人体の様々な部分に存在し、関節痛や腰痛の緩和、目の健康維持や免疫力の向上にもその働きや効能が認められているコンドロイチンは具体的にどのようなメリットをもたらしてくれるのかについてみてみましょう。
コンドロイチンの働き
軟骨を構成する成分として大切なプロテオグリカンという物質のなかに含まれているコンドロイチンは、軟骨に水分を運ぶ役割を持っています。軟骨には血管がありません。血液によって酸素や栄養分が体中に運ばれるように、軟骨にはコンドロイチンが栄養素を含んだ水分を運んだり、循環しながら老廃物を排出したりする機能を果たしているのです。コンドロイチンがあるおかげで軟骨には水分が運ばれ保湿性や弾力性を維持することができるといえるでしょう。
コンドロイチンは軟骨だけでなく皮膚や血管壁、眼球や角膜、関節など様々な臓器に存在しながら新陳代謝を活性化、骨形成の促進、細菌の感染予防、血液の浄化などさまざまな働きに関与しています。ハリのある肌や関節の円滑な動きなどには欠かすことができない成分として意識して摂取する方も多いようです。コンドロイチンは加齢とともに減少してしまうので体に不調をきたさないように積極的に補給していく必要があります。
コンドロイチンと関節
軟骨だけでなく体中の様々な臓器に存在し、細胞を活性化して若々しさやはつらつとした動きに大きく寄与してくれるコンドロイチンですが、その代表的な効能としていわれているのか関節痛の緩和です。テレビなどでも加齢に伴って生じる腰痛や関節痛についてのCMがよく流れていますがなぜそのようなことが起きるのでしょうか。それには軟骨が大きく関係しているといわれています。
文字通り骨と骨の継ぎ目部分のことを関節といいますが、骨同士がダイレクトに接触し合いながら動かしているわけではありません。骨と骨との間にはちょうど列車の車両をつなぐ連結部分のように軟骨が存在しています。軟骨がクッションのような役割を果たして衝撃や摩擦から骨を守り、かつ滑らかな動きをサポートしてくれているのです。成長期には体内で盛んに合成されるコンドロイチンですが加齢とともに減少するため骨と骨が直接ぶつかりやすくなり関節痛が起きてしまいます。中高年になるとコンドロイチンが欠乏状態になることもあり、強い痛みが発症することがあります。
コンドロイチンの補給で関節痛や腰痛を緩和する
もともと体内で盛んに合成されるコンドロイチンですが、ピークを過ぎると加齢とともにその量が減少し中高年になると必要な量の20分の1程度しか作ることができなくなってしまいます。このことが軟骨のクッション機能を大きく衰えさせるため関節痛が起きてしまうのです。このような場合は通常の食生活で健康的な生活を送るだけでは問題が解決しないため、積極的にコンドロイチンを補給してその改善に努めないと症状が悪化の一途をたどってしまいます。
コンドロイチンを補給することによってすり減ってしまった軟骨に保水力や弾力を蘇らせ軟骨の修復、再生に効能があるといわれています。コンドロイチン自体には骨を生成したり丈夫にしたりする効能はありませんが、それらの働きを促進してサポートする働きがあるのです。背骨の一部である腰椎にも骨と骨の間に椎間板とよばれる軟骨が存在しており、コンドロイチンを補給することによって腰痛の改善にも効能があるとされています。コンドロイチン注射などの治療もあるようですが、症状がそれほど重くなければサプリなどで手軽に補給する方法もいいでしょう。
コンドロイチンは目や免疫にも働きかける
コンドロイチンは軟骨だけではなく目の粘膜のなかにも多く含まれています。粘膜にはコラーゲンやレシチンなどの成分が含まれており、これらはコンドロイチンと合わさることによってより目の健康を維持する効果を発揮してくれるといわれています。コンドロイチンは水晶体のなかにある硝子体や角膜にも多く含まれていることからコンドロイチンが不足すると正しい視力や角膜の透明性を維持できなくなり目の老化を招いてしまうことになってしまいます。特に目に疾患があるわけでもないのに目の機能が衰えてきたという方は一度コンドロイチンを補給してみるのもいいでしょう。
コンドロイチンがもつ保湿性により免疫機能を活性化させる働きがあるともいわれています。細胞の隅々まで水分を運ぶことで細胞の働きを活性化させることができ、このことによって免疫力が高まるのです。コンドロイチンには粘膜の働きを高める機能もあり、口や鼻などから侵入しようとするウイルスや細菌などが付着しがちとなる粘膜の働きを強化してくれるため、様々な病気から身を守ってくれるといえるのです。
「様々なメリットをもたらすとされているコンドロイチンの働きと効能について」のまとめ
コンドロイチンは滑らかな関節の動きや体中の細胞の保湿性、柔軟性などに大きく関わっていてその効能や働きには驚かされます。加齢とともに減少していくため適切に補給していくことが大切といえます。