よく「妊婦には葉酸が効果的」だと言われていますが、それは葉酸が持つ高い栄養価と造血作用にあります。この栄養価と造血作用は、お腹の中の胎児の成長を健康的に促すだけでなく、妊娠中のストレスを和らげてくれる働きがあります。また、髪まで栄養が行き渡りにくくなる産後は、白髪や抜け毛、薄毛に悩む女性も多いですが、葉酸は頭髪トラブルを防ぐにも効果的です。
葉酸と育毛の関係性
造血作用のある葉酸は、摂取すると体内に血液が増加します。血液が増加することで血管の働きが活性化され、毛穴の細胞に対して有効的に働きかけます。その減少により、白髪や薄毛、抜け毛といった頭髪トラブルを防ぎ、育毛や増毛を促すことができるのです。
特に、産後の女性にとって、造血作用を持つ葉酸は欠かせない栄養素です。それは、赤ちゃんに母乳を飲ませる際、その源が血液からできているからです。葉酸という造血作用に優れた栄養素があるからこそ、赤ちゃんに栄養価の高い良質な母乳を飲ませることができます。ただし、母乳は毎日のことですから、どうしてもお母さんの体内にある葉酸といった栄養素は不足してしまいがちです。また、身体に栄養を届ける際、順番として髪は一番最後になります。ですから、産後のお母さんは白髪や薄毛、抜け毛に悩んでしまうのです。
頭皮や頭髪にまでくまなく栄養を行き渡らせたいなら、造血作用をもたらす葉酸の力を借りましょう。ビタミンB9、ビタミンMとも言われる葉酸は、DNAやRMA、たんぱく質の合成を手助けしてくれる栄養素で、赤血球の生産を促進してくれます。葉酸を摂取することで、優先順位の低い髪にまで栄養を届けることができ、髪にとって状態の良い頭皮をつくってくれます。頭皮が良い状態に整えば、たっぷりと毛根にまで栄養が行き渡り、白髪や薄毛、抜け毛はもちろん、育毛や増毛も期待できると言われています。
また、この育毛効果は女性の産前・産後だけでなく、男性の頭髪トラブルにも応用できます。元々、美しい髪の毛をつかさどる女性ホルモンは、男性の体内では少量しか分泌されません。その為、女性よりも男性の方が頭髪トラブルを抱えています。男性が効果的に育毛する場合、女性ホルモンに似たイソフラボンを摂取するか、造血作用のある葉酸を摂取するか、このどちらかで改善を試みましょう。また、葉酸はストレスを和らげる作用もあり、ストレスが原因のホルモンバランスの乱れからくる薄毛や抜け毛にもアプローチできます。
効果的な葉酸の摂取方法
葉酸は、食べ物やサプリメントから摂取することができます。葉酸を多く含む代表的な食べ物は、ブロッコリーやモロヘイヤ、ホウレン草、枝豆、菜の花、カボチャといった緑黄色野菜、レバー、いちごなどです。これらの食材を毎日のメニューに組み込むことで、効果的に葉酸が摂取できます。
また、葉酸は、熱に弱く水に溶けやすいという特徴を持っています。その為、食材を調理する際は、生のままで食べるか、強火でサッと炒める程度に止めましょう。または、スープや煮物にして、煮汁まで飲み干せば、葉酸の栄養価を存分に摂取することができます。さらに、「水溶性ビタミン」である葉酸は光にも弱い為、直射日光が差し込むような場所に保管するのは避けましょう。冷蔵庫や冷暗所で保管することで、葉酸の栄養価を潰さずに済みます。
また、食べ合わせで注意したいのがアルコールです。「枝豆(葉酸)×ビール(アルコール)」といった食べ合わせは定番ではあるものの、アルコールは葉酸の働きを邪魔してしまう飲み物です。葉酸を取り入れる目的で食事をする場合、アルコールは外しておく方がベターだと言えます。食べ物で葉酸を摂取するのが難しい時、サプリメントで手軽に取り入れるのもオススメです。その際も、サプリメントを飲んだ後にアルコールを飲むといった行為は避けましょう。
よく、産前・産後の育毛に効果的だと言われている育毛剤シャンプーなどもありますが、なかなか産後にゆっくり髪を洗う時間はありません。サプリメントであれば時間短縮にもなる為、忙しいお母さんにピッタリです。
葉酸が持つ育毛以外の効果
白髪、薄毛、抜け毛といったあらゆる頭髪トラブルを改善へと導いてくれる葉酸ですが、育毛や増毛以外にも優秀な働きを示します。その造血作用で、動脈硬化や鬱、認知症の予防にも役立つと言われています。また、葉酸には皮膚の粘膜を強くする力もあり、このことが肌荒れを改善する手助けにもなります。
特に、近年では、鬱に対する葉酸の働きに注目が集まっています。葉酸が持つストレスを和らげる作用には、精神を安定させることができると言われているからです。特に、産前・産後は気持ちが不安定に傾きやすく、神経質な言動に陥りがちです。そんな時、葉酸を摂取すれば気分が穏やかになり、マタニティーブルーを脱却することにも繋がります。最近では、女性の妊娠に合わせて、夫婦一緒に葉酸を摂取するケースが増えています。元々、女性の妊娠中は、女性のマタニティーブルーと男性の仕事におけるイライラが重なり、夫婦喧嘩が勃発しやすい時期でもあります。そういったマイナスの時期を平和に過ごす為に、普段の生活に葉酸のサプリメントを取り入れている夫婦が増えているのです。
葉酸の副作用
葉酸は、摂取量を守っている限り、ほとんど副作用はないとされています。厚生労働省でも、妊娠中の葉酸摂取に関しては推奨されているほどです。このように、安全性の高い葉酸ですが、妊娠中の適量は厚生労働省が定める400μgが正解です。1000μgを超えると過剰摂取の域に入り、吐き気や不眠症、食欲不振や呼吸障害、むくみやかゆみを引き起こすことが報告されています。また、母体だけでなく胎児に対しても、喘息の危険性が25%高まります。
とはいえ、これは「妊娠中に葉酸を摂取すると、胎児が喘息になる」という意味ではなく、あくまで過剰摂取の場合です。葉酸の適量を守り、なるべく天然の葉酸サプリメントを選ぶようにしましょう。余計な添加物が含まれていたり、既定の摂取量を超えている海外のサプリメントは控えておく方が賢明です。また、販売元が信用のおける企業かどうかも大切なポイントです。ホームページがないような販売元は、サプリメントの知識も浅い場合が目立ちます。実績のある販売元のサプリメントや天然の葉酸を使用したサプリメントを取り入れましょう。
「産後の薄毛、抜け毛に葉酸が効果的!安心安全に育毛を目指そう」のまとめ
産前・産後に陥りがちな頭髪トラブルを、葉酸で未然に防ぎましょう。育毛だけでなくストレスの緩和にも効果的な葉酸は、頑張るお母さんの強い味方です