最近サプリメントや、健康食品で販売されているプラセンタが、疲労回復にも効くとのふれ込みで、健康食品コーナーなどで目にする機会も多くなりました。具体的にその効果はどうなのか調べる必要があります。
疲労のシステム
人体には生命維持を行う上での、防御システムというものが存在しています。この防御システムのお陰で、身体に致命的なダメージを防いでくれており、危機が迫る事をアラームによって、本人に教えてくれているのです。そのアラームとなるものが痛みであり、発熱や疲労といったものになって現されているのです。その警告のひとつである疲労には、色々な種類がありその原因を探り出さなければ、根本的な原因がわかりにくい事もあるのです。
一般的な健常者では生理的疲労のほとんどが、肉体的労働やスポーツなどによって筋肉疲労が起こり、ストレスや頭脳を酷使する事によって、精神的疲労が蓄積されるものです。これらは十分な睡眠と栄養を摂る事で解消できますが、慢性的になって蓄積されてしまった疲労や、病的な疲労はなかなか回復が難しいものとなります。健康体が伴った疲労には、スポーツや労働により充実度の高い疲労感があるのが特徴ですが、病的な疲労の特徴には休息を求める欲求に、倦怠感をともなう事が大きいという特徴が、多くみられると言えるでしょう。
疲労のメカニズム
疲労には、慢性的な作業効率の低下や倦怠感が見られる事で、生産性や発想力に学習能力などに弊害が出てしまう事が多くなります。疲労には末梢神経で感じる末梢性疲労があり、これは労働やスポーツなどで筋肉を酷使した時に出る疲労です。また神経性ものには中枢性疲労があり、脳の主体的な疲労による中枢神経に疲労が生じたもので、目の酷使などもこの中枢性疲労にあたるものと言えるでしょう。この疲労原因が、病的なものか生理的なものかの判断基準には、その日の行動をかえりみる事でその判断を特定する事ができます。
一般的には、通常の活動量以上の作業を行っての疲労であるとすれば、生理的疲労と判断できるでしょう。病的な判断としては発熱や痛みをともなう事が多く、慢性的なものは疲れがなかなか取れないという事がありますが、病的なものも多く判断しづらいものがあります。疲労の原因になるものには、食事量の不足によるエネルギー不足や、長期間の労働によるストレスや身体のダメージなどがあります。また、セロトニンの放出などによる中枢性疲労が考えられます。
プラセンタ利用の歴史
胎盤利用の歴史は古く、動物の世界では出産による後産が行われると、母親は一番先にこの胎盤を摂取します。これは出産による、血の匂いを消す意味合いでも、敵に襲われない為行われているとされていますが、どのような地域に住む動物も同様の行為を行い、また草食獣でも胎盤食を行いますので、栄養価の高いものとして利用していると言えるのではないでしょうか。人間の歴史においても、この胎盤利用は行われており、医学の父として有名なヒポクラテスは、今から2400年ほど前の医療に、この胎盤を薬として利用していました。
中世ヨーロッパにおいても、その効能が不妊症や脳梗塞にてんかんといった治療に使われていました。マリーアントワネットも、胎盤を利用していたと伝えられており、日本でも加賀藩では昆元丹という秘薬にこの胎盤が使われていたのです。世界では、民間でもこの胎盤が利用されており、干した胎盤を直接摂取する事で利用していました。しかし、表向きでは胎盤食が行われるような事はほとんどなく、宗教上の倫理観でも禁忌とされていたのです。
プラセンタの疲労回復効果
プラセンタには、豊富なアミノ酸と沢山の栄養成分が、バランス良く含まれているのがその特徴で、ビタミン類やミネラルも豊富に含まれています。また、細胞分裂正常化する作用や新陳代謝を促す核酸も含まれており、胎児に影響する様々な栄養の宝庫と言える成分で、作られていると言えるでしょう。病気の主な原因には、免疫能力の低下による感染力の上昇や、病原菌に対しての抵抗力の低さが、その主な原因になります。プラセンタは、新陳代謝が活発になる作用を持ち、感染症などへの抵抗力も増大すると言われています。
また、新陳代謝が盛んに行われる事によって、細胞分裂も盛んに行われますので、疲労回復の頻度も高まって行くのです。細胞分裂と新陳代謝の高まりは、修復力も強める事になり、病気治療と併用する事で、その治癒力の上昇も見込めるほか、病気治癒後の疲労回復にも優れた効果を示してくれるものです。疲れた体をいやす効果は、健康維持には欠かす事のできない効能であり、中枢神経にも働きかけますので、精神にも安定をもたらしてくれる効果があります。
「プラセンタが疲労回復に優れた効果を発揮する」のまとめ
プラセンタは疲労回復にも、優れた効果を及ぼしてくれます。美容効果や生活習慣病予防にもなり、健康を維持する事に役立ってくれるでしょう。食品で摂取という事ができませんので、サプリメントを有効に利用しましょう。