シソ(大葉)には薬効のある成分があり、健康にはとても良いものとして知られますが、栄養素の不足や過剰摂取を行ってしまうと、いったいどのようなデメリットがあるのか、しっかり把握していきます。
シソと梅干の歴史
紫蘇が使われるのは日本ならではですが、実は海外にも紫蘇は存在しています。ただしシソ科の植物で、日本の紫蘇とは違います。韓国料理のキムチにも使われるえごまですが、これもシソ科の植物で、大葉紫蘇とよく似た形をしていますが、香りがあまりしません。逆に、香りが印象的なバジルもシソ科の植物で、その独特な芳香は紫蘇以上に香りの良いものです。花穂は紫蘇とよく似た花をつけ、同じ様に食用にする事ができます。梅干しには必ずと言っていいほど紫蘇が使われますが、こちらは同じ紫蘇と言っても赤紫蘇の方で、世界に誇る健康食品と言っても良いでしょう。ウメの効能は言うまでもなく、優れたものがありますが、梅の特筆する効能は殺菌力が優れており、日持ちがするという事でしょう。しかし、何故梅干しにこの紫蘇が使われるようになったのでしょう。実は梅干しの発祥より以前には、効能のあるエキスとして梅酢が使われていました。梅酢は主にさび止めとしての利用価値で酸化皮膜処理として使われていたのです。しかし、梅酢と赤紫蘇のアントシアニンは結びつくと、綺麗な紅色に染まる事で梅干しと結びついたのです。
シソ(大葉)油の効果
紫蘇には資質も含まれており、紫蘇油として商品化もされています。これはリノール酸という植物由来のもので、抗酸化作用があり人間の体には必要なものと言えるでしょう。人は生きていく上で重要な栄養素を食品から摂取し、水分も生きていく上では、必要とされているものです。人間の体内のおよそ55%は水分ですので、生きていく上でこれらは必要不可欠のものなのです。また酸素も必要で、ほとんどの動物たちは酸素を吸い二酸化炭素を吐き出し、植物はこの二酸化炭素を吸い酸素をこの世に送り出しています。この酸素は人間が呼吸するのに必要なものですが、人間の体内に入ると酵素と結びついて活性酸素に変化します。活性酸素は体内でウイルスや体に不要な細胞を倒す役目をしますが、活性酸素は時に悪い細胞だけではなく、正常な細胞まで攻撃するのです。これを防いでくれるのが、抗酸化物質でありこれが不足すると病気になり易くなります。しかし、リノール酸などを含むオメガ6脂肪酸の過剰摂取はオメガ3脂肪酸とのバランスを崩し弊害を招くのです。
シソ(大葉)を利用した健康法
紫蘇(シソ)は、日本料理の引き立て役であるハーブ野菜として、いろいろな料理に幅広く使われています。この紫蘇特有の匂いのもとは、「ペリルアルデヒド」という成分で臭覚神経を刺激して、胃液の分泌を促す事で食欲を増進させるほか、健胃作用もあるといわれているのです。また、ペリルアルデヒドは、強い防腐作用を持ち、食中毒の予防にも貢献していると言って良いでしょう。紫蘇の葉に含まれているビタミンB2は、水溶性ビタミンですので、料理などで刻んだ紫蘇はあまり洗う事は感心しません。このビタミンB2は、脂質や糖質にたんぱく質といった三大栄養素を、エネルギーへと変換する補助酵素の役目を担っているのです。子供の成長期には欠かせないビタミンのひとつですが、皮膚を作り出したり粘膜の再生や毛髪の育毛に爪の再生にも需要な役割を担っていおり、老化抑止などの効果があります。ビタミンCも非常に重要なもので、風邪にはビタミンⅭと言われるほどビタミンCは、皮膚や粘膜を強くするとともに、抗酸化作用で病気から体を守る役目があります。
シソ(大葉)不足や過剰摂取の弊害
シソ(大葉)の栄養素が不足していても、他の食材で補えば特に問題が起こる事はありません。逆に過剰摂取と言っても、普通に大葉紫蘇を食べるのは、多くても十数枚程度ですので、弊害が起こる事はまずありませんが、百枚単位で食べられる方には、問題が起こる可能性があります。また、大葉紫蘇のサプリメントや健康食品で、摂取しすぎるというのもデメリットが起こる可能性を否定できないのです。紫蘇にはカリウムが多く含まれており、通常の摂取ではこのカリウムは、体内で不要になった塩分を排出する作用があり、利尿効果や筋肉を動かす事にも寄与しており、むくみや高血圧予防にも非常に貢献している栄養素です。多少摂り過ぎたとしても、汗や排尿によって排出されますので、通常な何ら問題はありません。しかし、過剰に摂り過ぎたり、腎臓に障害が起こると高カリウム血症になる可能性があります。またリノール酸は摂りすぎると、アレルギーを悪化させる可能性があり、大腸ガンのリスクも起こる可能性がありますので、やはり食品はバランスよく摂るのが一番です。
「シソ(大葉)の成分による不足や過剰摂取の弊害」のまとめ
大葉紫蘇は赤紫蘇を含めて、大変健康に良いものだとわかっています。過剰に食べる事もありませんので、摂り過ぎには特に注意は必要はないでしょう。ただし可能性としては、オイルやサプリなどで摂取しすぎる場合があります。