杜仲茶といえば、胆汁酸ダイエットで一躍大人気となった中国の漢方薬です。古くより、あらゆる健康効果を得ることができると信じられてきた杜仲茶は、中国において不老長寿の薬として貴重な扱いを受けてきました。確かに、杜仲茶には様々な効果が期待できますが、一方で過剰摂取や不足におちいると副作用を感じてしまう方もいます。今回は、副作用を感じず、効果的に杜仲茶を摂取する方法をご紹介します。
杜仲茶の持つ効能のまとめ
一部の中国人の間では「万能薬」とも名高い杜仲茶ですが、その効果は色々と報告されています。その代表例とも言えるものこそ、杜仲茶人気の火付け役「胆汁酸ダイエット」です。
胆汁の中に含まれる胆汁酸には、肥満の原因である血糖値とコレステロール値を下げ、内臓脂肪の代謝を促進させる作用があります。この「3つの作用」こそ、ダイエットに欠かせないポイントです。とはいえ、体内で胆汁酸の量を増加させるのは非常に困難なことですから、ここで杜仲茶の力を借ります。胆汁酸の性質上、古い胆汁酸が体外に排出されると新しい胆汁酸が活発化するという特徴を持っており、この現象が活性化すれば「3つの作用」を活かすことができます。古い胆汁酸を体外に排出するには、ごっそりと排便してしまうのが一番です。そして、この排便に役立つのが杜仲茶の「ゲニポシド酸」なのです。
「ゲニポシド酸」は、腸のぜん動運動を手助けしてくれます。このことが、「杜仲茶=便秘解消、ダイエット」というイメージに繋がりました。また、杜仲茶には「ゲニポシド酸」の他にも「アスペルロシド」が豊富に含まれています。杜仲茶から「アスペルロシド」を摂取すれば、1時間有酸素運動をしたのと同レベルの脂肪燃焼が期待できます。今までの多くのダイエット法は、ダイエット法と運動の相乗効果で痩せるというのが定番でした。ですが、杜仲茶の「胆汁酸ダイエット」は、杜仲茶を飲むだけで完了できるのです。運動が苦手だった方、運動との相乗効果に辟易していた方に、杜仲茶はダイエットの救世主として愛飲されてきました。
それだけでなく、杜仲茶には生活習慣病に役立つ効能があります。たとえば、高血圧の予防や改善です。杜仲茶に含まれる「ゲニポシド酸」は、腸のぜん動運動を手助けしてくれるだけでなく、血圧を下げるのにも効果的です。「ゲニポシド酸」が持つ血管を広げる作用は、腸のぜん動運動以外にも血圧を下げる力があるのです。また、血管を広げることができるというのは、痛みの緩和にも繋がります。筋肉痛、関節痛、生理痛、神経痛など、あらゆる痛みを和らげてくれます。また、その他にも、杜仲茶には利尿作用を持つ成分も含まれている為、杜仲茶1杯で様々な症状の予防や改善に役立ちます。
不足しがちな有効成分を杜仲茶で補う
生活習慣の乱れ、欧米化した食事など、現代人の身体は生きていく上で有効な成分が不足してしまいがたいです。そんな時、杜仲茶に含まれるたくさんの成分から補うことができます。杜仲茶には、「亜鉛」「鉄」「リン」「カリウム」「カルシウム」「ナトリウム」、「マグネシウム」などのミネラル類、「ビタミンB1」「ビタミンB2」「ビタミンB6」などのビタミン類、その他にも「タンニン」「リグナン化合物」「イリノイド化合物」「ピロレジノール・ジグルコサイ」「グッタペルカ」などの成分がふんだんに含まれています。
これらの成分は、人間の健康において必要不可欠な存在であり、美容面でも優れた効果を発揮します。特に、亜鉛などは、肌のターンオーバーを促進しシミを予防するのにも最適です。また、杜仲茶はカフェインを一切含んでいません。カフェインが含まれていない健康茶というのは非常に稀です。だからこそ、妊婦や赤ちゃんが飲んでも悪影響が出ないと評判で、長い間、健康茶の中の王様として愛され続けているのです。
ただし、杜仲茶の難点と言えば、わずかに感じる味のクセです。健康茶を飲み慣れていない方にとっては、好き嫌いが別れてしまう味わいです。この場合、他のお茶とブレンドしたり、水で薄めたりすると飲みやすく感じます。また、蜂蜜やレモンを混ぜる飲み方も人気で、紅茶のような風味に変わります。上級者になると、アルコールで割って愛飲している方もいます。アルコールは飲みすぎ厳禁ですが、自分に合った飲み方を見つけたいですね。
杜仲茶を過剰摂取した場合のリスク
たくさんの効果が期待できる杜仲茶ですが、基本的には妊婦や赤ちゃんが飲んでも安全だと言われています。ただし、気をつけなければいけないのが、杜仲茶に含まれている「カリウム」です。杜仲茶には「カリウム」が豊富に含まれていますが、これがうまく排出されずに身体に蓄積されると、不整脈や手足のしびれ、吐き気を引き起こす可能性があります。最悪の場合、高カリウム血症に陥ってしまうことも懸念されます。特に、腎臓に疾患を抱えている方や透析を受けている方は、体内に溜まった老廃物などを排出する機能が衰えています。腎臓に持病がある方は、杜仲茶の過剰摂取に注意してください。
また、健康に良いとはいえ、水分である杜仲茶を過剰に摂取すると下痢気味になることもあります。冬場はホットの杜仲茶にする、冷房のかかった室内で冷えた杜仲茶を飲みすぎないなど、簡単なことから工夫をして取り入れてみましょう。
安全な杜仲茶の選び方
健康茶としての役目を確立した杜仲茶は、街を歩けば様々な種類に出会います。その時、何を基準にして選べばいいのかと言うと、やはり国産が有力候補です。昔、中国産の杜仲茶を買った際、ティーパックにお茶の葉以外の埃や髪の毛が混ざっていたという事例がありました。大量生産で安く扱われている中国産の杜仲茶は、値段の面では素晴らしいとはいえ、作業の質に関しては疑問が残ります。
また、国産の杜仲茶でも成分表示がされていなかったり、販売元がインターネット上で存在していないなどする場合は、安い中国産を国産と偽っている可能性もあります。杜仲茶を安全に取り入れるなら、まずはコストパフォーマンスより信頼のおける国産かどうかを見極めるようにしましょう。
「杜仲茶には不足しがちな有効成分がたっぷり♪効能と過剰摂取のリスクは?」のまとめ
杜仲茶は、慣れればスッキリと飲みやすく、安全に健康が得られるお茶です。普段のお茶を杜仲茶に変えるだけで、不足しがちな成分を補うことができたりと、様々な効能が期待できます。