カリウムは、ミネラルの一種です。ナトリウムとのバランスが重要という事でもよく知られています。カリウムがあるから、ナトリウムを排出する事ができます。食品にも多く含まれていますので、摂取は比較的簡単です。食事から摂ったカリウムは、体の細胞をサポートする役目を持っています。不足しても過剰摂取してもよくありません。
カリウムとはどんな成分なのか?
カリウムはミネラルの一種です。ミネラルはビタミンと並び、健康な体を維持するために欠かせない物です。食事やサプリメントからも摂取できますが、摂取したカリウムは体のいたるところの細胞内で、細胞の働きをサポートしています。ナトリウムとのバランスが重要ですが、ナトリウムを摂り過ぎた時は、カリウムが余分なナトリウムを排出するよう働きかけます。この場合のナトリウムは塩の事です。塩は私たち人間が生きていく上でも欠かせない物です。災害時に食べ物がなくても、水と塩があれば少しの間は生き延びられると言われるのは有名です。日本人は和食を食べる習慣がありますが、和食はどうしても塩分を摂り過ぎる傾向があり、ナトリウムを過剰に摂取しがちです。しかしカリウムがあるおかげで、多少多めにナトリウムを摂取しても、排出を促す事でバランスを保ってくれています。
しかし近年になり、食生活の欧米化などで、カリウムを過剰に摂取する傾向があります。カリウムは過剰摂取も不足も体に負担をかけます。
カリウムに期待できる効果について
カリウムには高血圧予防、むくみ解消、筋肉の健康を保つ効果が期待できます。特に日本人に増えている高血圧を予防する効果が期待されていて、食事で補いきれない場合はサプリメントからの摂取をすすめています。
現代人は塩分の摂り過ぎから、高血圧が増えています。高血圧の状態が長引くと、血がドロドロになり血管に負担をかけ、動脈硬化につながります。動脈硬化は脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めますから、カリウムとナトリウムのバランスはとても重要です。カリウムには高血圧を予防する作用がありますので、積極的に取り入れたい成分です。
カリウムはナトリウムと並び、体の水分バランスをベストな状態に保つ働きがあります。これもカリウムとナトリウムのバランスが整っていて初めて、良い状態を保てますので、どちらも不足や過剰摂取は体に負担をかけます。
カリウムと高血圧の関係性
食事やサプリメントから摂取したカリウムは、細胞内にとどまり、細胞の働きをサポートしています。1日当たりの摂取量目安は、男性が2,500mg、女性が2,000mgとされています。日本人が1日どれだけカリウムを摂取できているかという調査では、2009年に2,251mg、2,011年には2,189mgと年々減少の傾向が見られます。しかし食生活の変化でナトリウム(塩分)の摂取量は増えており、塩分過多の状態になっています。これが高血圧の原因となり、年々高血圧が増えている理由です。
カリウムの過剰摂取によるリスク
カリウムを過剰に摂取するとどうなってしまうのでしょうか?厚生労働省では、1日当たりの目安を、成人男性2,500mg、成人女性2,000mgとしています。高血圧予防には性別に関係なく1日3,000mgの摂取を推奨しています。多少多く摂取しても、カリウムは体外に排出されますが、過剰摂取は体に負担をかけてしまいます。ナトリウムとのバランスも重要ですからカリウムの過剰摂取はよくありません。
健康な人であればよほど過剰摂取を続けない限り、特に問題はありませんが、腎臓に障害がある場合はとても危険な状態となります。人工透析を受けている場合は、特に高カリウム血症のリスクが高まります。元々腎臓には問題がなかった場合も、カリウムの過剰摂取を続け腎臓に負担をかけ、腎障害を起こす事もあります。高カリウム血症になると、血液中のカリウムの量が増え、吐き気や手足のしびれ、知覚過敏などの症状が出ます。さらに症状が進むと、不整脈が起こり心臓に負担をかけてしまいます。最悪心臓が止まってしまう事もあるので、軽視できません。
カリウム不足によるリスク
カリウムは過剰摂取もよくありませんが、不足よくありません。カリウムが不足すると、ナトリウムとのバランスが崩れますので、全身の倦怠感や脱力感、体に力が入らないといった状態になってしまいます。特に夏はいつもより汗をかく機会が増えます。汗と一緒にカリウムが排出されると、夏バテを起こしやすくなります。
カリウムはコーヒーやアルコールなど、利尿作用がある飲み物を多く飲む事でも不足しやすくなります。トイレに行く回数が増えるので、カリウムも尿と一緒に排出されてしまうので、カリウム不足に陥りやすいと覚えておきましょう。食事から摂取しきれない場合は、サプリメントから摂取できます。
「高血圧とカリウムの関係性について徹底解明」のまとめ
カリウムはよく耳にしますし、食事やサプリメントからも手軽に補う事ができます。しかし過剰摂取もよくありませんし、不足する事でも体に負担をかけます。カリウムはナトリウムとのバランスも重要です。