イソフラボンは大豆に含まれる成分の事です。女性ホルモンのエストロゲンとよく似た性質がある事から、エストロゲンの不足により生じる更年期障害の症状を改善したり緩和したりするのに役立つと言われています。イソフラボンがどのように更年期障害に役立つのかを紹介します。
イソフラボンが持つ効果とは?
イソフラボンは大豆に含まれる成分の事です。フラボノイドというポリフェノールの一種で、抗酸化作用があります。イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに性質が似ている事でも知られています。更年期に差しかかると、卵巣の機能が徐々に低下していくため、卵巣から分泌されるエストロゲンは量が減ってしまいます。ホルモンバランスが崩れると、体全体のバランスを司っている自律神経にも影響を与えるため、全身のバランスが崩れます。
これにより全身に様々な症状が出てしまい、これを更年期障害としています。どこにどんな症状が出るかは個人差もありますが、体全体のバランスが崩れてしまうので頭痛や肩こり、些細な事でイライラする、理由もなく不安になるという症状があらわれます。更年期障害は人により違いがありますが、一番多いのは頭痛や肩こり、イライラや火照りと言われています。
イソフラボンを摂取する事で、エストロゲンによく似た性質が、エストロゲン不足を解消してくれるため、ホルモンバランスを整える効果が期待できます。イソフラボンはエストロゲン不足だけでなく、過剰に分泌されている時は分泌を抑制する作用もあります。
イソフラボンが更年期障害にいいと言われる理由
イソフラボンは更年期障害の症状を緩和させたり、改善したりする効果が期待できます。大豆に含まれている事から、安全性が高いところもポイントです。エストロゲンという女性ホルモンは卵巣で作られますが、更年期には卵巣の機能が低下しますし、閉経を迎える事で卵巣は機能を停止するため、エストロゲンが不足します。
エストロゲンが不足するなら、ホルモン治療などでエストロゲンを補えばいいと考えますが、ホルモン治療には副作用が伴いますので、気軽にできるものではありません。しかし大豆に含まれているイソフラボンには、エストロゲンに似た性質があるので、ホルモン治療をする代わりに、イソフラボンを摂取する事で不足を補う事が出来るのです。
ある実験で更年期障害の症状に悩む人たちに、1日に40mgのイソフラボンの摂取を3ヶ月間続けたところ、更年期障害の症状が改善されたという結果も出ています。これはイソフラボンを摂取していない人と比べた時にも、摂取している人の方が大きな改善が見られています。改善された症状の中には、火照りや耳鳴り、めまいなども含まれます。
イソフラボンの取り入れ方
イソフラボンは大豆に含まれている成分ですから、大豆や大豆の加工食品からも摂取できます。大豆をそのまま食べてもいいですし、日本食ではお馴染みの豆腐や納豆、豆乳、味噌や醤油などの発酵食品にも含まれています。大豆の加工食品として、油揚げや厚揚げなどもありますので、毎日味噌汁を飲んでいる人は適度にイソフラボンが摂取できています。ただし毎日和食を食べない、食事が不規則、外食が多いという場合は、食事からイソフラボンを摂取するのが難しくなります。こういう時はサプリメントが便利です。
ただしイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンそのものではありませんが、性質が似ているため過剰に摂取すると副作用が出る可能性があります。サプリメントや食事からも比較的簡単に摂取できますが、摂取量には上限がある事を覚えておいてください。摂取量の上限については、食事から摂る分と、サプリメントから摂る分での違いもあります。
イソフラボンサプリメントと食事の注意点
イソフラボンを食事やサプリメントから摂取する場合は、1日の上限を超えないようにします。食事の上限は75mg、うちサプリメントの上限は30mgとなっています。食事から摂るイソフラボンと、サプリメントから摂るイソフラボンは質が違うので、それぞれの上限を超えないようにすれば、食事とサプリメントの両方から摂取できます。
サプリメントの場合はパッケージに1日あたりの目安が書いてあるので、それに従います。食事の場合は、どの食材でどのくらいのイソフラボンが摂取できるのが覚えておくと、計算しやすいです。納豆1パックで33mg、豆腐半丁で30mg、豆乳1カップで50mgほどのイソフラボンが摂取できます。味噌汁に使う味噌は、味噌汁茶碗1杯で約6mgのイソフラボンが摂取できます。
食事とサプリメントの両方から摂取する時は、全体のバランスを考える事も大切です。目安を超えなくても、人によっては強く作用する事があるので、そういう場合は量を減らします。
「更年期障害の症状緩和にイソフラボンが役立つ理由」のまとめ
イソフラボンは、更年期障害の症状の改善や緩和に役立つ事でも知られています。大豆に含まれる成分ですから、安心です。ただし女性ホルモンのエストロゲンによく似た性質を持っているため、摂取量に注意が必要です。食事からも摂取できるので、サプリメントとのバランスを考えて取り入れます。