酵母は日本人にとってとても身近な物です。パンやビール、日本酒などを製造する際に使われるほか、体の中にも存在しています。微生物の一種ですが、豊富な栄養素を含んでいるので、美容や健康維持にも役立ちます。酵母の効果や摂り方を紹介します。
酵母とはどんな成分?
酵母は微生物の一種で、体の中にも存在しています。人間だけでなく植物や果物にも含まれていて、きのこやカビの真菌と同じ分類です。酵母は糖質をアルコールと炭酸ガスに分解しますが、この作用を利用して発酵食品を作る際にに酵母を使います。
よく知られているものに、
- パン酵母
- ビール酵母
- 日本酒酵母
があります。パンをよく食べる方や、ビールや日本酒を好んで飲む方は、特に意識していなくても酵母を摂取できています。
酵母にはいくつもの種類があって、種類により味や香りが変わります。ワインは原料となるブドウに酵母が含まれているので、自然発酵を利用してワインを作る方法もあります。パンやビールに味や香りの違いがあるのは、使う酵母が違うからです。日本人に馴染み深い味噌を作るときに麹を使いますが、麹も酵母の一種です。
このように、酵母の働きを利用して作られる食品は身近にたくさんあるので、酵母は食品からも摂取できます。
酵母の効果や働きについて
ダイエット効果
酵母の働きや効果を紹介します。酵母には糖質をアルコールと炭酸ガスに分解するという働きがあります。食べ物に含まれる糖質も酵母により分解されるので、酵母には糖質の摂り過ぎや脂肪の吸収を防ぐ効果が期待できます。ただし、肥満の原因などと言われ、何かと嫌悪されている糖質も全く摂取しないのは問題ですから、適度に取り入れる必要があります。
この酵母を食事と上手く組み合わせることで、脂肪の吸収を防ぎダイエット効果が期待できます。
免疫力の向上と便秘予防
また、酵母には消化を促進させる働きがあります。食べた物をきちんと消化できればその分栄養も吸収されやすくなり、腸に送られるカスも減ります。腸に行く老廃物を減らす事ができれば、腸内環境の悪化を防げます。これにより免疫力アップや、便秘予防効果が期待できます。
酵母にはビタミンB群が豊富に含まれます。ビタミンB群は、代謝を促進させる働きがあり、エネルギー源を作るのもに役立ちます。酵母に含まれているβ-グルカンには、ナチュラルキラー細胞を増やす働きがあります。ナチュラルキラー細胞は、免疫力向上に欠かせない細胞ですから、免疫力アップ効果が期待できます。
酵母の取り入れ方
酵母は身近な食品から手軽に補う事ができます。
酵母を多く含む商品には
- 日本人にお馴染みのぬか漬け
- 洋食によく合うピクルス
- 焼肉やご飯のよく合うキムチ
などが挙げられます。
酵母発酵を助ける働きがあるので、
- ヨーグルト
- チーズ
- 納豆
- 味噌
などの発酵食品にも含まれています。
また、和食の味付けに欠かせない
- 味噌
- 醤油
- お酢
にも酵母が豊富に含まれているから、料理の時に調味料として使いましょう。
お酒にも酵母が使われていて、
- ビール
- ワイン
- 日本酒
- 焼酎
にも酵母が豊富に含まれています。特に意識しなくても、普通にバランスを考えて食事をしているなら、自然と酵母も摂取できています。アルコールからも摂取できますが、飲みすぎないよう適量を見極める事も大切です。
食品から摂るのが難しいという場合は、サプリメントからも補えます。酵母は美容にも健康にも役立つことから、バランスを考えて摂取するのがおすすめです。サプリメントから補う場合は酵母の他に配合されている成分をチェックして、添加物を使用しないものを選ぶのがおすすめです。
酵母の副作用や過剰摂取のリスクについて
酵母は微生物の一種で、身近な食材にも含まれていますし、体内にも存在しています。パンを発酵させる時のイースト菌、ビールに含まれるビール酵母など、食品からも摂取できます。ただし過剰摂取すると、腸で発酵するのでガスがたまりやすくなります。
食品なら過剰摂取になる事はほとんどありませんが、サプリメントから摂取する場合は、過剰摂取になりやすいので注意してください。サプリメントは1日の摂取量の目安を守りましょう。
酵母には糖質を分解する働きがあります。これは、ダイエットに役立つ効果ですが、酵母サプリメントを飲んでいるからと安心してたくさん食べると、分解しきれない分は脂肪になるので注意が必要です。ダイエットに酵母サプリメントを取り入れる場合は、食事と運動のバランスが重要です。
また、酵母はアレルゲンになることもあります。これは酵母アレルギーの方だけに限られますが、酵母がアレルゲンの場合、食品やサプリメントに酵母が含まれているとアレルギー症状を引き起こします。酵母アレルギーがある場合は、摂取しないよう注意してください。
酵母の健康効果【身近な食品にも含まれる】のまとめ
酵母は身近な食品に含まれているので、特に意識しなくても毎日バランスよく食べていれば摂取できています。酵母は熱に弱いという性質があるため、60度以上で10分以上加熱すると死滅します。このため加熱調理には不向きです。