苦瓜

[監修済] 身近な苦瓜の飛びぬけた栄養価と優れた効能 

苦瓜は九州以南では、非常に馴染み深いもので、夏場のビタミン補給には、良く食べられている食材のひとつです。ただし、子供の時分は食べる事さえままならないほど苦味が強く、その分体に良いものとされてきました。

苦瓜の種類とその歴史

ニガウリは、和名でツルレイシと呼ばれる植物ですが、沖縄料理の人気などでゴーヤの名前でも有名な野菜です。原産地は東インドや熱帯アジアで、国内の生産量は沖縄と九州だけで、全国の80%近いのシェアを誇っている野菜です。熱帯地方原産ですが比較的丈夫な野菜で、現在では本州でも生産が行われています。TVドラマの影響で沖縄ブームと共に広まったニガウリですが、現在はゴーヤの名称の方が認知度が高いという事もあります。園芸界では、真夏の日差しよけとしての利用効果が認められ、夏場の園芸用としても注目されており、つる性の特性を生かした遮光性の高さが、エコ性の需要もあり都会でも人気になっています。日本へは16世紀ごろに中国から伝わったとされ、いぼのある品種が主流ですが、白品種やいぼの無いものもありますが、ほとんど流通販売はしていないようです。九州や沖縄では、古くから食用にされてきましたが、子供の頃から食べられているものではなく、大人になってもこの特有の苦味で、食べられない人も居るようです。

苦瓜の優れた栄養効果

ニガウリの特色は、その名称でもおわかりのように、特有の苦みにあります。しかし、この苦み成分にも有効な成分が含まれており、優れた薬効があるのです。ニガウリの成分には、栄養価の高いものはありませんが、特筆する有効成分が多いのが特徴です。ニガウリ特有の苦みは、モモルディシンやチャランチン、コロソリン酸やククルビタシンという成分ですが、外皮の外側にあるいぼに集中しています。健胃効果もある成分で、ゴーヤの存在感を一番引き出している成分と言えるでしょう。ゴーヤの優れた成分はビタミンCの豊富さにあります。ゴーヤのビタミンCはとても優れており、熱にも変性しにくいという特徴を持っています。ビタミンB9である葉酸も含んでおり、女性の妊娠中や授乳中には特に必要な栄養素で、補酵素として働く為に、乳酸菌の繁殖やDNAの生成や合成に役立っている大事な栄養素です。ミネラル分も豊富な種類を含んでおり、ナトリウムやカリウムを始めカルシウムやマグネシウム、リンや鉄分に亜鉛やマンガンにセレンと、数多くのミネラルを有していますが、特にカリウムが豊富で、栄養価値満点の野菜と言えるでしょう。

苦瓜の美味しい調理法

ニガウリの成分には、モモルディシンやチャランチンが含まれており、肝機能を高める作用があるといわれています。また、胃腸を刺激して食欲を増進させる効果や健胃効果がある事は有名で、血糖降下作用や体を冷やす効果があるほか、鎮静作用もあります。さらに、血液をサラサラにしてくれる効果がありますので、生活習慣病予防に効果的なうえに、コロソリン酸は細胞内へブドウ糖を取り込む、グルコース・トランスポーターの働きを促してくれる効果で血糖値を下げてくれる作用が期待されています。ニガウリの苦味の成分は、子供にはきついものがありますが、わざといぼの部分を取り大人が食べて、苦味を少なくした部分を子供さんに食べさせると良いかもしれません。他に苦味を取る方法としては、塩もみしてしばらく置くと苦味の成分が出ますので、後は水にさらすと苦味が緩和されます。また刻んで水に晒すと苦味がかなり軽減されますが、栄養素も抜けますので程々にしましょう。またこの苦味は油を使う料理で、コーティング状態になりますので、苦味をさらに軽減できます。

家庭で苦瓜を上手に育てよう

ニガウリには栄養価値の高い成分があり、風邪予防やがん予防をはじめ高血圧予防に心筋梗塞予防と言った効果があるほか、脳梗塞予防や動脈硬化予防に老化予防という効果まであります。ニガウリの種子には「キニーネ」というお腹を冷やす成分があり、熱帯地方のマラリアに罹った時場合の解熱剤としても利用されています。しかし、食用には不向きな成分ですので、特に妊娠中の妊婦や内蔵に疾患のある患者や、小さなお子様には絶対に口に入れないように気を付けてください。ニガウリは園芸で簡単に育てる事のできる野菜ですが、支柱やネットなどを使って這わせると、真夏のエコ対策になるほか、縁側で窓を大きく開けておいても、遮光や目隠し効果がありますので、最近人気になっています。プランターで育てるのに適した野菜で、予めつるを這わせる箇所には支柱で固定しておきましょう。ニガウリの種まき時期は4月から5月で、元肥を施した用土に、種のとがった部分を下にして植えます。摘心を小まめに行うのが葉を茂らす工夫で、実付きも良くなります。実が成り始めたら追い肥を与えます

「身近な苦瓜の飛びぬけた栄養価と優れた効能」のまとめ

苦瓜には、優れた栄養効果が含まれており、出来るだけ食べ続けていきたい食材のひとつです。夏バテにも効く野菜としても活用できますが、冬場の時期には摂る事は出来ませんので、サプリや健康食品を利用しましょう。

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