コーヒーは人間が嗜む嗜好品の中でも、手軽に利用できる飲み物です。ただ美味しいと言うわけではなく、コーヒー飲料には様々な効果が隠されており、その中にリラックス効果もある事が知られています。
コーヒーの発祥
コーヒーの発祥には、その起源とされている伝承が2つほどある事をご存知でしょうか。その一つはエチオピアと言われており、羊飼いの話にこの逸話が見られます。羊がある木の実を食べて興奮しているのを、羊飼いが見つけ、本人もその実を食べるてみると、眠気が取れ気分がリラックスになったので、村に持ち帰って修道僧に相談すると、やはりその実が原因だとわかったと言う話です。もう一つはアラビア周辺にある伝承で、野鳥が木の実をついばんでいる所を修道士が見つけたのだそうです。それを口にしたところ、眠気がとれたばかりか爽快なリラックス気分になった事から、持ち帰ってこの実を煮出して病人に飲ませたところ、臥せっていた病の症状がやわらいだと言う逸話です。どちらも話の中で修道士が出て来ますが、この修道士たちは夜通しでお祈りをする事が多かったようです。祈祷をする時などに、この豆を秘薬として用いた事から、これらの修道士から貴族や商人に広まり、大航海時代に入ると船乗りたちの手で全世界に広まり、栽培に適した各地で作られるようになりました。
コーヒーのリラックス効果
コーヒー豆には、カフェインと言う物質が含まれており、この物質はアルカロイド化合物の一種です。アルカロイドは有機化合物の総称で、微生物や真菌類を始め、植物や両生類を含む動物など、様々な生き物によって生産される物質です。アルカロイドの多くは、毒物に指定されている事が多いのですが、薬用にされる場合も多く適量を誤らなければ、非常に効能のある物質であると言えるでしょう。このアルカロイドの一種であるカフェインは、一般的に眠気覚ましや興奮作用がある事が知られており、利尿作用もありますので飲んでしばらくすると尿意を催す事があります。日本では、子供が飲む事を禁じていた時代もありましたが、毒性というよりもカフェイン摂取によって、不眠効果がある事を恐れたせいでもあるのでしょう。実際に、夜コーヒーを飲んでしまった為に、眠れなかったという経験をお持ちの方も少なくなく、朝早く起きる事がわかっていれば寝る前のコーヒーは避けた方が無難です。最近の研究では、香りによるリラックス効果が知られるようになり、この効果を利用した学習方法も効果的と言われます。
コーヒーの入れ方
コーヒーの味に関しては、味にばらつきがあり、豆の種類でその楽しみ方も変わってきます。日本人はコーヒー好きな民族ですが、飲み方自体も他の諸国と比べて大変多様性があると言えるでしょう。その中でも、代表的なコーヒーの入れ方が、ドリップ方式ではないでしょうか。ドリップ方式はペーパーフィルターを介して粉状にした豆にお湯を注ぐだけなので、手軽にコーヒーの味が楽しめる方法として、入れ方の主力になっています。また、こだわり派の方が行う方法に、サイフォン方式と言うものがありますが、お洒落な純喫茶店などでは、現在でもこのこだわりを持ったマスターが、サイフォンで入れてくれるお店もありますので、コーヒー好きな方はよくご存じでしょう。サイフォン方式は、特殊なガラス容器でガスやアルコールランプを用いて豆を煮だす方法で、その行程を見ているだけでもリラックスした気分になれるほか、見た目にもお洒落な方法で、芳香が漂い見ためにも嗅覚にも訴えてきます。しかし、手間が掛かる事や後の片づけをしなければならない為、家庭では行われなくなりました。
コーヒーと音楽
一般的な純喫茶では、ロックな音楽がかかる事はまずありません。多くの客が純喫茶に求めているものは、コーヒーの味と憩いの場という雰囲気です。そうした意味では喫茶店でクラシック音楽や静かなジャズなどが聞かれるのも頷けるというものでしょう。また個人の趣味によって、フォークソングやラブミュージックなども大いに気分が盛り上がるというものです。コーヒーには能力向上効果や計算の力の向上のほか、自律神経の動きを高める効果もあると最近わかってきています。リラックス効果がある一方で、興奮作用があるというのは少し違和感を感じますが、実はこれには神経を鎮める作用と、脳細胞が活性化している影響で起こる事なのです。つまり勉強や仕事において、学習効果が高まる事を意味しており、コーヒーを飲みながらの実務での事務仕事や勉学は、非常に効率のいい計算能力や学習能力が期待できると言うわけです。また、音楽もこうした相乗効果を生み出すアイテムのひとつになってくれます。ある周波数の音楽は、脳をリラクゼーションに導いてくれることが知られており相乗効果となります。
「リラックス効果の高いコーヒーとその相乗効果」のまとめ
コーヒーは、高いリラックス効果があるだけではなく、脳を活性化に導いてくれますので、集中したい時に飲むと非常に効果的である事がわかります。ただし、睡眠は体の健康を維持するのに欠かせませんので無理は禁物です。