黒糖は他の砂糖にくらべて栄養素が豊富に含まれていています。では黒糖はどのような種類の栄養素が含まれていて、どういった効能に効くのかを知った上で摂取すると毎日の健康維持のために黒糖がとても役に立ちます。今回は黒糖の栄養素の解説とどのような取り入れ方があるのかを了解します。
黒糖にはビタミンとミネラル成分が豊富
黒糖の栄養素は7種類のビタミン成分と12種類のミネラル成分を含有しています。ビタミン群の中で最も多く含まれているのはビタミンB6、その次がビオチンです。ビタミンB6はにんにくに多く含まれている成分です。ビタミンB6の働きはタンパク質の代謝に不可欠で、タンパク質を多く摂取する人はビタミンB6を積極的に取り入れると良いでしょう。
ビタミンB6が欠乏するとアレルギーの症状が出てしまう可能性が高くなります。目や口、鼻、耳の周囲に湿疹を起こす事もあります。神経系の異常が起こる事もあります。なので、ビタミンB6は適量づつ摂取をするように心がけなくてはなりません。
ミネラル分において、多く含有している要素はカルシウムとカリウム、鉄分です。カルシウムは人体の中で最も多いミネラルで、全体重の1.5%から2.0%程度を占めるとされています。カルシウムは骨や歯の構成要素として、身長の伸び、成長に関わるだけではなく、体の生理機能を調整して、心を安定させる働きがあります。黒糖には上白糖の240倍に相当するカルシウムが含まれています。
体の健康を維持する黒糖の栄養素
黒糖のミネラルの中で含有量が多いカリウムは人の血中に存在し、心臓機能と筋肉量を調整する効果があります。そして、細胞内液の浸透圧が一定に保たれるように調節をしています。カリウムが欠乏すると、筋力の低下や、腸やぼうこうのまひ、知覚が鈍くなるなどの症状が出る可能性があります。
加工食品を取る量が増えると食事中のカリウム含有量が減少するだけではなく、食塩の割合が高くなります。そのような時にはカリウムを豊富に含んでいる黒糖を食事に取り入れて併せて摂取するとよいでしょう。
鉄分は血中の中で赤血球のヘモグロビン成分になって、全身に酸素を運搬する要素になります。しかし、鉄分が不足するとめまいや貧血の症状が現れる場合があります。鉄分が不足がちであれば、黒糖を併せて摂取する必要があります。
黒糖における少量で効果の高い栄養成分
黒糖の栄養成分の中には少量の含有量のわりにはしっかり体に効果があるとされている栄養成分があります。まず、ビタミンB1とB2です。これらは疲労を回復させて、皮膚や粘膜を保護する働きがあります。
次に、フェニルグルコシドがあります。これは糖分の吸収を抑えたり、身体に不必要な糖分を腸から排出するのを手伝ったり、血糖値が上昇するのを抑制する働きがあります。また、ラフィノースという成分は善玉菌の種類のビフィズス菌を増やして、腸内環境を整える働きがあり、便秘の解消が期待されます。
黒糖の中にはオフタコサノールが含まれています。このオフタコサノールは悪玉コレステロールや中性脂肪の吸収を抑える働きがあります。肥満などの生活習慣病が気になる方には黒糖に含まれるオフタコサノールを摂取する方法があります。
黒糖の摂取の仕方と摂取量
健康に効果があるとされている食事への取り入れ方は、そのまま間食の代わりにたべても、パンに塗って食べても、煮物や砂糖をつかう料理で砂糖の代わりに黒糖を加えて加熱しても健康に必要な栄養素は分解されずにそのまま食事と一緒に摂取できます。
黒糖は痩せやすいと言われていますが、カロリー自体は100gで354kcalあり、同じ分量の上白糖には384kcal、グラニュー糖には387kcal含まれています。このようにして比べてみると、黒糖自体のカロリーが低いことがわかります。
摂取した後の血糖値の上昇スピードが早いほど脂肪が身体につきやすいとされていますが、この血糖値の上昇スピードを数値で表したものがGI値です。GI値は大きほど、血糖値の上昇スピードが高くなります。その点を踏まえて、他の糖分とGI値を比べてみると、黒糖が99、上白糖が109、グラニュー糖が110となります。したがって、GI値から見てみても、粉状の砂糖の中では一番太りにくいとされます。
黒糖は太りにくい上に栄養素が多く含まれていることが特徴です。したがって、摂取する際には、普段砂糖を使う場面で黒糖に置き換えるのが良いとされています。黒糖は一日に40gほどの摂取が摂取上限です。これ以上摂取すると健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
「栄養豊富な黒糖で健康生活」のまとめ
黒糖は他の砂糖にくらべて栄養素が豊富に含まれていています。黒糖は黒糖の栄養素は7種類のビタミン成分と12種類のミネラル成分を含有しています。とくにビタミンB6とカルシウムとカリウム、鉄分が含まれています。これらの成分は、筋肉や血液中のヘモグロビンの生成など、健康を維持する上で重要な働きをしています。黒糖は上白糖よりも太りにくい上に栄養要素が豊富に含まれています。そのため、毎日の上白糖を使うタイミングで黒糖を取り入れるとよいでしょう。毎日の健康維持のために黒糖は毎日40g以下の摂取を心がけましょう。