日本人の3分の1が何らかのアレルギーを持っていると言われており、10分の1はアトピー性皮膚炎を抱えていると言われています。アトピー性皮膚炎の人の肌は薄くなっており、そのため肌荒れや炎症を起こしやすくなります。そこでアトピー性皮膚炎を解消する方法としては保湿成分を補うことが重要ですが、その保湿成分として有効であるのが、人体にも含まれるセラミドです。アトピー性皮膚炎のセラミドの効果について知っておきましょう。
アトピー性皮膚炎にセラミドを補充する理由とは
セラミドとは、人間の肌にもともとある保湿成分です。セラミドは、皮膚の水分を保つという重要な役割を果たします。皮膚に水分がなくなると、細胞が乱れてしまい皮膚の表面の皮脂膜が薄くなって刺激を受けやすくなります。そのため、アトピー性皮膚炎などの炎症が余計に悪化してしまいます。そのようなときに、セラミドを補充してやることで、皮膚は水分を蓄えて細胞に潤いを持たせることができます。潤いを持った丈夫な肌は水分を保持するだけでなく、紫外線やアトピー性皮膚炎を引き起こすアレルゲンという物質から肌をも守ってくれることになります。アレルゲンや紫外線、ほこりやダニなどといった外部の刺激から肌を守るという重要な役割を果たしますので、セラミドの保湿成分を摂取することが必要になります。化粧水や美容液のように外側から塗るという方法もありますし、サプリメントなどで内服するという方法もあります。
アトピー性皮膚炎になぜセラミドはいいの?
アトピー性皮膚炎は肌の表面や内部の水分が少なくなっており、細胞が乱れるなどで炎症が収まらなかったり、外部からの刺激に弱いという状態になっています。そのようなとき保湿してやることで肌の細胞間に水分がみなぎり、表面の皮脂膜も強化されて刺激に負けない肌になります。保湿成分としてコラーゲンやヒアルロン酸などたくさんのものがあります。そのような際、セラミドが良いのは理由があります。まず、もともと人が持っている成分であるということです。肌の細胞の間にあり、皮膚の水分の蒸発を止める成分である細胞間脂質の50パーセントを占めるのがセラミドです。角質と細胞の間に存在し、肌の新陳代謝の過程で発生するものです。細胞間脂質は水分と油分をどちらにもなじみ、そして水分をつなぎとめる役割をします。さらにセラミドは分子が小さいため肌の表皮だけではなく内側の角質にも深く浸透しますので、アトピーの改善や保湿に向いています。
アトピー性皮膚炎の人がセラミドを摂ってもよいの?
アトピー性皮膚炎は、肌のバリアを形成する遺伝子に異常があるなどして普通の人では反応しないような物質でも異物として反応してしまい。炎症を引き起こします。アトピー性皮膚炎の人が刺激に弱くて化粧品などで肌荒れを起こしてしまうのはそのためです。しかしながら、セラミドであればもともと自分の身体にある成分ですので皮膚から拒絶されることはありません。そして、アトピー性皮膚炎の人は生まれつきであったり何らかの理由でセラミドの含有量が少ない状態です。そのため、化粧水や美容液でセラミドを補ってやることがアトピー性皮膚炎を改善するために役立ちます。もちろん、すべてのアトピー性皮膚炎がセラミドだけで治るということではありません。かゆみや炎症がひどい場合は、セラミドで肌を丈夫にしてやるだけでなく、外側から保湿成分であるセラミドを配合することが大切です。
アトピー性皮膚炎におすすすめのセラミドの選び方
アトピー性皮膚炎に効果的な保湿成分として挙げられるセラミドですが、化粧水や美容液を選ぶにはポイントがあります。まずは保湿成分、抗炎症成分、抗菌作用の3つが含まれているということです。保湿成分だけですとアトピー性皮膚炎に起こりがちな炎症を抑えたり、外部から炎症を引き起こす菌の侵入を防ぐことができないからです。セラミド自体にもいろいろな種類がありますが、セラミドの末尾に数字の入っているものはヒト型セラミドといって効果も高く人間の持っているセラミドと似ているので入り込みやすいです。次に、刺激の少ない化粧品を選ぶ必要があります。化粧水や美容液を選ぶ際には敏感肌用もしくはアトピー性皮膚炎用の化粧品を使用し、身体の目立たない部分で自分に合うかどうか試してみてから使うようにするとよいでしょう。
「アトピー肌も改善する!知られざるセラミドのパワーについて」のまとめ
アトピー性皮膚炎の人は皮膚に軽微な炎症が起きている状態ですので、肌の水分量が著しく不足しています。そのため保湿をして肌の水分量を適正にするのが必要ですが、アトピー性皮膚炎の人に有効な成分がセラミドです。セラミドにはいろいろなものがありますが、ヒト型セラミドといってセラミドの後に数字があるものを選ぶとよいでしょう。さらには、アトピー性皮膚炎を改善するために抗菌作用や抗炎症作用の含まれている化粧品を選ぶとよいでしょう。