いちじくを食べないで栄養不足になったり、多く食べた事で起こる過剰摂取などの場合には、一体どういった事が起こるのでしょうか。いちじくの栄養素とともに、デメリットの有無を確かめてみます。
いちじくのペクチン
ペクチンは水に溶けるタイプの食物繊維で、便秘改善には有効な成分であることは、誰しも知っている事でしょう。また、お菓子作りの好きな方は、このペクチンがジャム作りによく使われる事は有名で、ジャム作りには特に欠かせない成分でもあります。このペクチンは果物に多く含まれており、特にりんごやいちごを始め、柿やプルーンにオレンジといった柑橘類の皮の下にある、白くて柔らかな部分に多く含まれています。酸に触れると粘りが出る特質から、ジャム作りに欠かせないものになっていますが、このペクチンは便秘改善のほかにも優れた効能があり、コレステロール値を下げる効果で、悪玉コレステロールを減少させるこうかがあるのです。この効果は、動脈硬化や心筋梗塞糖尿病予防にも効果があり、医療用やサプリメントでも流通しているほどです。また整腸作用が認められていますので、下痢や便秘を予防するためのサプリメントや医薬品にも利用されています。このペクチンは、食品添加物としても利用されており、ゲル化剤や安定剤に増粘剤といった利用も行われています。
いちじくの栄養不足と過剰摂取
実際にいちじくを食べなかったから不足する栄養素はあり、逆に過剰摂取によって注意しなければならないものはありますが、不足分は他の食物で補えばよく、いちじくを大量に食べるといった過剰摂取も、普通に食べる分には基本的にありませんので、特に神経質になるような事はありません。ただし、いちじくに含まれている成分には有効な成分が多く、特にミネラルというものは鉱物としての固形物としては、体内にはほとんど取り込む事ができない性質を持っています。しかし、食品に含まれているミネラル分というものは、食品中に溶けだしているものなので、直接人間の体内で取り込む事が可能なのです。鉄分が足り無いからと言って還元鉄を直接飲んでも、ほとんど吸収されませんし、カルシウム成分である骨にも同じ事が言えます。ミネラルを有効に取るには、こうした食品中に溶けだしているものを直接体内に取り入れる事が、最も重要な摂取方法なのです。特にビタミン類の過剰摂取には、奇形児が生まれたり知覚障害や下痢などが引き起こされる場合もありますので、注意が必要です。
世界のいちじくレシピ
いちじくを世界規模で見てみると、生産量の世界一はトルコ共和国という事になっています。トルコは日本人と関係が深い民族で、トルコ人の日本人好きは有名な話でもあります。トルコのイチジクは白い品種で、乾燥させたものが日本でも「ドライフルーツ」として多く出回っています。イチジクを使った料理には、世界共通のジャムがもっともポピュラーでしょう。生のイチジクは柔らかく、あまりメインになるものではありませんが、肉料理にはよく合うために付け合わせのソースに仕上げる事が良くあります。基本的にイチジクは甘いので、酸味を付けるためにバルサミコやワインを煮詰めたものをソースに合わせる事で、豊かな風味とバランスのとれた酸味と、甘みを堪能できるソースに仕上げる事ができます。ソースにする時は、ピュレしたイチジクでソースを作り、生のまま小切りにカットしたものを、仕上げに入れると存在感のあるソースに仕上げる事ができます。また、乾燥したものは、クッキーなどを始めとする製菓にも良く使われており、上品な甘みと酸味は紅茶にも良く合います。
いちじくの育て方
昔の家では、よく植えられていたいちじくですが、挿し木でも増やす事ができます。実のなる木としては一つの木で実ができる事や、果実が一気に成る事が無く毎日収穫できるのがメリットで、いちじくの木には種類によって夏から秋に実がなるものや、秋に集中して結実するものなどがありますので、植える時には品種選びも大事な選択肢になります。挿し木で増やす場合には、若葉が伸びきった時期に葉の2枚ある枝部分を切り取って、これを挿し木とします。葉に栄養が行かないように、半分ほど葉の部分を切っておくと良いでしょう。清潔なごろ土に植え根出ししますが、根が2,3㎝ほど生えて来たら植木鉢などに植え替えておきます。ある程度大きくなれば春先の庭などに植え替えしましょう。施肥に関しては、実がなるまでそれほど気にしなくても大丈夫ですが、果実を付ける種類の木は、実がなる事には肥料を多めに与える事がコツとなります。いちじくの実がなる頃には、鳥による食害もありますし、カミキリムシの発生にも注意が必要ですので、幹の部分に木くずなどがあれば、駆除しておきます。
「いちじくの栄養不足と過剰摂取のデメリット 」のまとめ
いちじくは日本人のみならず、世界中で愛されている果実のひとつですが、世界のイチジクから見ると日本にいちじくは特に大きく、驚く外国人も少なからずいます。また外国では、皮ごと食べるのも当たり前だったりします。