薄毛

[監修済] 酵素は薄毛を作るのか?それとも薄毛を予防できるのか?

私たちの体内では約3000種以上の酵素が存在していると言われ、消化や代謝などの働きをしています。私たちの生命維持には欠かせない酵素ですが、その酵素が髪の毛の維持に役立つと言われる場合もあれば、薄毛を招く原因だとも言われています。今回はなぜそう言われているのか、悪いと言われる理由と、良いと言われる理由についてご紹介します。

酵素が薄毛を招くと言われる理由

髪のボリュームがなくなってくると、何となく寂しい印象になってしまうものです。薄毛になってしまう原因は様々ありますが、その一つにジヒドロテストステロンという男性ホルモンが原因となるものがあります。毛髪は毛母細胞の分裂により髪の毛が成長していく成長期と、細胞分裂を止めている退行期、髪の毛が抜け落ちるのを待ち、次の毛を作る準備期間の休止期のサイクルを繰り返しています。成長期は一般的に約4から6年ほどの期間ですが、ジヒドロテストステロンはその期間を短くしてしまうので、髪の毛が十分に成長できず薄毛になると言われています。そしてこのジヒドロテストステロンを作り出すのが5αリダクターゼという酵素なのです。

ジヒドロテストステロンは、そもそもは毛を生やす性質を持っているテストステロンという男性ホルモンなのですが、5αリダクターゼという酵素によって還元され生成されます。そしてジヒドロテストステロンが生成されるときに強力な脱毛作用までプラスされてしまうのです。テストステロンは男性らしさを作り上げるホルモンなので、男性に多く分泌されています。そのため、ジヒドロテストステロンによる薄毛の悩みを抱えやすいのも男性が多いのです。

女性の薄毛にも影響を及ぼす酵素

5αリダクターゼという酵素により生み出されたジヒドロテストステロンは男性の薄毛だけではなく、女性の薄毛にも関係があると言われています。なぜなら男性ホルモンのテストステロンは女性の体にも存在していて、酵素によって女性ホルモンへと作り替えられていきます。しかし加齢とともに変換場所である卵巣の機能が低下してくると、女性ホルモンよりテストステロンの分泌が優位になってしまいます。そのため5αリダクターゼによって、ジヒドロテストステロンに変えられる率も高くなってしまいます。結果、年齢とともに薄毛が目立つようになっていってしまうと言われています。また男性ホルモンの影響ではない薄毛もあるようです。最近の研究では、毛包にある毛を作る細胞はコラーゲンに包まれて、細胞分裂を繰り返し成長していきますが、歳をとるにつれ細胞の修復機能が衰え、それをカバーする酵素が細胞を保護していたコラーゲンを分解してしまい、毛包がどんどん小さくなっていくことで薄毛につながると報告されています。

酵素が薄毛に良いと言われる理由

薄毛になってしまう理由には酵素が関係していることがわかります。一方で酵素は薄毛予防に必要だとも言われています。その理由は酵素の持っている働きによります。その一つは代謝機能です。酵素のこの働きによって栄養素が細胞内に取り込まれ、効率よくエネルギーに変換されます。そうすることで基礎代謝もアップし血行を促進することにもつながります。血液は髪に必要な栄養を届ける重要なルートです。血行が促進され、体の隅々まで栄養が行き届くことで、薄毛予防に役立つと言えます。また新陳代謝を活発にする働きにより、細胞の生まれ変わりをサポートしています。髪の毛は平均して1日約0.3から0.4mmずつ伸びています。毎日それだけ活発に代謝を繰り返しているので、髪の成長を促進させるためにも酵素が重要な役割を持っていることがわかります。

薄毛予防に役立つ抗酸化作用も持っている

酵素にはSOD酵素などの抗酸化作用の働きを持っているものもあります。活性酸素はもともとウイルスから私たちの身を守ってくれていますが、増えすぎると逆に細胞を痛めつけ、私たちの体に害になるものです。活性酸素が増えると髪の毛の成長をも妨げます。髪の毛を作るためには、アミノ酸やビタミンが必要ですが、活性酸素が増えていくとそれを除去するために、それらの育毛に必要な成分が消費されてしまいます。よって、髪の毛に必要な栄養が不足してしまうのです。また活性酸素は血管をもろくしていきます。もろくなった血管は傷つきやすく、それを修復するために血小板などが集結し血栓ができやすくなります。そうすると血管内部が狭くなっていき、血液の流れが悪くなってしまいます。流れが悪い川がよどんでいるように、血管内部もよどみ始めます。そうすると頭皮の毛細血管まで栄養をいきわたらせるのが、難しくなっていきます。毛細血管は赤血球が一つ通れるくらいの大変細いものです。血液のサラサラ状態を保ち、髪に栄養をいきわたらせる為にも、老化を早める活性酸素を除去する必要があります。

「酵素は薄毛を作るのか?それとも薄毛を予防できるのか?」のまとめ

酵素には約3000もの種類があり、その中には薄毛を招く働きをしてしまうものもあれば、髪の成長を助け、薄毛の予防に役立つ酵素もあります。薄毛を招く酵素も私たちの老化に伴って働くので、その老化を引き起こす活性酸素を除去してくれる酵素を摂り入れるのは予防になります。そうした役立つ酵素を積極的に摂り入れていきましょう。

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