ロイシン

ロイシンは筋肉の働きに欠かせない【肝機能もサポートする必須アミノ酸】

ロイシンは必須アミノ酸の一つで、私たちの健康に欠かせない栄養素の一つです。今回はロイシンが体のどんな部分に良い働きをするのか、その働きから期待できる効能と合わせてご紹介します。

生命維持に欠かせない筋肉を丈夫にするロイシンの働き

ロイシン必須アミノ酸の一つです。必須アミノ酸は体の中で作ることができない、食事から摂り入れる必要のあるアミノ酸のことを言います。必須アミノ酸には全部で9種類ありますが、そのうちの一つが欠けてもたんぱく質を作ることができないので、とても重要な成分です。

更にその中でも、ロイシンはBCAA(分岐鎖アミノ酸)の一つに挙げられます。BCAAは筋線維を作るのには欠かせない成分です。その中でロイシンには筋肉を強めて丈夫にする作用があります。また傷ついてしまった筋肉の修復にも役立ちます。筋肉と聞くと、運動選手など体をよく動かす人が関係するものだと思いがちですが、筋肉には運動するため以外にも重要な働きがあります。

筋肉には大きく分けて

  • 骨格筋
  • 平滑筋
  • 心筋

の3種類があります。運動など体を動かす際に必要になってくるのが骨格筋で、腹筋などにより鍛えられる筋肉です。また内臓や血管についている筋肉は平滑筋と呼ばれます。また心臓にのみ存在している心筋もあります。

心臓は私たちが生きている限り働き続けているので、心臓の筋肉を丈夫に保つことは極めて重要なことです。また筋肉があることで体温調節ができ、また筋肉は骨を強くすることにも関わっています。

筋肉のエネルギー源はブドウ糖から合成されたグリコーゲンですが、ロイシンはすい臓で作られるインスリンというホルモンの分泌を促し、ブドウ糖が筋肉の細胞に入れるようにする働きがあるので、疲れにくい筋肉を作るという効能もあります。

元気な男性

それにより筋肉痛を和らげる効果もあると言われています。

ロイシンの肝臓を助ける働き

ロイシンには肝機能の向上に役立つ働きがあります。肝臓は臓器の中では一番大きく、その働きも多岐にわたります。

肝臓は

  • 古くなった血液を処理する
  • 脂肪を分解する際に必要な胆汁を作る
  • グリコーゲンを作って貯める
  • アミノ酸から血液に必要な成分を作る

など、少なくとも500種類の仕事をこなしています。働き者の肝臓の働きが弱ると機能が低下し、

  • 体がだるくなったり
  • 疲れやすくなったり
  • 食欲がなくなったり

と様々な症状が出てきます。

様々な研究により、ロイシンには肝臓の機能を高め、改善する効果のあることが明らかにされています。

ロイシンのストレスや髪に期待できる効能

ロイシン神経伝達物質の一種のエンドルフィンに似た働きをすると言われています。エンドルフィンは脳内麻薬とも呼ばれ、楽しい時などに分泌され幸福感を感じたり、痛みなどは感じにくくなったりします。そのためストレスに対処するのに良い成分だと言えます。

現代社会は何かとストレスがかかることが多く、ストレスは気持ちを暗くするだけではなく、体の血流を悪くすることにもつながり、体のあちらこちらに良くない影響が出てきます。また元気で長生きしている人たちには共通して幸福感を感じやすい傾向があるという報告もあります。ロイシンには幸福感を感じやすくなるエンドルフィンに似た働きがあるので、ストレスに強く、アンチエイジングにもその効能を期待できます。

ロイシンは育毛にも良いと言われています。髪の毛はケラチンというタンパク質が主な材料ですが、必須アミノ酸がないと作ることができません。ロイシンはタンパク質を作るのに優秀な働きをするので、健康的なしっかりした毛を生やすために摂りたい成分です。

また、ストレスは抜け毛を増やす原因にもなるので、そのストレスを軽減する効果が期待できるロイシンは、やはり髪の健康的な成長に役立つと言えます。

ロイシンの摂り方

筋肉を丈夫にし、肝機能や育毛にも良いと言われる必須アミノ酸ロイシンは、いろいろな食品に含まれています。冷ややっこにかけたりするかつお節には3gで約177mgのロイシンが含まれています。かつお節3gというと大体小分けパック1つ分の量です。

また他にも

  • しらす干しには15g(約大匙三杯)で465mg
  • ゼリーなどを作るときに使うゼラチン5g(小分けになっている一袋程)で145mg

ほどのロイシンが含まれています。

さらに

  • たらこ一個45gであれば約990mg
  • 鶏のむね肉125gには約2375㎎
  • レバー30gには約540mg
  • 豚肉70gには約1260mg

とロイシンを含む食品を挙げればまだまだあります。ですから、あまり不足を心配しなくても大丈夫な成分であると言えます。しかしロイシンが不足してしまうことがあると、インスリンが少なくなったり、筋肉の働きが悪くなったりしてしまうので注意が必要です。

また、肝機能の向上を図る場合は夜摂るほうが良いという報告があるので、夜にロイシンを含んだものを摂ると良いと言えます。ロイシンを含んでいる食品には動物性たんぱく質が多いので、脂肪を摂りすぎないように気をつける必要もあります。

ロイシンは筋肉の働きに欠かせない【肝機能もサポートする必須アミノ酸】のまとめ

ロイシンは必須アミノ酸の一つで、たんぱく質を作るのに欠かせない成分です。筋肉を丈夫にしたり修復したりする働きや、肝臓の働きを助ける、ストレスを和らげる、健康な髪の毛を生やすなど様々な効能を期待できる成分です。様々な食品に含まれているので不足することは少ない成分ですが、筋肉をよく使う場合や、肝機能を丈夫にしたい場合はサプリメントなどで補うことができます。

関連記事

  1. [監修済] 海藻の持つ粘り成分フコイダンで肝機能の改善
  2. カキエキスが視機能を高めるって本当?【海のミルクの効能・効果】
  3. カキエキスで免疫力向上!【海のミルクの効能・効果】
  4. EAAの効能と効果【効率よく筋肉をつける】
  5. [監修済] 肝機能をサポートするためのウコンの正しい取り入れ方
  6. マリアアザミ(ミルクシスル)の健康効果【肝機能に良いみたい】
  7. セサミンの効果は高血圧と白髪対策?【多く含まれる食品はゴマ】
  8. ロイシンの食品での摂り方【筋肉増強のお供!】

ピックアップ記事

  1. トマトのイラスト

カテゴリー

PAGE TOP