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キャベジン(ビタミンU)の効能と働き【飲みすぎ食べすぎに効く!】

キャベジンと呼ばれるビタミン様物質の一つであるビタミンUには、胃腸を整える働きがあります。胃潰瘍や十二指腸潰瘍等の予防に効果的で、「キャベジン」という名前の胃薬も販売されているほどです。胃腸の粘膜を生成し、壊れた組織を修復してくれるビタミンUは、飲みすぎや食べすぎの後に摂取すると胃腸を正常に戻してくれます。

キャベジンの働きと効能とは?

元々、キャベツのしぼり汁から発見されたキャベジンは、消化性潰瘍を防止する因子です。ビタミン様作用物質でありながらも人間の体内で生成されず、また必須栄養素にも指定されていません。

欠乏症の事例もなく、まだまだ解明されていない部分が多いキャベジンですが、胃腸の粘膜や肝機能への働きは明らかです。キャベジンという名前をそのまま胃腸薬に名づけるなど、その整腸作用は優秀そのもので、十二指腸潰瘍・胃潰瘍などの予防にも役立つと言われています。

この事から、英語で「潰瘍」を意味する「ulcer」の頭文字をもじってビタミンUと命名されたという言われもあります。また、その効果は単なる健康維持に留まらず、医薬品に近い優れた作用があるとされています。今後、キャベジンが胃腸の粘膜や肝機能を正常に保つ事で、健康面はもちろん、美容面にもどういった効能をもたらすかにも注目が集まっています。キャベジンは、これからの研究が期待されている栄養素の一つです。

そんなキャベジンの効能は、大きく分けて2つあります。

胃腸粘液の新陳代謝促進

元気な胃のイラスト

まずは「胃腸粘液の新陳代謝促進」です。胃腸粘液が暴飲暴食などによってダメージを受けた場合、

  • キャベジンがたんぱく質の合成を手助けし
  • 胃粘液の新陳代謝を活発にし
  • 壊れた組織を修復へ

と導いてくれます。この消化管潰瘍の治癒能力を高めてくれる効能から、近年では胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防、改善に利用される事も多々あります。

胃酸の分泌抑制

そして2つ目は「胃酸の分泌抑制」です。胃液に含まれる消化液である胃酸は、その強力な酸の力で胃の中にある食べ物を消化するばかりか、入り込んだ菌までを殺菌してしまうほどの酸性です。どんなに分厚い食べ物でも溶かすほどの力を持ちますが、通常は粘液で守られている胃の内側が溶かされる事はありません。

しかし、胃酸が過剰分泌されると、胃粘液だけでは胃の内側を守り切る事はできません。胃の粘膜が傷つく事によって、

  • 胃もたれ
  • 胸やけ
  • 吐き気
  • 胃痛

などを感じ、最悪の場合は胃炎や胃潰瘍にまで発展してしまいます。

そんな時、キャベジンが胃酸の量を調節し、過剰分泌を抑えて様々な胃のトラブルを未然に防いでくれます。こういった効果を持つ事から「飲み会の前にはキャベジンを飲むといい」といった使われ方をしています。

キャベジンを摂取する際の注意点

キャベツのしぼり汁から発見されたキャベジンはキャベツだけでなく、

  • ブロッコリー
  • レタス
  • トマト
  • パセリ
  • アスパラ
  • セロリ

といった野菜類のほかにも、

  • 牛乳
  • 青のり

など、比較的日常の食生活で口にすることが多い食品に含まれています。

キャベジンは人間の体内で生成されない成分なので、こういった食品から摂取するのが正解です。ただし、キャベジンは熱に弱く水に溶けやすいという性質を持ちます。その為、加熱するとキャベジンの効能が薄れてしまうのです。

食品からキャベジンを摂取する際は、出来るだけサラダにするなどして生のまま味わうようにしましょう。キャベジンは酸に強い為、マヨネーズやドレッシングをかけて食べるのも有効です。生のままで食べるのが難しい場合は、強火でサッと炒める程度に止めましょう。また、汁物や煮物は煮汁にキャベジンが溶け出しているので、汁まで全て飲み干すと効果的です。

キャベジンの効率の良い摂取方法についてはこちら⇒キャベジンは胃腸に嬉しい栄養素

キャベジンの整腸作用を利用して、

  • 飲み会が多い人
  • 胃が疲れやすい人
  • 胃もたれしやすい人

は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍で苦しむ前に、普段からキャベジンを取り入れた食生活を心がけてみませんか。今のところ、キャベジンの推奨摂取量は定められていませんが、胃痛や胃炎に悩む方の強い味方になってくれるはずです。

アレルギー症状の緩和にも期待

整腸作用がクローズアップされがちなキャベジンですが、アレルギー症状を緩和する働きも報告されています。

人間の身体は、体内にたんぱく質や物質が入り込むと、それを免疫細胞が異物と判断し、身体を守る為に免疫反応を起こします。この結果、

  • アトピー性皮膚炎
  • 喘息
  • 花粉症

といったアレルギー症状が発生すると言われています。特に、アレルギー反応や炎症の原因になるヒスタミンという化合物が外部からの刺激によって放出されると強いアレルギー症状を引き起こしますが、キャベジンはヒスタミンの遊離を抑える働きを持つ事が分かりました。そのため、アレルギー症状の緩和にも期待されています。

キャベジン(ビタミンU)の効能と働き【飲みすぎ食べすぎに効く!】のまとめ

胃腸に対する高い効能を持つキャベジンですが、最近では、手軽に取り入れる事ができるサプリメントも多く販売されるようになりました。毎日のように食品からキャベジンを摂取するのは難しいものですが、サプリメントであれば簡単に摂取できる上、いざという時の胃のトラブルに役立ちます。飲み会前にはしっかりと抑えておきたいサプリメントの一つです。

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