比較的新しい元素として1817年に発見されたセレンは、人にとって有益な働きをすることで着目されています。セレンはミネラルの一種であり、近年の研究では体内の抗酸化を行う物質の主たる成分になっており、その有用性が期待されています。強力な抗酸化作用によって加齢とともに起こりやすい病気を予防したり、アンチエイジングにも有効だとして着目されているセレンについて、知っておくとよいでしょう。
セレンってどんな物質なの?
セレンとは元素記号Seと書き、原子番号34の元素です。自然界に広く存在しており、高い抗酸化作用を持つことで知られています。ですが、必須レベル以上に摂取しすぎると毒性がありますので、水質汚濁の原因物質ともなっています。セレンの性質は硫黄によく似ていると言われています。セレンは実は1817年に発見された比較的新しい元素です。毒性の強さで古くから知られていましたが、現在ではビタミンの何十倍とある高い抗酸化作用で知られています。そして生体内であっては抗酸化作用ではたらく酵素やたんぱく質の一部を構成しています。食品中のセレンの多くはタンパク質に結合しています。そして、人体に吸収される際はタンパク質と同時に吸収されています。セレンの役50パーセントが消化管から吸収されています。
セレンは抗酸化作用が高い!抗酸化作用って?
抗酸化作用とは、身体の老化をもたらす活性酸素を抑えてくれる働きのことです。活性酸素はエネルギーを作り出すうえで重要なものですが、しかしながら活性酸素が余分に発生すると血管や細胞を傷つけて身体の内側を酸化させてしまいます。そのため、血の巡りも悪くなりお肌にもよくありませんし生活習慣病のリスクも高まります。最近では紫外線やたばこ等、ストレスなど活性酸素が発生するリスクが高まっています。そのため、抗酸化作用の高い食べ物を食べたりすることで活性酸素を減らすことが必要です。特に肌において考えると、活性酸素は肌の新陳代謝を妨げたりシミなどの原因となるメラニン色素を発生させますので禁物です。セレンはミネラルの一種であり、亜鉛と同じように体内で抗酸化作用をもたらす酵素の主たる成分であり、身体の老化をもたらす活性酸素の働きを抑えてくれます。その抗酸化力はビタミンEの60倍以上ということで近年その効果が着目されています。
セレンはどのような食品に含まれているの?
セレンは、食品に含まれていますので日々気をつけて摂取をしていたら必要量を食品から摂ることができます。セレンのもととなるセレニウムは、まぐろやうに、干しエビなどに多く含まれています。そのほかには明太子やたらこ、あんこうや牡蠣などにも含まれています。鶏卵や鶏肉、豚肉や牛肉にも含まれてはいますが、魚介類のほうが多く含まれています。セレンは野菜やフルーツよりも魚介類や肉類に多く含まれているという特集があります。このような食品からセレンを効果的に摂取することはできるのですが、偏食がちな人などはサプリメントでセレンを摂取するとよいでしょう。疲れやストレスにさらされると活性酸素が増えてしまいます。セレンはこのような活性酸素を抑える酵素となる物質ですが、加齢とともに自らセレンを作り出す量が減ってくることが知られています。セレンは比較的食事で摂取しやすい栄養素の一つですが、気になる人はサプリメントなどを意識して摂取するとよいでしょう。
セレンを摂取するにあたり、知っておいたほうが良いこと
セレンはビタミンEの60倍ともいわれる抗酸化作用があることで知られています。そのなかでその抗酸化作用をより高めるためには、ビタミンEや亜鉛といったほかの抗酸化物質とともに摂取するのがおすすめです。これらの物質と一緒に摂取することで活性酸素の分解と抑制が同時に行われアンチエイジングや健康にもより効果的です。そのほかにも亜鉛とセレンという組み合わせは、必須ミネラルが摂取できることもあり更年期障害を改善するのにも役立ちますし、セレンはデトックス効果があるともいわれています。しかしながら、摂り過ぎには注意が必要な物質です。セレンは抗酸化力を持った物質ではありますがもともと毒素として知られていた物質でもあり、摂り過ぎると健康被害が出る恐れもあります。セレンを過剰摂取すると脱毛や筋肉のけいれんなどといった副作用が出る恐れもあります。サプリメントでセレンを摂取する際には、用法や用量を守って正しく摂取するようにしましょう。
「抗酸化作用が高くて注目されているセレンとはどんな物質?」のまとめ
セレンはミネラルの一種でありビタミンEの60倍ともいわれる高い抗酸化作用があります。身体や肌、血管の老化をもたらす活性酸素の働きを抑制してくれる物質として近年研究が進んできました。最近ではアンチエイジングの観点からも着目されています。セレンは、魚介類などに多く含まれていますが、サプリメントで摂取するという方法もあります。その際には、摂取しすぎに注意しましょう。