[監修済] 乳酸菌が二日酔いに効くって本当？腸から身体をキレイに整えよう

乳酸菌

[監修済] 乳酸菌が二日酔いに効くって本当？腸から身体をキレイに整えよう

乳酸菌と言えば、便秘解消や美肌に効果的だと言われていますが、実は、飲みすぎにも効果的な作用を発揮することが分かっています。飲み過ぎた後の二日酔いはつらいですよね。乳酸菌は、二日酔いを防止し、胃腸の働きを整えてくれる頼もしい味方です。

アルコールと二日酔いのメカニズム

アルコールを飲んだ次の日、身体がグラグラする、下痢気味、頭が痛いといった二日酔いに悩まされた経験を持つ方は多いと思います。なぜ、アルコールを飲むことで二日酔いが起きるのでしょうか？その原因の一つとしてアルコールが胃や腸の粘膜を傷つけ炎症を起こさせ、胃腸の働きを妨げるからだと言われています。

胃腸の働きが低下すると、身体は栄養素を吸収することができません。たとえば、カルシウムやカリウム、ナトリウム、ビタミン、糖分といった身体に有効な栄養素が全て遮断されてしまうのです。栄養素が欠乏した身体は、胃や小腸でアルコールを正常に分解することができなくなり、吐き気や食欲不振、頭痛や気怠さを引き起こします。これが、アルコールによる二日酔いのメカニズムです。

また、胃や小腸でアルコールが分解できないという状況は、そのまま分解できていないアルコールが大腸にまで到達してしまうことでもあります。大腸は排便を促す器官であり、その大腸に分解されていないアルコールが到達するということは、アルコールを水分のまま排出するということです。ですので、便が水っぽく下痢気味の症状に陥ってしまいます。

胃腸の働きを弱めるアルコールは、まさに体調不良の温床とも言えます。さらに、普段から暴飲暴食などによって腸内環境が劣悪な状態の方は、アルコールを飲むことで悪玉菌を活発化させてしまいます。その為、健康な方の二日酔いよりも酷い二日酔いが起こり、肝機能までをも低下させてしまいます。肝機能が衰えるということは、アルコールの分解能力も衰えるということです。これでは、二日酔いが長引くのはもちろんのこと、肝臓疾患の恐れも懸念されます。

乳酸菌が二日酔いに効果的

乳酸菌は、簡単に言うと善玉菌のことです。腸内にある善玉菌が乳酸をつくり出すと、腸内は善玉菌にとって居心地の良い弱酸性に保たれます。反対に、悪玉菌は弱酸性では居心地が悪い為、腸内で活発化することができず減少していきます。そうすることで、悪玉菌が発生させた有害物質もなくなり、胃腸が健全な状態で活動することができます。胃腸に乳酸菌を増やし悪玉菌を減らすことで、アルコールを分解するのに必要な栄養素も取り入れることができるのです。また、腸内が整えば、肝機能の働きも活性化されます。

アルコールの摂取量が多い方、日常的に摂取する方は、毎日の生活に乳酸菌を取り入れて二日酔いを予防しましょう。実は、乳酸菌の特徴として、腸内に滞在するのが苦手という弱点があります。せっかく腸内に乳酸菌を増やしても、定着せず1週間程度で便と共に体外へ排出されてしまうのです。その為、1回乳酸菌を飲んだだけでは腸内における悪玉菌とのバランスは大きく変わりません。毎日、乳酸菌を取り入れることで、腸内における乳酸菌の割合を大きく占めることができるのです。

また、アルコールを飲む時は、乳酸菌を多く含む食品と一緒に飲み食いすると効果的です。既に、海外では、二日酔いにおける乳酸菌の役割が幅広く認知され、「アルコール×乳酸菌を含む食べ物」といった食事は定番です。たとえば、ビールが愛されているドイツでは、キャベツの漬物の一種であるサワークラフトがおつまみの常識です。ブルガリアではヨーグルト、中国ではザーサイ、韓国ではアルコール自体に乳酸菌が含まれているマッコリが親しまれています。

正しい乳酸菌の摂取方法

乳酸菌には様々な種類があり、取り入れる食べ物によっても違います。また、自分の腸がどの乳酸菌と相性が良いのかというのも分かりにくいものです。近年、乳酸菌が二日酔いに効くと明らかになったことで、ヨーグルトドリンクといった乳酸菌飲料を取り入れている方も多いですが、果たして自分が乳酸菌飲料から摂取する乳酸菌で正解なのかどうか知る術もありません。

そんな時は、効果的に色々な乳酸菌を摂取できるサプリメントがオススメです。最近では、添加物を含んでいない安全性の高い乳酸菌サプリメントもたくさんあります。以前、二日酔いのサプリメントと言えば、ウコンやシジミが主流でしたが、乳酸菌サプリメントも非常に有効です。ウコンやシジミで効果を実感できなかった方は、乳酸菌サプリメントを試してみる価値があると思いませんか。

また、日々の生活に乳酸菌サプリメントを取り入れる他、発酵食品にも多く乳酸菌が含まれています。キムチや納豆、チーズといった食品も二日酔いに効きます。乳酸菌サプリメントと発酵食品の相乗効果で、アルコールに負けないタフな身体づくりを行いましょう。

乳酸菌に関する副作用

二日酔いを予防してくれる乳酸菌ですが、体質によっては合わない乳酸菌もあります。たとえば、乳酸菌の代表例でもあるヨーグルトドリンクといった乳酸菌飲料には、乳糖と呼ばれる栄養素が含まれています。この乳糖は、乳製品に馴染みがなかった日本人が苦手とする栄養素で、下痢や便秘、肌荒れの原因になることがあります。乳酸菌飲料を飲んだ後に何らかの体調不良が起きる場合は、乳糖が体質に合っていないことが考えられます。その場合、乳糖を含まない食べ物から乳酸菌を得ると無理なく摂取できます。たとえば、漬物や甘酒といった食べ物は、日本人が得意としている乳酸菌です。

また、乳糖が原因となる以外にも、乳酸菌の数が足りていない場合は効果が実感しにくいです。乳酸菌の効果を確実に実感しようとする時、1日1兆個は摂取しないとなりません。とはいえ、1日1兆個摂取しようとすると、ヨーグルトであれば100個以上も食べることになります。通常のカップヨーグルト1個には、約100億個の乳酸菌しか含まれていないと言いますが、だからといって100個以上も食べるのは現実的ではありません。ですので、やはり手軽に乳酸菌を摂取しようとすると、サプリメントで取り入れるのが効率的です。