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【第3回コラム:シワその1】シワを予防する美容法

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シワを予防する美容法
前回までは4回のコラムにわたってシミの問題を考えてきました。シミに対応するには外的な方法と内的な方法があることを書きました。特に内的な方法では摂取が好ましい栄養素を取り上げ、サプリメントでの補給を取り上げました。
今週のコラムではシワの問題について考えてみたいと思います。シワもシミと同様に多くの女性を悩ませる問題です。先ずはシワになる原因から考え、同じ様に対処方法を考えていきましょう。
「シワ」を引き起こす原因は何か
シミと同様にシワを引き起こすのにも様々な要因があります。先ずはどの様な要因でシワが発生するのかを理解しましょう。まずシワと一口に言っても、実は大きく2種類に分類できます。その2種類は以下の通りです。
1. 表情ジワ
2. 乾燥ジワ
(2-1)表皮性ジワ
(2-2)真皮性ジワ
前者の表情ジワとは、目尻、眉間、額、ほうれい線などにできるシワです。いわゆる笑いジワに相当するものです。若い頃は表情を作った時にだけシワができますが、年をとるにつれて表情を作った時だけでなく、普段もそのシワが残ってしまいます。
後者の表皮性のシワは、新陳代謝の低下と角質層の水分量が減少することでできるシワです。年齢を重ねるにつれて、目の下や目尻などにできるのが特徴です。一つ一つは細かくて小さいシワですが、数が増えてシワ同士が重なると、太く大きくなり目立ってきます。
後者の真皮性のシワは、真皮の中でハリを保つ働きをするコラーゲンや、うるおいを保つ成分が減少し、弾力が失われることが原因です。ここには紫外線が関与しているといわれています。紫外線の関与としては以下の様に考えられています。肌の弾力の鍵をにぎるのは肌の真皮という層になります。肌は実は1枚の皮ではなく、上から表皮、真皮、皮下組織という3層構造になっています。

(引用) https://www.maruho.co.jp/sp/kanja/hifukiso/kouzou/mv/img/img_aboutskin03.jpg

真ん中にある真皮は、肌組織の大部分を占める肌の本体になります。真皮には丈夫なコラーゲンが網目状に存在しており、それを弾力のあるエラスチンという線維がしっかりつなぎ止めることで、クッションのように下支えしています。また、真皮には線維芽細胞という細胞も存在します。この細胞はコラーゲンやエラスチンを新しく生み出すだけでなく、分解酵素を放出して古くなったコラーゲンやエラスチンを分解しており、真皮の成分の新陳代謝を行っています。しかし、紫外線を浴びると紫外線が表皮を透過して真皮にまで到達し、線維芽細胞にダメージを与えます。この事によって線維芽細胞によるコラーゲンやエラスチンを生み出す力が弱くなってしまいます。又、コラーゲンの線維が切れたり、線維芽細胞からコラーゲンの分解酵素が放出されます。その結果、真皮のコラーゲンの量が減少したり、変性したエラスチンが増えたりして、肌の弾力が損なわれます。肌の弾力が損なわれれば肌は薄く固くなるため、一度できたシワ跡が消えずそのままくっきりと残りシワになっていきます。
「シワ」への簡易対処方法
原因が分かればでは、それぞれのシワの対策方法も自ずとわかってきます。以下に先ずは実施すべき内容を簡単にまとめました。
●表情ジワ
【原因】
・毎日の生活の中でくりかえしている表情のクセ ・眉間にシワを寄せることが原因
・加齢に伴うお肌のコラーゲン減少
【対策】
・表情の癖を無くす。同じ表情を過度に維持しないように心掛ける。
・顔の筋肉をしっかり動かし、筋肉の老化や退化を防ぐ。
・ハリや弾力を作る成分が配合された基礎化粧品で肌のコラーゲン等を補う。
●乾燥ジワ
(1)表皮性ジワ(ちりめんジワ)
【原因】
・肌の代謝や保水力の低下、肌の乾燥
・紫外線による肌へのダメージ
【対策】
・保湿 ・ヒアルロン酸などの保湿成分が豊富に配合された基礎化粧品で肌のケアを行う
(2)真皮性ジワ(小ジワ・紫外線ジワ)
【原因】
・紫外線が真皮層にあるコラーゲンを傷つけて破壊⇒肌のハリや弾力低下⇒シワになる
【対策】
・紫外線の影響を防ぐために紫外線対策を行う
・浴びてしまった紫外線には、抗酸化作用のある化粧品を使用して対策する
「シワ」を予防するお薦めサプリ
簡単な対策でシワを予防出来ると分かって頂けたと思います。もう少し掘り下げて、シワを予防するのに好ましい栄養素についても考えたいと思います。前記と合わせれば予防効果はより一層期待できます。

ヒアルロン酸:ムコ多糖類と呼ばれる糖の一種です。特に保水力にすぐれた物質で、ヒアルロン酸1gで水6リットルを保水すると言われています。シワの解消には保湿が重要で皮膚内部にきちんと水分が保たれた状態になれば、シワは解消します。新陳代謝が活発になり肌のターンオーバーのサイクルが安定していればいつも弾力のある若々しい細胞になります。それでは、ヒアルロン酸さえ十分に補えば良いかという少し異なります。ヒアルロン酸は、エラスチンやコラーゲンとお互いに補完しあっているので、ヒアルロン酸が減れば体内のコラーゲンが作用してエラスチンが減少し肌の弾力は失われます。その結果、肌にシワができてしまいます。また、コラーゲンが減れば保水力のあるヒアルロン酸を補っても、肌の内部にとどめておくことができずに、やはり肌のハリが失われその結果、肌にシワができてしまいます。ヒアルロン酸だけではなくビタミンCなども含め相乗効果のあるものを一緒に補うことが重要です。

コラーゲン:たんぱく質が主成分です。人の体の中にあるたんぱく質の30%ほどを占めています。肌以外にも、骨やじん帯や関節の軟骨を結合するために存在しています。コラーゲンが不足すると、肌のハリや弾力を無くし、シワの原因になります。加齢や紫外線により起こるシワの予防としてコラーゲンはとても有効です。

ビタミンC:水溶性ビタミンの1種です。ビタミンCが不足すると、シワができます。何故ならビタミンCはコラーゲンを作るのに必要な成分だからです。肌のハリの源であるコラーゲンの生成に不可欠なビタミンCですが、自分では作り出すことができませんからサプリメントなの摂取が好ましいでしょう。多くの女性はシワの原因が乾燥にあると思い込んでいますが、実は乾燥よりもコラーゲンの減少することのほうが影響は大きいです。ただし、コラーゲンが配合されているスキンケア化粧品を一生懸命に塗り込んでもコラーゲンは肌に定着しないので、シワは改善しません。もちろんコラーゲンは保湿効果があり水分を保持してくれるので保湿という目的には良いと思います。しかし、シワの改善・予防を期待するのであれば、ビタミンCの摂取は確実な効果が期待できます。

エラスチン:人の体の中でも、皮膚や靭帯や血管のように弾力のある場所に多く存在しています。20代をピークに加齢とともに減少してシワを作ってしまいます。肌の中で、ゴムのような弾力をもつエラスチンが不足してしまうと、どんな美容成分を補ってあげても弾力のある若いころのような肌には戻りません。エラスチンはコラーゲンに絡みついて肌に弾力を持たせハリを取り戻すので、シワの解消・予防にとても有効です。更に、エラスチンは保湿力にも非常に優れコラーゲンやヒアルロン酸のように肌に水分を抱えこんで保湿します。しかし、化粧品などでエラスチンを取り入れようとした場合、真皮まではなかなか届いてくれません。その為、サプリメントなどで体の内側からエラスチンを補給したほうが効果を実感できると思います。
「第9回コラム:シワを予防する美容ケア」のまとめ
今回は特にシワのについてその原因と対策法を考えました。シワと一言で言っても種類は沢山あり、原因も様々です。その為、それぞれ個別に日常的な対処法を書きました。しかし、肌の弾力性を失うという大元の原因は共通点である為、サプリメントの活用を紹介しました。お薦めとしてはヒアルロン酸、コラーゲン、ビタミンC、エラスチンです。これらを上手く活用すればシワの症状の予防が期待できます。

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