フコイダンとは、もずくや昆布、めかぶ、わかめ等の海藻の表面にあるヌルヌルの成分に含まれる繊維質多糖類です。他の多糖類と異なり、このヌルヌルには硫酸基という成分を豊富に含むのが特徴で、傷んだ胃の粘膜を修復して改善する効果があります。では、フコイダンについて詳しく紹介します。
フコイダンが胃に優しい理由とは
フコイダンが胃に良いとされている理由は、フコイダンと胃との相性の良さにあります。フコイダンには「硫酸基」という成分が多く含まれており、これはもともと人の胃の中にも存在する成分で、胃を保護するのに必要な胃粘膜のネバネバの元となっています。
つまり、硫酸基によってフコイダンのヌルヌルや、胃粘膜のネバネバが構成されており、硫酸基が豊富に含まれるフコイダンは、人間の胃粘膜と同じ性質を持つことになり、大変馴染みやすいといえます。
フコイダンが弱った胃に働く効果
現代社会において、食生活の乱れや睡眠不足、過労等のストレスによって、胃に相当の負荷がかかっています。胃潰瘍や胃炎等の病気も年々増加しており、現代病と言っても過言ではありません。胃潰瘍とは、胃の粘液が無くなることで、胃酸による攻撃を受け、胃壁がただれたり、炎症を起こし、結果、胃粘膜に穴が空いたり、傷がついてしまいます。フコイダンの硫酸基によって、これらの胃の病気に効果的に働くということがわかってきました。
弱った胃は粘膜が薄くなった状態で、胃酸からのダメージを受けやすくなります。それゆえに、胃痛が起こりやすくなり、胃の病気を発症させます。フコイダンが胃の中に入ることによって、胃粘膜の隅々まで張り付いていきわたり、コーティングして胃を保護する効果があります。フコイダンが粘膜表面に浸透する際、硫酸基が胃粘膜を刺激することによって、炎症を起こしている部位に働きかけ、健康な細胞が生成されて胃潰瘍や胃炎を修復します。フコイダンはストレスの多い現代人にとって、心強い見方と言えるでしょう。
フコイダンが胃の中のピロリ菌を除去
胃潰瘍、十二指腸潰瘍等の原因と言われているピロリ菌についても、フコイダンは威力を発揮します。ピロリ菌とは、胃の中に好んで住み着く細菌ですが、一度感染してしまうと、徹底した除菌を行わない限り、一生いなくなることはないと言われています。ピロリ菌は、胃の中で酵素を分泌、尿素を分解してアンモニアを作り出すことによって胃酸を中和してしまう為、胃壁に炎症を起こさせ、急性・慢性胃炎を発症し、胃潰瘍へと悪化させるとされています。
ピロリ菌の形状はらせん状をしており、数本のべん毛を持ち、動き回ることができます。通常、ピロリ菌は胃粘膜の硫酸基が好物で硫酸基に吸着していますが、粘液の下に潜り込んでいる為、胃酸の影響を受けることなく生活しています。
そこでフコイダンを摂取することで、胃粘膜にある硫酸基の代替として同じ性質であるフコイダンの硫酸基に吸い寄せられてしまいます。おびき寄せたピロリ菌は、フコイダンに付着したまま腸へと送られ、便となって排出されます。つまり、フコイダンによってピロリ菌が除菌されることになり、健全な胃の中が保たれることになります。
フコイダンで胃の運動機能を促進しよう
生活習慣の乱れや睡眠不足、ストレスを受けることによって、現代人の胃はどんどん機能が低下していると考えられています。胃もたれや膨満感、食後の胃痛等、胃が十分に機能していない為に起こりますが、そんな時にもフコイダンは胃に効果的に作用します。フコイダンを摂ることによって、フコイダンに含まれる硫酸基が胃粘膜を優しく刺激することによって、胃の運動機能を促進し、胃の動きを活発にしてくれます。
フコイダンの効果的な摂取方法
胃に優しく作用するフコイダンですが、実際に効果的な量を食品から摂ろうとすると現実的ではありません。もずくや昆布、めかぶを何kgも食べることは実際不可能ですし、逆に塩分の摂り過ぎになり、栄養も偏ってしまって健康に害を及ぼす為、お勧めできません。やはりフコイダンを手軽で簡単に摂取できるサプリメントが一番お勧めと言えます。
フコイダンを摂取するのに決まった時間はありませんが、やはり空腹時に摂取するのが良いとされています。自分の生活スタイルに合わせて、継続して飲み続けることが大切なポイントです。また、一度で沢山摂取するよりも、吸収率が良くなるように数回に少しずつ摂取するようにしましょう。起床時や昼食前、また、内臓が休んでいる就寝中も消化器系の働きが活発な為、就寝前の摂取も効果的と言えます。
「フコイダンのネバネバで胃の粘膜を修復し、胃の機能を健全に導こう」のまとめ
フコイダンには胃の中にある成分と同じ性質の硫酸基が豊富に含まれ、胃粘膜に優しく働きかけ、現代病である胃炎、胃潰瘍等に大変大きな効果をもたらします。毎日摂取することによって、胃を病気から予防する効果もありますので、フコイダンは胃が弱い方にはお勧めです。