リンは科学の分野では広く知られている成分で、非常に燃えやすい成分が含まれています。この作用はマッチや花火などにも利用されていますが、この成分が我々の健康にも重要な役割を果たしていることもわかっています。
五大栄養素の一つであるリン
人間が生きていく上で必要な栄養素となる
- 糖質
- 脂質
- タンパク質
が三大栄養素と呼ばれることはご存じでしょう。しかし、本来必要な栄養素はこれだけではなく、三大栄養素に
- ミネラル
- ビタミン
を加えたものが五大栄養素と呼ばれます。さらに、ひと昔前までは栄養素にすらされていなかった食物繊維を加えることで、六大栄養素と言われているのです。
ミネラルの重要性は、健康食品やスポーツ飲料に使われていることからもお分かりかと思います。汗を大量にかいた時などには、水分と共にミネラル分も体外へと排出されてしまいます。体外へと排出されるミネラルは、食事などで補給する必要があるのです。
実は、この汗となって排出されるミネラルなどは、体に必要でないために排出されているものです。汗をかくというのはデトックス効果をもたらすもので、体内の不要な毒素が排出されることを意味しています。したがって、不要なミネラルを補うのではなく、発汗作用に伴って排出されるミネラルを補うものとして考えるとわかりやすいでしょう。
今回取り上げるリンも人間の体作りには、欠かせないミネラルの一つなのです。
リンの重要な働き
骨格・丈夫な歯の形成
リンの重要な働きの1つに、アミノ酸と共に働き他のミネラルであるマグネシウムやカルシウムと結びつくことで、人体の骨格である骨を形成する働きがあります。また、同様に丈夫な歯を形成する働きもあります。
このようにリンは
- 亜鉛
- カリウム
- カルシウム
- クロム
- セレン
- 鉄
- 銅
- ナトリウム
- マグネシウム
- マンガン
- モリブデン
- ヨウ素
といったミネラルと共に、必須ミネラルとして必要不可欠なものです。
リンは骨を作り出す必要性がある脊椎動物にとって重要な元素ですが、植物にとっても必要な元素でカリウムや窒素と合わせて肥料の三要素にもなっています。
リンはカリウムやナトリウム、カルシウムにマグネシウムといった、体内に多く存在するミネラルの仲間で、多量ミネラルに分類されています。体内に存在するリンは体重の1%もあるとされております。リンは幅広い食品に含まれていることから、不足することはまずないと言われます。
リンは金属の表面加工や工業用の触媒など工業用にも使われるなど、人体のみならず人類の生活にもなくてはならない存在と言えるのです。
リンの過剰供給は不確定要素を生む
リンは生命の維持に欠かせない元素として必須ミネラルにされているほど重要な栄養素ですが、その扱い一つで生命の維持に大きな支障を及ぼすこともあります。
日本でもよく赤潮の発生で、漁業関係者が被害を受けたなどのニュースを見かけます。これは、家庭用洗剤や肥料などに使われたリンが、河川などを通じて海に流れ出して来るのが大きな原因(富栄養化)とされています。特に問題視されていたのはリンを多く含む洗剤でしたが、窒素もその原因物質とされ、都市排水や工場排水、降水や土壌などからこれらの成分が、直接河川などに流入し海にはいるのです。
リンと窒素そのものに害がある訳ではありませんが、プランクトンの大量発生に繋がり、その死骸の分解に酸素が消費されることで海水の低酸素状態が起こってきます。海の魚は酸素不足や大量のプランクトンがエラに詰まることで、窒息死してしまうのです。
リンを含む食品の効果的な摂り方
リンは食品添加物に使われるほどその利用価値は高く、口腔衛生に関わるものに多く配合されており、フッ素を含む歯磨きにも使用されています。
食品にはベーキングパウダーやシリアルにも利用され、ハムやチーズなどの加工工程でも使用されています。また、炭酸飲料にも加えられている場合があり、家畜の飼料にもこれが添加されているのです。また農業の分野でも欠かせない化学肥料にもなっており、これを含む食品を我々は日常食べていますので、不足することはまずないと思われます。
逆に過剰摂取の問題が指摘されていることがあるので不安に思う方もいると思いますが、体内で不要なミネラルは尿や汗などで自然に排出されますので、単体で大量に取らない限りは特に不安に思うことはないでしょう。
ただし、腎臓の機能が低下すると、高リン血症になる恐れもあります。高リン血症の自覚症状は特にないと言われますが、この状態が長く続くと骨以外の場所で石灰化を起こすことがあり、心筋梗塞や脳卒中の原因にもなるとされていますので、定期的な健康診断は欠かさないようにしましょう。
リンの秘められた働き【健康を良好に保つ方法】のまとめ
リンの働きは、体の骨格を作るのに利用されたり、歯の形成には欠かせない栄養素です。ほとんどの食品中に含まれていますので、健康診断などによって医師に指摘されない限りは、特に問題が起きるようなことはなさそうです。