カリウムはナトリウムとバランスを取りながら存在しています。カリウムもナトリウムもミネラルの一種ですが、現代人は食事の内容が昔と大きく変わってきているので、ナトリウムが多く、カリウムが不足しがちな状態です。カリウムが不足すると体に影響を与えますので、不足しないようバランスを考えて取り入れる事が大切です。カリウム不足による影響を紹介します。
カリウム不足による影響について
カリウムは体のバランスを保つために欠かせない、重要なミネラルです。ナトリウムを摂り過ぎた時に排出する働きがある事から、塩分の摂り過ぎによる高血圧を防ぐ効果も期待されています。他にもむくみを予防し、筋肉の働きを正常に保つ働きがあります。どれも健康的な生活を送るためには欠かせない作用です。
カリウムがナトリウムとベストバランスを保てていれば、高血圧やむくみ、筋肉の働きにも影響は出ませんが、不足すると高血圧、むくみ、筋肉負担がかかりこむらがえりを起こしやすくなります。これだけならそれほど危機感を覚えないですが、カリウム不足が深刻になると、不整脈を起こす事もあり命に関わるケースもあります。カリウムは神経や筋肉など、体を維持する重要な部分に欠かせないミネラルです。
カリウム不足で起こる症状
カリウム不足になった時に起こる症状を紹介します。体のバランスが崩れる事、カリウムは体のほとんどの細胞内に存在している事から、カリウム不足で起こる症状は全身に出やすい傾向があります。どの程度不足しているかによって症状は変わりますが、最も多いのは全身の倦怠感や疲労感、筋力が低下するといった症状です。ただしこれらの症状は、他の病気の症状にも当てはまりますので、症状だけで判断できません。どちらもよくある事ですし、単に疲労が蓄積されているという可能性もあります。単なる疲労なら十分な休息を取れば回復できますが、カリウム不足の場合は簡単に回復できません。思い当たる場合は病院で血液検査を受けるとすぐにわかります。軽い症状ならカリウムを積極的に摂取する事で対処できますが、重症になると強い疲労感、筋肉が衰え体を支えられない、最悪筋肉が溶けてしまう事もあります。不整脈や心臓の異常収縮、腎機能の低下など、命を脅かす症状もあります。
カリウム不足はすぐに気づかない事も多いので、そうなる前に予防の意味でも、食事の見直しは大切です。
カリウム不足を解消するには?
日本人は昔から和食を食べてきました。しかし、食生活の欧米化や、インスタント食品の増加、ファストフードの増加など、食事の選択肢は増えています。インスタントやファストフードの多くは塩をたくさん使っています。不規則な食事や、好き嫌いが多い偏食などもあって、栄養バランスが悪い人が増えています。これは年齢に関係なく、幅広い世代に共通しています。
カリウムは果物に多く含まれているので、果物を意識して食べる事で不足を解消できます。果物の場合はアボカド、バナナ、キウイに多く含まれているので、食事に取り入れる事でカリウム不足を解消できます。しかしこれを毎日続けるとなると、少し難しい事もあります。そういう時はドライフルーツの方が豊富なカリウムが含まれているので、ドライフルーツをおやつがわりに食べるのもおすすめです。ドライフルーツの場合は、あんず、いちじくなどが豊富です。野菜にもカリウムは含まれていますが、水溶性という特性から水に溶けやすく調理の時にカリウムが減ってしまいます。食事から取り入れるなら、生のまま食べられる果物やドライフルーツがおすすめです。
カリウムの効果的な摂り方
果物やドライフルーツからもカリウムは摂取できますが、毎日続けるとなると難しい事もあります。こういう場合は、手軽で続けやすいサプリメントが便利です。水やぬるま湯と一緒に飲むだけですし、1日数粒ならそれほど無理なく続けられます。カリウムはそれほど珍しい成分ではないから、サプリメントの価格もお手頃です。サプリメントなら吸収率なども考えて作ってあるから、効率よく摂取できます。現代人の食事はどうしてもカリウムが不足しがちです。1日あたりの目安は、男性2,500mg、女性2,000mgとなっていますので、意識して摂取しないと不足してしまいます。さらに塩分を多く摂っている人は、カリウムの消費量も多くなるので、塩分を控える事、食事の見直しをする事も大切です。
食事のバランスも大切ですが、カリウム不足はコーヒーやアルコールも原因です。コーヒーにはカフェインが含まれていて、アルコールにもカフェインにも利尿作用があります。カリウムは尿と一緒に排出されるので、利尿作用がある物は控えた方がいいかもしれません。
「カリウムが不足するとどうなる?意外と知られていないカリウム不足のリスク」のまとめ
カリウムはミネラルの一種で、体の細胞内に存在しています。体にとっても重要な役目を持っていますが、毎日の食事が不規則だと不足しやすい成分です。不足すると体には大きな負担をかけますので、不足させないようにする事、ナトリウムとのバランスを考える事が重要です。