食べ物が豊富にある現代においてほとんど起きないと言われている栄養不足ですが、過激なダイエットを行っている方は栄養不足になる確率は高いです。それ以外にも偏食家の方は何らかの栄養素が足りていないでしょう。そこで、今回はペクチンが不足したらどうなるのかを詳しく解説します。
ペクチンが不足するとどうなるの?
水溶性食物繊維で多糖類であるペクチンは野菜や果物に含まれているものであり、おそらく聞いたことが無い人でも摂取している人が多い成分です。このペクチンの作用は血糖値の上昇を抑えることや、血中コレステロール値をコントロールして低下させる作用があると言われております。なので、生活習慣病の予防といったものや肥満防止といったことに良く用いられるのです。
逆に、このペクチンが不足している人というのは血糖値が上がりやすくなっていて、コレステロール値が制御しにくい人ということなのでしょう。要するに健康診断において血糖値や悪玉コレステロールで引っ掛かる確率が上昇するともいえるのではないでしょうか。
それ以外にもペクチンには善玉菌を増やして腸の蠕動運動を促す作用があるので腸内環境改善にも使えると言われておりますので、不足した人は便秘や下痢といったトラブルが発生しやすい人ともいえるでしょう。
結論として、ペクチン不足の人は肥満になりやすく、高血糖状態になりやすく、コレステロール値をコントロールできず、便秘や下痢に悩まされる確率が高いということなのでしょう。
ペクチン不足に気を付けるためには何を食べればよい?
ペクチンが含まれているのは果物が野菜が多いです。より具体的にはリンゴいったものから、ミカン・イチゴ・オレンジ・桃・柿・おくら・レモン・あんず・グレープフルーツなどに含まれているようです。
これらの食べ物に含まれているので、シンプルな摂取方法はこの食べ物を普通に食べてしまうことでしょう。幸いこれらの食品は手に取って洗って、適当な細部に切り分ければ簡単に食べることができるので、調理が苦手な人でも問題なく摂取できるはずです。
また、このペクチンはジャムのとろみ成分といったものにも該当するので、リンゴジャムやイチゴジャムなどを自作で作って食べてみるのもいいのではないでしょうか。特に、果物そのものだと酸っぱくて食べられないという方も、ジャムにすれば食べられるという方が多いので、うまく工夫をするといいでしょう。ただし、ジャムの場合、その気になれば際限なく甘くすることができるので、砂糖の入れすぎには注意してくださいね。
ジャムがうまく作れない原因はペクチン不足?
ペクチンが不足するとどうなるか、そしてペクチンが何に含まれているか解説いたしましたが、ジャムを作る際にもペクチンが不足するとうまくできないと言われているのです。基本的に酸味がきつくなっている柑橘類やリンゴといったものに含まれているのですが、これらに含まれているペクチンを利用してジャムづくりが行われているのです。
というのも、ジャムがなぜあのように固まるのかというと、ペクチンの作用が大きくペクチンが少なければ少ないほど固まってくれないようです。
さらに、ここからが大切なのですが、ペクチンは果物の痛みが加速すると減ります。いわゆる熟しすぎてしまった果物はNGということです。逆に新鮮な果物のほうがペクチンが多いのでジャムにしやすいのです。
そのため、ジャムにして摂取したいと考えた方で、ジャムにする果物が熟しすぎたのならば後付けとしてペクチンパウダーを使ってください。そうすれば固まるようになります。ちなみに、このペクチンパウダーもリンゴからできているようです。
ペクチン不足を解消するための目安は?
このペクチンが不足するのを避けるために果物を摂取する必要があるのですが、その目安には諸説ありだいたい一日2gというのが定説になっているようです。上限についての記述は少なく国外ですがベラルーシでは9gが限度と言われております。なので、一日2gをまずは目標とするのがいいでしょう。
だいたいこの2gというのはリンゴ一つ分に該当するので、毎日リンゴを一つ食べれば解決ということです。他には桃・あんず・イチゴ・オレンジ・グリーンピースといったものに多く含まれているので、それらを食べるよう意識すればいいでしょう。
しかし、人によっては毎日果物を食べるのはきついという方もいるでしょうから、そのような人たちはサプリメントに頼ったりジャムにして摂取するといった別の方法を模索するようにしてください。同じ食べ方ばかりだと飽きというものが必ず生じて摂取しづらくなるので、必ず工夫をして毎日摂取できるようにしましょう。不足した場合の弊害も結構恐ろしいものがあるので、できる限り不足しないように意識して生活するようにしてください。
「ペクチンが不足した時に発生する現象について」のまとめ
ペクチンは聞いたことが無い人もいたでしょうが、おそらく意識しないで摂取していた人もいるでしょう。ただし不足すると色々と厄介なので、できる限りサプリといったもので補うようにしてください。