[監修済] サンダルウッドについて教えて！

サンダルウッド

[監修済] サンダルウッドについて教えて！

アジアの文化と深い関わりがあるサンダルウッドは日本でもお香の原料として古くから使われてきました。今回はこのサンダルウッドとはいったい何なのかを紹介します。

サンダルウッドとお香

アジアの文化に詳しい方やお香に詳しい方なら聞いたことがあるサンダルウッドとは日本でも古くからお香の原料として使われてきたもので、寺院での瞑想時の薫香に使われることも多く儀式などで頻繁に使われてきたものです。漢字で書くと白檀(ビャクダン)という字になり、こちらの名前なら聞いたことがある人もいるかもしれません。

原産地はインドで古代インドやアーリア語に属する言語のサンスクリットにおいてはチャンダナと呼ばれるもので仏典「観仏三昧海経」などにも登場しております。仏典にも用いられるほど歴史があるものなので、紀元前5世紀頃にはすでに高貴な香木という扱いになっていたようです。死者を来世に運ぶと言われているので古くから大切にされてきたことも予想されます。

今では産出国も増えてインド以外に太平洋諸島に広く分布するようになりましたが、育つ地方によっては出来が異なり香りが小さくなる傾向にあるので、主に産出国となっているのはインド、インドネシア、オーストラリアといったところのようです。

さらに、この白檀は吸盤で寄主の根に寄生する珍しい半寄生植物なので、他のタケ類やヤシ類などへと移っていくことで成長していきます。ただし、栽培はかなり困難で入手が年々困難になっており今ではインド政府から色々と規制がかかるようになって、伐採制限・輸出規制がかかるようになってしまいした。

サンダルウッドの主な成分と使用方法は？

サンダルウッドの主な芳香成分はセスキテルペンアルコール類が主要成分となっており、α-サンタロール、β-サンタロール、α-エピサンタロール、β-エピサンタロールなどが含まれています。これらの成分による香りの特徴はオリエンタル系のウッディーかつスパイシーで深みのある香りと評されており、香りの強さはそこそこと言われているようです。

使用方法は主に入浴時やヘアケア、そしてトリートメントやスキンケアに使われますが、香りの効果が非常に優れているのでアロマテラピーとして用いられることが多いようです。α-サンタロールはリラックス効果や鎮静効果などがあるので落ち着かせるのには確かにむいていると言えるでしょう。

サンダルウッドの効果は何なの？

アロマテラピーとして用いられることだけあって心を抑えてくれる作用があります。とにかく興奮した時や緊張した時に効果的です。スピーチ前のような緊張すると解っているシーンに対する対抗措置として用意しておくといいでしょう。また、これ等の作用から瞑想に使うのが良いとされており、心を静めて自分と向き合うのに最適だと言われています。心をリラックス状態に持って行ってくれるので眠れないといった悩みがある方にも効果的でしょう。

また、優れた殺菌作用・抗炎症作用といったものもあるので、部屋にサンダルウッドをブレンドしたアロマを用意しておくと風邪の予防といったものにも役立つようです。

そして、これはアロマとしてではありませんが、保湿作用や皮脂分泌の調整機能があるので、保湿剤として用いれば保湿性がかなり高く乾燥肌や脂性肌のケアにも使えると言われております。また、しわ対策にも効果的とされているのでケア用品としても優秀なのでしょう。先ほど記載したように抗菌作用や抗炎症作用もあるので小さな肌トラブル対策にも使うことができます。

ブレンドして用いることもありますが、相性の良いものはいくつかあり、心を穏やかにしたいならベルガモットやフランキンセンス等がよいでしょう。エイジングケアをしたいならネロリやイランイラン、ベンゾインあたりを用いましょう。

サンダルウッドの注意点は何かある？

サンダルウッドの注意点はいくつかあるので興味がでてきた方は覚えておいてください。まず最初の紹介に記載した「インド政府から伐採制限・輸出規制がかかる」という部分を見て想像ができたと思いますが、インド産は品数が少ないのが基本になってきているので値段が上がっています。はっきり言ってかなり高いです。インド産のものはもはや高級品と考えたほうがいいでしょう。なので、少しでも安いのを使いたい方はオーストラリアやニュージーランド産のものを使いましょう。

他には妊娠初期は使用を避けるようにと、このサンダルウッドを紹介してある商品のほとんどに記載してあるので、妊婦さんは避けたほうがいいでしょう。あとは心をリラックスさせる作用がありますが、抑鬱の場合は鎮静効果が強く効きすぎる恐れがあるので使わないほうが良いと言われています。

細かいところとして、なかなか香りが落ちにくいので衣類についてしまった場合は簡単に落とせなくなります。なので、使う時は衣類につけないように気を付けてください。