クロレラ

[監修済] 効率の良いクロレラの摂り方とは?食品で摂取する方法は?

クロレラはその栄養の豊富さから健康食品やサプリメントなどに利用されています。しかし、健康を増進するなど多くの効果が期待できる反面、摂り方には注意が必要な面もあります。クロレラのもつ効能と摂り方の注意点について説明していきます。

摂り方に注意!クロレラは栄養豊富な植物性プランクトン

クロレラは淡水に棲む植物プランクトンで、緑藻の一種です。ギリシャ語の「クロロス」=緑色と、ラテン語の「エラ」=小さな、という二つの言葉から名づけられました。

クロレラはクロロフィル(葉緑素)を多くもっているために光合成能力が高く、その能力は他の植物の数十倍ともいわれています。クロレラは非常に生命力が強く、ひとつの細胞から4つの細胞に分裂する性質があります。24時間に1回は分裂するため、簡単に大量に繁殖させることができます。

クロレラはたんぱく質、ビタミン、鉄分、カルシウム、マグネシウムなどの栄養素を豊富に含んでいます。中でもたんぱく質は栄養素の60%を占めており、アミノ酸も豊富に含んでいます。人間の体は20種類のアミノ酸でできていますが、そのうち9種類は体内で合成することができない必須アミノ酸で、食物など外部から取り入れる必要があります。クロレラからはこの9種類の必須アミノ酸を一度に摂取することができます。

クロレラは栄養補助食品としてさまざまな商品に使用されているほか、酸性に傾きがちな体のバランスを整え細胞を活性化して病気を予防し治癒力を高める効果や、強い抗酸化力があることから、別名アルカリ性食品の王様とも呼ばれています。

クロレラは免疫力を高め病気を予防してくれる

クロレラには白血球の一種であるマクロファージを活性化する作用があり、体の抵抗力を高めてくれるといわれています。最近では、血中で栄養素を運ぶアルブミン(たんぱく質)を増やし、体内の毒素との結合を促して中和させ、白血球数を増加させる効果もあるという研究結果も発表されています。

クロレラは抗酸化作用のある成分を豊富に持っており、老化の原因となる活性酸素の働きを抑制し、さまざまな病気を予防することができます。抗酸化作用のあるものとしては、ビタミン類、クロロフィル(葉緑素)、カロテン、ルテインなどが挙げられます。

クロレラは一般的な緑黄色野菜の10倍以上ものクロロフィルを含んでいるため、生活習慣病をはじめ様々な病気の予防に効果が期待できます。実際にクロロフィルには肝炎、膵炎、腎炎に対する予防と改善効果があるという研究結果もあります。

クロレラには抗ガン作用もあるといわれています。これはクロレラに豊富に含まれるクロロフィルに発ガン物質を吸着する作用があるためです。実際にクロレラを継続的に摂取した人に、肝臓ガン、乳ガン、皮膚ガンなどのガンの予防効果があったという研究報告があります。

クロレラが持つ健康増進効果

クロレラはカルシウムやマグネシウムなど、ミネラルを豊富に含んでいます。特に含有量が多いのがマグネシウムで、骨や歯を丈夫に保つことで骨粗しょう症の予防にも効果があるほか、筋肉の収縮を助けることで心筋梗塞や狭心症を防ぐ効果があるとされています。体内の代謝をスムーズにして疲労を回復させたり体調を整える効果や、酵素の働きを正常化して健康を保つサポートをする効果もあるといわれています。

クロレラにはクロロフィルをはじめとする様々な栄養素が豊富に含まれていますが、それらが同時に摂取されることで起こる効果もあるといわれています。クロレラには肝機能を向上させることで血中のコレステロール濃度を低下させたり、血圧を低下させる効果があり、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病を予防することができるといいます。

クロレラの持つ女性に嬉しい効果

クロレラが持つクロロフィル(葉緑素)には強い抗酸化作用があり、活性酸素による遺伝子のエラーを予防し老化を抑制する効果があります。最近ではクロレラ成長因子(クロレラ・グロス・ファクター)という生理活性物質が発見され、その細胞の若返り効果からアンチエイジングにも効果が期待できるといわれています。

クロレラには豊富な食物繊維が含まれているため、女性が悩まされがちな便秘にも効果があります。また、食物繊維やクロロフィル(葉緑素)にはデトックス効果があり、ダイオキシン、水銀、カドミウムなどの有害物質を腸内で吸着させ、便とともに排出することで体内にとどまらせるのを防ぐ効果もあります。

また、クロレラには脂質代謝を正常にする効果もあるといわれています。血中コレステロールや中性脂肪をスムーズに代謝することで肥満を防止することができます。

クロレラを摂取するときの注意点

クロレラを摂取すると体質によっては下痢や便秘、吐き気が出ることがあります。特に胃腸が弱い人は注意が必要です。

クロレラは高たんぱく質なので、卵や魚にアレルギーがある人では同じようにアレルギー反応が出る場合があります。ニキビ、湿疹、かゆみが出た場合はすぐに摂取をやめ、医師の診察を受けましょう。

また、クロレラに含まれるビタミンKには血液凝固剤の一種であるワーファリンの効果を阻害する作用があります。ワーファリンを服用している人は自己判断での摂取はやめ、必ずかかりつけの医師に相談、確認をするようにしなければなりません。

「効率の良いクロレラの摂り方とは?食品で摂取する方法は?」のまとめ

クロレラは栄養豊富で多様な効果が期待できる食品ですが、摂取する人によっては害のある場合もあります。むやみに多量に摂取するのではなく、用量を守りつつ体質や体調を考慮して取り入れていきましょう。

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