リボース

[監修済] 疲労時や運動時のエネルギー補給に関わるリボースの特徴や働きについて

リボースは人間の生命活動に欠かすことができないRNAやDNAを構成する成分として疲労回復や筋肉痛の緩和などに効果があるといわれています。リボースの特徴や具体的な効能などについて考えます。

リボースの特徴

リボースは糖の一種でRNAやDNAを構成するヌクレオチドの材料として重要となる五炭糖のひとつで単糖類に分類されます。カラメルのような独特の香りとすっきりとした甘みが特徴で瞬発力を必要とするような急激な運動エネルギーの補給や疲労回復に効果があるといわれています。リボースは20世紀当初に発見された後に心臓貧血の症状の緩和に効果があることが発見され、さらに心筋や骨格筋におけるATPの生成を促進することが明らかになりました。

砂糖の七割程度のすっきりとした甘味があることから日本では、添加物や甘味料として使用されることが多く、疲労時や運動時などにエネルギーの回復が必要とされる際にエナジードリンクやスポーツドリンク、サプリなどで摂取する方が増えています。アメリカでは新機能の回復にリボースが関係していることを証明し、心臓手術の前後にリボースを投与する治療も行われることもありました。国内では厚生労働省の食品安全委員会が科学的な根拠に基づいて安全性を認めている既存添加物としても使用されています。

リボースの疲労回復効果

リボースには、まず初めに糖分、そして次に脂肪を分解してエネルギーの源となるATPの生成を促進する作用があります。このことにより、激しい運動をした際や肉体疲労時にリボースを摂取することによって新しいエネルギーが生成され、疲労回復が高まることが期待できます。常に体がだるい、疲れがとれにくいという症状が出る慢性疲労症候群の症状を改善する効果もあるといわれており、細胞のエネルギーの代謝異常が原因とされる慢性疲労症候群の患者にエネルギー合成を促す効果があるとされています。

リボースは、心臓や筋肉といったエネルギーを大量に消費する器官に素早くATPを送り届けることができるため、健常者はもちろん心疾患の症状がある方の運動をサポートする働きもあります。ATPが筋肉の収縮や進展活動のためにエネルギーを補給する成分であることからエネルギー活動を活性化することによって疲労回復に効果があるといわれているのです。また、慢性疲労症候群と同様に線維筋痛症の患者にリボースを摂取させたところ、痛みの強度や睡眠、精神的な明るさなどに改善が認められたことも臨床試験によって証明されています。

筋肉痛を和らげるリボース

普段運動をしないお父さんが子どもの運動会でいきなり全力疾走をすると速い場合は翌日から筋肉痛に悩まされることになります。これは、筋肉に乳酸が溜まって筋繊維が傷ついてしまっている状態になっているためです。リボースは、乳酸値の上昇を抑制する働きがあるので運動の前後に適切に摂取することによって筋肉痛の症状を和らげることが期待できます。アスリートの方がリボースの摂取に気を遣っている理由には、筋肉痛の緩和のほかにリボースに運動能力を高める効果があることも関係しています。

運動をする際にはATPを分解してエネルギーを得ています。激しい運動をする際には大量のATPが消費されてしまうため、疲労時は多くのATPが分解されたままの状態となっています。リボースを摂取することによって、分解されたATPを再利用して新たにATPを生成することが可能となるため、新たなエネルギーを供給することができて運動能力の向上や体力の維持が期待できるのです。さらに、常時、ATPを生成する活動が活性化されることにより、長時間にわたって運動活動を維持することができるため、痩せやすい体作りも可能となるといえるでしょう。

リボースの摂取

リボースは多くのスポーツドリンクやエナジードリンク、サプリなどを利用することで摂取することができます。リボースの目安摂取量は、エネルギー補給やエネルギー回復を目的とする場合、筋肉痛の症状の緩和や持久力の向上を目的とする場合、生活の質の向上や酸素摂取量の向上を目的とする場合によって変化するため、効果を実感するためには自分の体の状態にあった量を摂取することが大切です。

番茶によく含まれているポリサッカライドの構成成分としてもリボースが含まれており、インスリンと同様の働きで血糖値の上昇を抑えてくれるため糖尿病の方にもおすすめといえます。スポーツドリンクの代わりに運動後に水だし番茶などを飲むのもリボースの摂取につながり疲労回復が期待できます。ただ、このように血糖値を下げる効果があるため、糖尿病で血糖降下薬を服用している方や低血糖症の方は摂取を控えたほうがいいでしょう。

「疲労時や運動時のエネルギー補給に関わるリボースの特徴や働きについて」のまとめ

リボースはエネルギーの源をつくりだす働きに大きく寄与しており、消耗したエネルギーの回復や新たなエネルギーの維持などにより筋肉痛や慢性疲労諸侯群などの疲労を軽減するために必要な成分です。

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