フラボノイドは多くの食品中に含まれている成分ですが、この成分が健康を維持し生活習慣病を予防するという効果がある事がわかってきました。この有用成分を上手く食生活に摂りいれるには、それなりのコツがあります。
フラボノイドを知っておこう
フラボノイドはポリフェノール群の一種ですが、植物に含まれている色素や苦味や辛味成分といったものが、これに当てはまります。色素は薄黄色なものから透明なものまであり、ビタミンPとしての働きを担っています。色素や苦味に辛味成分取った物質は、直接的な必要栄養素に関与していない為、人が生きていく上での必要な栄養素ではありませんが、他の栄養素の補助をしたり、効果的に働きかけるといった作用がある事で知られていました。
こうした効能を持つ成分を総称して、「ファイトケミカル」と呼んでいますが。このファイトケミカルとしての役割は大きく、現在では第6の栄養素として、認知されつつある栄養素でもあるのです。その大きな特徴は、抗酸化作用が非常に強いという事が挙げられます。ビタミンPには、カテキンやイソフラボンなどもあり、健康食品でもよく見かけるアントシアニンも、このビタミンPの仲間です。抗酸化作用のある食品は、体内の有害な物質を排除する役割が強いので、健康維持目的には非常に効果的な食品と言えるでしょう。
抗酸化作用とは
生き物のほとんどは、呼吸をし栄養素を補うために、外界から様々な養分を摂りいれなければなりません。しかし、外界には様々な有害なものが含まれており、我々が普段口にする食べ物や、大気から摂り込んでいる空気までも有害な物質が存在しているのです。酸素は体内に取り込まれると活性化し、「活性酸素」と呼ばれるものになり、体を守ってくれるのと同時に酸化を進める事が知られ、体を老化に導く原因物質となっているわけです。
また、食品を摂り込んだ後に体内で化学反応を起こしたり、細菌によって毒素も生み出されます。ヒトは金属と同様にさびが生じ、酸化によって劣化していくのです。これを抑える効果を持つものが、この抗酸化作用であり、抗酸化食品と呼ばれるのです。また、人間の体内や体外の皮膚などで起こる酸化は、老化と呼ばれる事もあり、さらに生活習慣病やがんの変異などもこれに含まれています。人間には元々の免疫作用で、この抗酸化作用を持つ物質が体内で作られていますが、体内で作られる抗酸化作用物質には限りがあり、これを補わなければなりません。
フラボノイドの作用と効能
もともとこのフラボノイドは、植物が太陽光から受ける有害な紫外線や、ウイルスや細菌から身を守り、果実や葉に茎などを食害する虫類などから身を守る為に生成している物質です。この成分は、主に色素や苦味成分、香りなどにそうした作用のある物質を作り出し、身を守っているわけです。そうした成分が人にも同じように作用する事がわかり、それを利用する事によって人も自ら自己防衛を行う事ができるのです。その効能には、フラボノイドの種類によって様々な効果が期待出るものです。
アントシアニンは視神経に作用する事が知られており、視機能を改善する働きがあるとされており、ヘスペリジンはビタミンCに作用し、壊れにくい形にする事でその吸収をサポートしてくれます。またルチンには、決戦を防ぐ作用があるとされ、ヘスペリジンとの共同作業によって、血流を良くしてくれるのです。最近、花粉症や鼻炎で悩まされることの多いアレルギーですが、ケルセチンにはヒスタミンを抑さえる働きがある為、アレルギー症状を軽減してくれる役割を持っています。
フラボノイドの生活習慣病予防効果を生かす
お茶などに多く含まれているカテキンですが、これもフラボノイドの仲間で、乱れ切った食生活に一筋の光を差し込んでくれるでしょう。カテキンは生活習慣病を予防するだけでなく、現在進行中の症状も緩和に導いてくれる成分です。生活習慣病とは普段送り続けている生活の中で、食生活や嗜好品の摂取に、日頃の運動量などもこれに含まれているものです。知らず知らずのうちに、日常的にさり気なく行っている行動自体が、知らない内に体を蝕んでいるという事もよくある事です。こうした生活に起因した病気全てが、生活習慣病と呼ばれるもので、自分の日頃の行動を見直す事で、改善されるといいます。その一つが食事の改善であり、運動不足の解消に繋がる事を充分に承知して下さい。特にこの2つは、病院にかからず自分で実践する事ができますので、独身生活を送っている方や、仕事が不規則で思うように実行できない方は、サプリメントなどを利用する事もお薦めします。ただし、食事だけで改善されるものではなく、日頃の運動不足は病気を加速させることが考えられますので、同時に行う事が大事でしょう。
「フラボノイドが生活習慣病を予防し改善する」のまとめ
フラボノイドには、生活習慣病を予防するという効果が期待できます。しかし、普段の生活をかえりみなければ、大した効果を得られないのも事実で、食生活の改善と運動不足の解消が必要となるでしょう。