ブドウ糖

[監修済] ブドウ糖の栄養不足とその影響による体の弊害

ブドウ糖は大事な脳のエネルギー源であり、この栄養が不足すると脳の機能が正常に働かなくなる事で、様々な弊害が起こります。では、あらかじめ蓄えておけばいいのですが、過剰摂取にも弊害があるのです。

糖質の筋肉と肝臓の役割

炭水化物はでんぷんであり多糖類ですが、炭水化物分解酵素であるアミラーゼは、唾液やすい液に含まれる消化酵素でまずは二糖類である麦芽糖に変化させます。次にこの麦芽糖、腸で分泌される炭水化物分解酵素によって、ぶどう糖であるグリコーゲンにされますが、その消化酵素のマルターゼはグリコーゲンに変え、サッカラーゼは麦芽糖をグリコーゲンと果糖に分け、またラクターゼは乳糖をグリコーゲンとガラクトースに変える役割をそれぞれ担っています。

体内で直接扱えるエネルギーとなったグリコーゲンは、直ぐに全て使うわけではありませんので、一時タンクに蓄えておかなければなりませんが、このタンクとなるものが、筋肉と肝臓に蓄えられ、筋肉に蓄えられたものを筋グリコーゲン、肝臓に蓄えられるものを肝グリコーゲンと呼んでいます。筋肉はその量が多くタンクの大きさも大きいものとなり、肝臓はそれに比べるとあまり貯められません。この筋グリコーゲンと肝グリコーゲンは、用途の違いによって分けられているもので、肝グリコーゲンはインシュリンによって血糖値の調整を行いながら、エネルギーを体内に送っているのです。

ブドウ糖の使われ方と肥満

炭水化物などの栄養素が、消化吸収によってそれぞれ筋グリコーゲンと、肝グリコーゲンという大小のタンクに振り分けられますが、これらが脳内に直接エネルギーを送っているのではありません。栄養を送っているのは血液で、血液は酸素と共に必要なエネルギーを脳に送る、大事な役目を担っているのです。肝グリコーゲンは血糖値を常に調節しながら、血液中の糖分を補給していますが、筋グリコーゲンは筋肉を動かすための栄養タンクですので、使わなければタンクが一杯のままです。

タンクが一定量使われて減ると、ホルモンが分泌されて空腹を知らせますが、タンクが一杯の状態でさらに食べるとどうなるでしょう。タンクに入れる為にはタンクを減らす必要が出てきますが、この時にタンクを減らす為脂肪に変えるという事が行われているのです。つまりこれが肥満の原因となるもので、必要摂取カロリー以上を取ってしまうと太るというのは、このカラクリがあるからなのがお判りいただけたでしょう。また、消化しやすい単糖類を大量に摂ると同じシステムが働きます。

ブドウ糖の過剰摂取

お菓子やケーキ、あるいは砂糖をたっぷり含んだコーヒーや紅茶は、体内への吸収がとても早く、急激なエネルギーの補充でタンクが溢れてしまい、脂肪に変えなければならないようになります。これが過剰摂取の弊害で、糖質は炭水化物から取った方が良いといわれるゆえんです。また急激なブドウ糖はインシュリンの分泌を過剰に増やしてしまい、これを日常的に行うといつも血糖値が高い状態になりますので、それを下げようと肝臓が働き続ける事になり、疲れてしまう事でインシュリンも分泌されなくなってしまうのです。

これが糖尿病と言われる病気の主な原因です。糖尿病は最悪失明し、死に至る病気でもあります。また、肝臓は一度悪くなってしまうと、その機能はなかなか回復しませんので、休ませる努力が必要になります。また同時に過度な飲酒を行うと、肝臓に負担がかかり肝硬変の元にもなってしまいます。また運動不足も同様に、筋グリコーゲンが使われずに脂肪に変換されますので、適度な運動を行う事で肝臓に負担をかけない事につながるのです。

ブドウ糖の不足

ブドウ糖は集中力に関係しており、不足すると集中力に掛けますので、記憶力も低下する事がお判りでしょう。それに伴い疲労感も出てきますので、血糖値が下がり空腹というサインが出て来るのです。しかし、食事をすると逆に眠くなったり、脳が働かなくなると感じる方も多いでしょう。ブドウ糖を補給しているのに、なぜ体がだるくなったり眠気が襲い、集中力が無くなるのでしょうか、それは消化に関係しています。人は臓器を効率よく働かせるために、エネルギーをその臓器に送らなければなりません。

しかし、そのエネルギーを供給しているのが血液で、消化器官に血液が過剰に供給される為に、脳に血液が行き渡りにくくなる現象が、この集中力を無くす原因となるものです。昔から職人たちの間では、昼食を取った後の昼寝の習慣がありますが、これは非常に理にかなった事で、消化を促進させる効果と体を休め、次に効率よく働く為の準備をしていると言えるでしょう。逆に不足の状態が続くと、集中力が無くなりイライラして怒りっぽくなりますし、疲れもたまりますのできちんと3食取る必要があります。

「ブドウ糖の栄養不足とその影響による体の弊害」のまとめ

ブドウ糖の不足は、直接的に体に影響が出るものです。また効率よく摂るには、時間を見計らった摂取の仕方も重要と言えるでしょう。ブドウ糖を直接摂取した場合には、15分後にその効果が現れる事もわかっています。

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