コレステロールが上昇してしまうと様々な病気の原因となってしまいますが、どんな食事がコレステロールに関わってくるのか、どう食事をとればコレステロールとうまく付き合っていけるのかをまとめてみました。
コレステロールによる体への影響
コレステロールと聞くと、なんとなく悪いものというイメージを持ってしまっている方も少なくないかと思われます。しかし、コレステロールは本来人の体を健康に保つためには必要なものなのです。善玉コレステロール、悪玉コレステロールというのはよく耳にしますが、この悪玉コレステローでさえ本来は必要なものなのです。
ではなぜコレステロールが体に悪影響を及ぼすかというと、コレステロール自体ではなく、コレステロールが「活性酸素」によって酸化してしまうことに問題があります。この活性酸素によってコレステロールが酸化してしまうことで血管が狭くなってしまったり、血管がもろくなるなどの原因になります。
しかしながら、コレステロールは低ければいいというわけでもありません。コレステロール値が低いということは体内でのコレステロールを合成する力が低いということになります。コレステロールは主に肝臓で合成されます。つまり、その肝機能が弱まっている可能性があるということになります。
コレステロールはストレスなどに対応するホルモンの合成材料にもなることから、コレステロールの合成がされないということはストレスに対しての免疫力が弱まっていることにもなります。ですのでそれを理由に病気の引き金となってしまうことが考えられます。つまりコレステロールは高すぎてもいけませんが、低くてもいけなく、健康な体を維持するためには正常なコレステロール値が必要になってくるわけです。
どんな食事がコレステロールを増加させるのか
コレステロールは動物性たんぱく質の摂取によって増加すると考えられています。また、バターなどの動物性油脂の摂取でも増加します。肉類ももちろんコレステロール値の上昇につながりますが、調理法を意識することによって抑えることができるようです。脂身が多いとコレステロールが増加するので脂身の少ないものを選び、塩分の多い調味料は極力控えしっかり火を通して摂取するようにしましょう。
具体的にどのような食材に多く含まれているかというと、例えばたまごには100g中420mg、牛肉は約240mg、豚肉では約250mgほど含まれています。ただ、たまごなどは多く含まれてはいますがたまごは栄養素も高く、食べても増えるのは善玉コレステロールの方なので過剰摂取さえ気をつければコレステロール値が高い方が食べても問題はないようです。
コレステロール値を上げるのは脂肪の中でも飽和脂肪酸です。バターマーガリン、牛乳などに多く含まれているのですが、この飽和脂肪酸は体のエネルギーの元となるため体にとっては必要な成分となります。多く摂取してしまうことで生活習慣病のリスクも高まりますのでバランス良く摂取する必要があります。
コレステロールは食事で抑えられる
コレステロール値が高くなる原因として、活性化酸素が挙げられますので、この活性化酸素の働きを抑える食事を意識することでコレステロール値の上昇を抑えることができます。活性酸素を抑制するには強い抗酸化作用を持つビタミンCなどが効果的です。また、コレステロールを排出するために食物繊維の摂取も必要です。
ビタミンCは緑黄色野菜や果物に多く含まれています。しかしビタミンCは水溶性ですので水を使わない加熱方法で調理して摂取するように心がけましょう。
他にもビタミンEも抗酸化作用があります。このビタミンEは体内で生成されないものなので食事から積極的に摂取しなければいけません。赤ピーマンなどはビタミンCもEも含まれているので活性酸素を抑制しコレステロール値の増加を防ぐにはオススメです。
また、緑黄色野菜を中心に含まれるカロテノイドは強い抗酸化作用を持っています。ニンジンやトマトなどに多く含まれていますし、サプリメントでも摂取可能なのでコレステロール対策には重宝するでしょう。トマトに含まれるリコピンは抗酸化作用が非常に強いとされていますし、人参には食物繊維が豊富に含まれています。摂りすぎは禁物ですが適量を意識して摂取しましょう。
食事以外にもサプリメントがコレステロール低下には有効
コレステロールの調整は食事を中心にバランス良く摂取するのが一番ですが、現代人はなかなかそう簡単にはできないことも多いでしょう。そういう場合はサプリメントを利用し効率良くコレステロールの増加を抑えることをお勧めします。
コレステロール対策として効果的なサプリのひとつはDHAです。DHAは正式にはドコサヘキサエン酸と呼ばれています。主に青魚に含まれている成分です。このDHAは肝臓内での中性脂肪の合成を抑え、さらに、肝臓から排出されるコレスレロールが体内で吸収されやすくします。よってコレステロールの低下に役立ちます。
もう一つはEPAと呼ばれるもので正式名称はエイコサペンタエン酸です。EPAは血流の循環を促進することでコレステロールの低下に役立ちます。また、EPAは体内で生成されないので意識的に摂取する必要があります。EPAの摂取によって体内ではDHAが生成されるのでDHAよりも積極的な摂取が求められます。
EPAは血流を促す効果があることから過剰に摂取してしまうと出血が止まりにくいなどの副作用も見受けられます。摂取の際は適量を心がけましょう。サプリメントとして摂取する際、DHAとEPAの両方が含まれているものが最も効果的です。食事と組み合わせて効率良く摂取しましょう。
「コレステロールのことを考えた食事習慣を意識しよう!」のまとめ
コレステロールは食事の取り方によって調整することが可能です。常に健康な食生活を送ることは難しいかもしれませんが、コレステロールはバランスが乱れると健康に害を及ぼします。コレステロール自体は体にとって必要なものですので食事とサプリメントでうまく付き合っていきましょう。