チロシン

[監修済] 脳内神経伝達物質を作り出すチロシン、含まれる食品や摂り方とは?

チロシンとは、脳内神経伝達物質の原料となり、ドーパミンやノルアドレナリンを生み出します。そのため、やる気を出したりうつ病を改善するなどといった効果があります。チロシンは、代謝や自律神経の機能を高める甲状腺ホルモンなどにも働きます。食品ではタケノコやヨーグルト、納豆などに含まれますので摂り方を知っておくとよいでしょう。

チロシンはどんな物質なの?

チロシンとは、必須アミノ酸ではありませんが、体内のたんぱく質を構成するアミノ酸の一つです。アミノ酸というと体に良いような印象がありますが、チロシンも例外ではありません。チロシンは、脳内神経伝達物質のドーパミンやノルアドレナリンの分泌を促進する物質と知られており、集中力を高めたりやる気を高めるといった効果があります。その為、長期的に摂取することで、うつ病の改善や認知症やパーキンソン予防などに効果があります。さらにアドレナリンの前駆体でもありますので、ストレスによって放出されるアドレナリンの補充にも適しています。集中力がなかったりやる気がない時にはチロシンを摂取するのが望ましいでしょう。

チロシンはどんな食品に含まれるの?

チロシンは、1846年にドイツ人科学者がチーズのガゼインから発見した物質です。ギリシャ語でチーズを由来するtyriという言葉からチロシンは由来しています。そのため、チーズやヨーグルトをはじめとした乳製品に多く含まれています。チロシンはリンゴを変色させる物質としても知られており、多くの食品に含まれています。乳製品以外にもタケノコの水煮、納豆、大豆、かつお、しらす、チーズ、きな粉やアボカドなどに多く含まれています。タケノコの水煮では、節の白っぽくなったところにチロシンがみられますし、納豆を長期熟成させると白っぽく見えるのもチロシンの作用です。乳製品では、長期熟成されたチーズであるパルメジャーノ・レッジャーノを食べたときのジャリっとした食感で感じることができます。

チロシンはどのくらいとればいいの?摂取する際、気をつけることは?

チロシンの摂取量は、健康な人でも1日500mg程度であり、疲れを感じるなど症状を改善したい人は1000mg程度摂取するとよいとされています。アボカドでは100g中に大体72mgのチロシンを含みます。その為、毎日の食生活で継続して摂取し続けることは大変難しいですので、サプリメントなどで摂取することをおすすめします。

しかし、脳が発達中の子どもの場合は栄養のバランスが崩れることもありますので、サプリメントではなく食品で摂取するとよいでしょう。また、高血圧の人はアドレナリンが増えると血圧が高くなりがちなので注意をします。腎臓病の人も消化に負担がかかるケースがありますので、集中力がほしい時だけ飲んだり、間隔をあけて飲むなど工夫をするとよいでしょう。サプリメントはとても効果のあるものですが寝る前に飲むとアドレナリンが生成されて目がさえてしまうので、寝る前にはおすすめできません。

チロシンを効果的に摂取する摂り方は?

チロシンは、食品にも含まれている成分であり、アミノ酸ですので安心して飲用することができます。脳内神経伝達物質ドーパミンやノルアドレナリンの生成に深く効果があり、うつ病の人にも脳の働きを正常化させるため症状を改善させる役割があります。しかしながら抗うつ剤のような副作用はありませんので継続することで症状の改善につなげられます。特に効果的な摂り方は、食前に摂取することです。食後に摂取すると食品によってその成分の吸収が抑えられてしまうからです。サプリメントでも食品でとる場合でも食前に摂取するのが効率よく栄養素を吸収することができるポイントです。さらに、チロシンをより多く取り込ませるためには、糖質と一緒に吸収すると吸収が良くなるという性質があります。

病気ではないにしろ、なんとなく気分がすぐれなかったり、何事にもやる気が起こらないといったケースはチロシンを継続的に摂取することで徐々に改善することができます。さらに、ストレスによるアドレナリン不足の改善を行いますので、ストレスで悩んでいる人にも効果を発揮します。このようなチロシンを継続的に手軽に摂取するのであれば、サプリメントを使うのがおすすめです。

「脳内神経伝達物質を作り出すチロシン、含まれる食品や摂り方とは?」のまとめ

チロシンは、脳内神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリンの分泌にかかわる成分であり、その効能は広く集中力を高めたりやる気を起こさせたりします。チロシンは乳製品をはじめとして、納豆やかつお、黒豆やタケノコの水煮、アボカドなどに含まれています。このようなチロシンの効果的な摂り方としては、食事の前に糖分と一緒に摂取することでその働きがよりよくなります。うつ病だけでなくストレスの緩和から認知症予防、気分の優れない時や疲れやすい時まで幅広く効果を表します。その為、サプリメントなどでの継続摂取がおすすめです。

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