ノコギリヤシと聞いてもほとんどの方がなじみが無いものですが、ヤシの仲間だとお分かりいただけるでしょう。このノコギリヤシは最近、男性機能を回復させるのではないかと言われる成分を持った植物なのです。
ノコギリヤシの男性機能改善効果
ノコギリヤシは北アメリカ特有のヤシ科植物ですが、特に珍しいものではなく現在でも周辺では群生している姿をよく見かけるものです。古くから北アメリカのインディアン達は、このノコギリパルメットを生活必需品として利用しており、木の実を食用にするだけでなく、その薬用効果までも知っていました。
男性機能に利用するのはノコギリパルメットの木の実で、これが泌尿器系の疾患などを予防したり、改善できる効果がある事を知って利用していました。
中国でも漢方薬としての扱いを受けており、その薬用部分は果実を利用しています。男性機能回復と共に、前立腺肥大症に対する作用などが認められており、一部において人間での有効性も科学的に効果が実証されている事もあります。
ノコギリヤシにはこんな効能も⇒ノコギリヤシで疲れた目を癒そう ノコギリヤシの効能を満喫
摂取のし過ぎについては、特に大きな副作用などは報告されておらず、まれに胃腸障害などが報告されている程度ですので、利用に際しては特に問題が無いものと言えるでしょう。ただし、性ホルモンに影響のある事がわかっていますので、女性の妊娠中や授乳中は使用を控える事が勧められています。
前立腺肥大とは
そもそも、前立腺肥大とはいったいどんな症状なのでしょうか。男性特有のものである事は知られていても、その認知度があるのは一定の年齢に達した男性に限られています。前立腺肥大が顕著にみられるのは60代以上と言われており、30歳から40歳くらいまでの年齢層ではほとんど見られませんので、その認知度が低いのは仕方がありません。
前立腺は膀胱の下部にあるクルミ大の臓器の事で、尿道括約筋の奥にあって男性生殖器官のひとつなのです。男性が射精に至るメカニズムは、精管や精嚢(せいのう)、そして前立腺からの液体が混ざり合ったものが、精液として尿道に流れ出る仕組みになっています。
前立腺肥大症は、この前立腺の内側の部分が肥大する事によって起こり、すぐそばにある尿道官はこの肥大によって圧迫を受けてしまうのです。これが頻尿となり、おしっこの切れが悪くなる原因を産み出しているのです。また、尿管に尿が溜まった状態で尿意を無くしてしまいますので、これが時間が経ち筋肉が緩んだ時に尿漏れを起こすわけです。
前立腺肥大の症状
前立腺肥大は、40代くらいまでの男性にはほとんどその症状が現れない事から、ホルモンが影響しているものとして考えられています。男性器の病気ですので、男性ホルモンと加齢による老化が関係しているのは間違いのない事ですが、直接の原因はいまだわかっていないのが現実です。
いくつかの仮説が立てられていますが、原因解明の根拠としては薄いものばかりと言えるでしょう。しかし、男性ホルモンと老化が影響している事実は曲げようもなく、その症状も加齢とともに進行していきます。
初期の症状としては「膀胱刺激期」で尿道の奥や会陰部などの不快感がみられ、夜間の排尿が２回を超える頻尿が起こり始めます。また、尿意を感じてしまうと我慢ができない尿意切迫感や、尿が出始めるまでに時間がかかることがあり、尿線が細く尿が出終わるまでに時間が掛かるとういう症状が起きます。
症状は次第に重くなり、2期の症状は「残尿発生期」で残尿がある事で感染が起こりやすく、結石の原因にもなります。また3期を経て「完全尿閉期」に入ると、常に尿漏れが発生し腎機能障害の危険率も増します。
ノコギリヤシと男性機能
ノコギリヤシは現在でも研究の最中にある植物で、実際に医学的見地で根拠のあるデータが少ないのが現実です。現在ほぼ効果があるのではないかと言われているのは、前立腺肥大症に関連する症状に対する効果ですが、尿のキレが悪くなったり、夜の頻尿や不眠症などにも一定の効果があるとされています。
実際にイギリスやフランスなどではこれらの薬効が認められている為に、薬としての販売も行われているのです。
医学界でも権威のあるドイツの薬用植物の評価委員会では、ノコギリヤシを摂取する場合には、専門の医師で診断を定期的に受けたほうがいいとの指摘もなされています。
この指摘からも、前立腺肥大症などの治療を受けている方は、独断の判断でノコギリパルメットを使用したサプリメントや、健康食品を使うのではなく、医師との相談において利用された方が良いでしょう。
また、これらの食品の摂取時に何らかの異変を感じた場合には、直ぐに服用を取りやめて主治医や保健所などの機関に相談する事をお薦めします。薬効の全てが解明されるには、今しばらくの時間が必要なのでしょう。
ノコギリヤシで男性機能回復！【男性に嬉しい効能】のまとめ
ノコギリヤシには、前立腺肥大症などの男性機能回復に、一定の効果がある事がわかっています。ただし、これは軽度から中度までの症状であり、重い症状に対しては専門医による治療をおススメします。
