅茶やウーロン茶を作る際に茶葉を発酵させる過程で発生する物質です。テアフラビンには悪玉コレステロールを下げる働きや抗酸化作用がありますので、コレステロール値を改善したり生活習慣病を予防することができます。