フラクトオリゴ糖は20種類あるオリゴ糖のうちの1つです。砂糖などと同じ糖類の一種ですが、他の糖類とはどこが違うのでしょう。ダイエットにも効果があるとされる、フラクトオリゴ糖の効能を調べていきます。
フラクトオリゴ糖とは
フラクトオリゴ糖はショ糖に1~3個の果糖が結びついた難消化性のオリゴ糖です。厚生労働省から認可を受けた特定保健用食品(トクホ)として甘味料に使われ、お菓子やドリンクに豆腐などにも使用されています。マグネシウムやカルシウムなどのミネラル成分を効率的に体内へと吸収する作用も確認されています。
フラクトオリゴ糖は自然の食材にも含まれている栄養素で
- ニンニク
- アスパラガス
- ネギ
- ごぼう
- 玉ネギ
- 大豆製品
- 西洋野菜であるチコリ
に多く含まれています。
カロリーが低いのがその特徴で、ショ糖である砂糖と比較してみるとそのカロリーは半分しかありません。また、砂糖に比べると消化が緩やかで、肝臓にも負担をかけない甘味料であると言えます。
フラクトオリゴ糖は単糖類であるブドウ糖と果糖の結合数によって違いがあり、果糖が
- 2個のものが「ケストース」
- 3個のものが「ニストース」
- 4個のものが「フラクトシルニストース」
と呼ばれており、それぞれ人の体に対して効果が違っているのがその特色です。
フラクトオリゴ糖の効能
ケストース、ニストース、フラクトシルニストースの違いはその消化速度で、同じフラクトオリゴ糖ではありますが、消化される場所によってその効果も微妙に変わってきます。オリゴ糖は腸内細菌の餌となる栄養素で、結合数の違いで運ばれる距離が変わってくるのです。しかも消化吸収が遅ければ、それだけ体に負担をかけないというメリットもありますので、糖尿病が心配な方でも安心して摂る事のできる甘味料と言えるでしょう。
難点と言えば、甘みが普通の砂糖に比べて少ない(砂糖の30%程度)ので少し物足りない感じがする点ですが、慣れてくればさほど問題にはなりません。健康の肝と言える腸内細菌を増やす役割は重要で、善玉細菌を増やす事によって、理想的な腸内フローラを作り出す事ができますので、体の中で健康のサイクルが健全に行われる事を実感する事ができるでしょう。
特にサプリメントはその使用量が的確にわかるというメリットもありますので、計画的な服用も可能になります。腸内細菌である善玉菌を増やすのにかなり利便性の良いものとして重宝される事でしょう。
オリゴ糖の作用
オリゴ糖とは単糖が幾つか結びついた糖類の仲間ですが、腸内細菌の中でも善玉菌と呼ばれる細菌類が好む糖でもあります。善玉菌の1つである乳酸菌がこのオリゴ糖を餌にして増殖し、乳酸菌が生み出す乳酸で腸内環境を整え事で、腸内の悪玉菌とのバランスを良好に保つのです。
オリゴ糖は虫歯であるミュータンス菌の餌にもなりにくい為、子供が好むお菓子に利用する事で、虫歯に掛かりにくくするという効果ももたらしてくれます。
また砂糖と違い、非常に消化しにくい構造を持っている為、ダイエットにも用いられる事も多く、消化しにくいという利点からも腸内まで届き、腸内細菌の餌になってくれるわけです。
オリゴ糖には20種類ほどがありますが、利用頻度が高いのが二糖類であるスクロースやラクトース、マルトースにトレハロースといったオリゴ糖です。
オリゴ糖の他の働きについてはこちら⇒オリゴ糖効果で便秘解消!
フラクトオリゴ糖の働きと安全性
フラクトオリゴ糖は、砂糖(ショ糖)にフラクトース(果糖)が1個から3個結合している化合物であり、ケストースやニストースにフラクトシルニストースなどはオリゴ糖の混合物なのです。天然由来の成分でもあり、自然界ではアスパラガスやニンニク、ゴボウにタマネギなどの野菜類に多く含まれており、蜂蜜などにも含まれている糖類です。
一般的に使われる砂糖などより甘さが控えめという事もあり、フラクトオリゴ糖の具体的な糖度は一般的な砂糖の3割から6割程度の甘みしかありません。
現在生産されているフラクトオリゴ糖は、ショ糖である砂糖を原料にしています。フラクトオリゴ糖は糖加水分解酵素であるフラクトシルトランスフェラーゼの作用で、大量に作り出す事ができます。フラクトオリゴ糖は胃で消化されず腸内に直接作用する事でも知られており、腸内の善玉菌を効率的に増やす役割を果たす事で、健康維持に寄与する役割を果たしてくれます。
また、このフラクトオリゴ糖はミネラルの吸収率を高めてくれる効果もあるので、ダイエット時の利用によっても、効果的な栄養の吸収が維持できると言えるでしょう。1日の摂取量の目安としては8gまでとされています。
フラクトオリゴ糖はダイエットにもおススメ【フラクトオリゴ糖の効能】のまとめ
フラクトオリゴ糖は、カロリーカットができる甘味料として、ダイエットにも最適と言えるでしょう。しかし摂取しすぎると、胃腸にガスが溜まりやすくげっぷが出るほか、腹痛や腸の音に腹部膨満感を感じる事もあります。