[監修済] ただのスパイスでは終わらない！クローブのいろいろな効能

クローブ

[監修済] ただのスパイスでは終わらない！クローブのいろいろな効能

カレーなどのスパイスやチャイを作るときのスパイスとして知られている、釘のような形をしたクローブですが、その抗菌作用や鎮痛作用などといった具体的な効能などについて知っている人は少ないかもしれません。今回はただのスパイスとしてだけじゃない、クローブの魅力についてご紹介します。

冷えやすい体にはクローブを

突然ですが、お腹の胃の辺りを触ってみてください。ひんやりしていませんか？それは胃などの内臓が冷えているということです。これは暑い夏場でも起こります。アイスを食べたり氷の入った冷たいジュースをガブガブ飲んだり、また冷房がガンガンかかっているような寒いところに長時間いたりすると、どんどん胃が冷えていってしまいます。そうなると胃が痛くなってしまうか、ひどいときは下痢になってしまうときもあります。クローブには体を温める作用があると言われているので、冷えをとって消化を促進させ、胃痛や下痢などの不快な症状に作用を期待できます。また胃がむかむかすると吐き気を覚えますが、そうした吐き気を抑えるのにも利用されています。消化を良くしたい方にも向いている成分です。

体が冷えてしまうと自律神経にも支障をきたします。また女性であれば冷えのダメージを一番受けてしまう臓器は子宮です。日ごろから体を冷やさないようにすると共に、クローブのような温め作用のあるものを摂り入れてみましょう。

抗菌作用で口内のケアを

自分の口臭を気にしたことはありますか？案外自分では気づかないものです。避けられてるのかなと思っても、それは性格のせいではなくて、口の臭さが原因なんてこともあるかもしれません。一般的に口臭対策に効果的なハーブといえばミントというイメージですが、実はクローブも口臭に効果的だと言われています。クローブを口に入れて噛むことにより、唾液の分泌を促す働きとクローブ自体の抗菌効果によって口臭を抑える効果を期待できます。仕事やデートなど、顔が近くなる場面では特に自分の口臭に注意したいものです。また口臭の原因のひとつには細菌も関係しています。その細菌を放っておくと、歯茎が腫れたり、歯茎が溶けたりとさらなるトラブルの原因になります。クローブなどを使って口内環境を清潔にしておくことが大切です。

またクローブには痛みを緩和する作用があるので中国では歯が痛いときなどに使われていたそうです。クローブは歯の痛みを含むお口のトラブルにも効果を期待できます。

ある研究ではクローブの精油がカンジダ菌を減少させる働きがあるとの報告がなされています。カンジダ菌は消化器官や皮膚などどこにでも存在していて、普段はあるからといって私たちの体に悪影響を及ぼすわけではありませんが、免疫力が低下したときに増えて、消化不良や食欲不振、アレルギー症状、集中力の低下といった症状を引き起こします。ゆえにカンジダ菌を増やさないようにすることは重要です。

虫除けにもなるクローブ

台所でガサゴソ動く黒い影。人間よりはるかに小さいのに遭遇するとこっちがドキッとしてしまう存在であるゴキブリですが、クローブの香り成分オイゲノールはゴキブリが嫌いな香りで、ゴキブリ除けになるそうです。また蚊やネズミを除ける効果も期待できます。

なんでも口にしてしまう赤ちゃんや小さいお子さんがいる家庭では、虫除けに何を使うかも気をつけたいところです。クローブなどの自然由来のものであればより安心です。クローブを使った虫除けの作り方はいろいろあるようで、スパイスとして売っているT字のクローブをスプーン一杯程ネットにいれて吊るしておくといった方法や、オレンジにクローブをブスブス挿して作るオレンジポマンダーを置いておいたり、クローブをアルコールに漬けてスプレー形式で使用したり、クローブの精油を活用して部屋で焚いたり、スプレーにしたりすることもできます。

この香り成分は虫たちにとっては嫌なものですが、人間に対してはアロマとして使われていて、記憶力を高める効果や、落ち込んでいた気分を盛り上げるなどといった効果が期待されています。

クローブの活用法と注意点

クローブは肉料理によく合い深みのある味になるので、もちろんカレーやシチューなどといった料理に活用することができます。ホットワインやサングリア、チャイなどのドリンクに加えることもできます。また一粒を直接口に放り込んで噛むことで歯の痛みの緩和や口臭予防などに作用を期待できます。ただ直接口にする場合はとても刺激が強いので注意してください。

他にもハーブティーにして口をゆすぐという方法もあります。またクローブの精油を活用できます。皮膚に対しても刺激が強い成分ですので大量に使うことは避けたほうが良いです。特に妊婦さんは多量摂取はしないでください。