健康食品のコーナーでは、よく見かける商品のひとつとして、このにんにく卵黄が挙げられます。にんにくは古くから滋養強壮剤として知られている食品で、疲労回復に優れた効果がある事で知られています。
にんにくと卵
原産地が中央アジアとされているにんにくが、滋養強壮に良く効く事は5000年以上も前の古代より知られており、エジプトではその栽培も5200年も前から行われていました。日本に伝わって来たのは8世紀ごろで、中国からもたらされたとされていました。しかし、その後禅宗を始めとする仏教界では、煩悩を増長させるとされ、禁じられる事もありました。現在の日本料理でも、精進料理にはこうした5辛(ごしん)を使う事は禁じられており、日本料理でもあまり使われる事はありません。
しかし、逆説的にはそれほどの効能が、すでに分かっていたと言えるでしょう。現在は当たり前のように、家庭の冷蔵庫で卵があるのは当たり前でしたが、これはごく最近の事で、戦後しばらく経った後も卵は、庶民はあまり口に出来ないものであり、病気のお見舞いなどに利用されるほど、疲労回復の薬と同様に扱われていたほどです。実際に卵は優れた栄養価があり、蛋白質やビタミン、ミネラルの宝庫であり、卵黄はカロティン豊富で、現在でも玉子酒として利用されています。
にんにくと卵の利用
にんにくはその薬効だけではなく、味も良い事から現在でも全世界で愛されている食材のひとつと言えるでしょう。特に、イタリア料理や中華料理には欠かせないもので、中国のにんにく生産量は、世界の80%を占めているほどなのです。しかもにんにくはその球根だけでなく、茎も料理に使われており、日本では餃子やラーメンにも使われており、ステーキなどの肉料理やパスタにも欠かせないものとなっています。日本では青森で国内の80%の生産をしており、ひとつのブランドを作り上げています。
日本の養鶏も古くから行われており、5世紀にはすでに行われていたという記述も残されています。卵は日持ちのする食材として、非常に都合のいい食材でもあったのです。仏教が日本に入り、肉食が禁じられた時代でも、鶏肉とウサギは食べられておりウサギの数を示すのに1羽、2羽と数えられるのもその時の名残です。明治に入っても卵は土産物として温泉卵として売られ、ゆで卵も列車の中で食べるものとして駅構内で売られていました。食材としての卵は日本人には、欠かせないもののひとつだったのです。
にんにく卵黄の作り方
疲労回復に効くとして、卵の卵黄は薬として利用されていました。現在でも、健康食品やサプリメントで利用されている卵油は、400年以上も前から作られており、飲んで心臓の薬となり付けても痔に効く薬効があるとされてきました。卵は生命の源であり、それ自体にすべての栄養が詰まっていると言えるでしょう。にんにく卵黄は、疲労回復に効くものとされており、その昔は家庭でも作られていました。ニンニクのパワーの源は、アリインとアリシンの薬効によるものが大きいと言えるでしょう。
一般的なにんにく卵黄の作り方は、ニンニクを剝き鍋に入れると水をヒタヒタニして煮込む事から始まります。火が入るとニンニクが柔らかくなりますので、つぶして混ぜながらペースト状にし、いったん火を止め粗熱が取れたら卵黄を入れ、弱火で水分を飛ばしていきます。焦げ付かせないように水分を飛ばして固めに練り込むと、バットに薄く広げて日陰などで風に当てて乾燥させます。乾燥したら飲みやすくするために、フードプロセッサーにかけて粉々に砕くと、瓶などに乾燥剤と共に入れておくと良いでしょう。
にんにく卵黄の効能
にんにく卵黄の効能は、優れた食材が合わさる事によって、その相乗効果が期待できます。もともと鶏卵は栄養価が高く、白身には特に良質な動物性タンパク質が豊富に含まれており、卵黄にはビタミンAとなるカロティンが多く含まれており、ビタミンDやビタミンEを始めとするビタミンが多く含まれています。また、ミネラルも豊富で、リンや鉄に亜鉛や銅といった無機質の種類も多いのが特徴で、卵黄には必須アミノ酸の多くが含まれているのもその特徴と言えるでしょう。
ニンニクは刺激が強すぎる部分があり、生で食べ過ぎると胃痛や胃腸障害を起こし、口臭や体臭など悪臭の原因となりますが、にんにく卵黄に使われているものは、熱が入っていますのでそうしたトラブルはほとんどありません。ニンニクは滋養強壮に効きますので、少量でもその効果は絶大であり、最近はダイエットにも利用されているほどです。ニンニクに含まれているアリシンは、糖質の分解を活発にしてくれる、ビタミンB1の吸収を促してくれる効果があり、健康のバランスを保ってくれる効果もあり、細胞を活性化させホルモンバランスにも効果があるのです。
「日頃の疲労回復に配力抜群!にんにく卵黄の効能 」のまとめ
にんにく卵黄には疲労回復があるほか、健康維持には欠かせない成分が詰まっています。卵黄の栄養効果とその相乗効果によって、疲れのひどい時などにはサプリメントなどで、少し多めに摂っておきましょう。