天然由来のアミノ酸の一種であるシトルリンは疲労回復や美容に効果が期待できる栄養素として男女を問わず人気があります。シトルリンを多く含む食品や目的に応じた効果的な摂り方について考えます。
疲れやすい生活にシトルリン
毎日の長時間の通勤、通学、残業や休日出勤、職場の人間関係、飲み会やゴルフなどの時間外接待などなど、現代社会は避けて通ることができないストレスに囲まれています。リフレッシュしようとしてもたまの休日に外出しようというパワーが出ない、できれば一日中寝ていたいという人が多くいます。最後の砦である食の楽しみも薄れ、ファストフードに頼るかめんどくさくて抜いてしまうこともあるのではないでしょうか。
そのような状況に陥ると体の免疫力や抵抗力も著しく低下して風邪を引きやすかったり、ちょっとしたことで体調を崩しがちだったりします。そんな時こそ天然由来のアミノ酸、シトルリンを積極的に摂取して元気を取り戻しましょう。シトルリン配合のサプリは男性の精力増強だけが目的ではありません。健康で力みなぎる生活を維持するのにもピッタリな栄養素として女性にもおすすめの成分といえます。
シトルリンを多く含む食品
もともとスイカの学名から名づけられたシトルリンはその名の通りスイカに多く含まれています。現在食べられているスイカは長年の品種改良を経たものですが、原種とされるカリハリ砂漠に自生する野生スイカには大量のシトルリンが含まれているといわれています。ウリ科全般に多く含まれており、メロンや冬瓜、へちまやゴーヤなどにも含まれていることがわかっています。食卓で普段から食べることが多い食品としてはきゅうりがあげられ、安価で一年中出回っていることから食品から摂取するのには適しているといえるでしょう。
シトルリンが含まれるウリ科の野菜のうちゴーヤは健康食材として広く知られています。沖縄料理としても人気のあるゴーヤチャンプルはたっぷりとゴーヤを食べられるだけでなくシトルリンと相性のよいアルギニンを多く含む豚肉や鰹節を一緒に摂ることによって精力増進にも効果が期待できます。シトルリンの効果的な摂り方のひとつにはきゅうりのにんにく和えもあります。きゅうりをたたきにんにくと和えるだけなのでとても簡単に料理することができにんにくに含まれるアリシンもシトルリンと同様の血流改善の効果が期待できます。
食品だけでは補えないシトルリン
効果的にシトルリンの摂り方としてウリ科の食品を食べる方法がありますが、気になるのがその含有量です。シトルリンの一日の摂取量の目安は800㎎~1,000㎎程度といわれています。仮に800㎎のシトルリンを食品から摂取しようとすると、メロンなら1.3個、冬瓜なら3.8個、きゅうりなら56.5本、ゴーヤなら24.2本と一日の食事で賄う量としては現実的ではありません。最も多く含まれているといわれるスイカなら八切1個分といわれていますが、シーズンとなる夏以外にスイカを常備することも難しいと言わざるを得ません。
このようにシトルリンがウリ科の食品に含まれているといってもそれはごく微量であり、食べ物だけでシトルリンを摂取しようとするには無理があります。体内で合成することが可能な栄養素であるため毎日大量に摂取しなければならないということはありませんが、合成を繰り返すうちに確実に減少していくのも事実なので特に加齢に伴う減少には積極的な補給が大切です。シトルリンの不足が疑われるような状態の時の効率的な摂り方としてはやはりサプリメントの活用がおすすめといえるでしょう。
シトルリンの効果的な摂り方
シトルリンはスイカをはじめとしてウリ科の食品に含まれていますがその量はごく微量で食品からだけでは摂取が難しいものです。また、喉が渇いた時やスポーツの後に飲むことが多いスポーツドリンクやコラーゲン飲料にも配合されていることがあり、これらは疲労回復やコラーゲン保護などを目的として用いられています。どちらにしても配合されている量が少ないので体の状況を何かしら改善したい場合にはサプリを使って積極的に摂取するのがいいでしょう。
シトルリンは天然由来のアミノ酸なので飲むタイミングが決められているわけではありません。ただ効果を期待したい目的によって最適な飲むタイミングがあるので、脂肪燃焼なら運動の前や食事の前、疲労回復なら運動後、成長促進なら就寝前などと時間を使い分けるのもおすすめです。また、アルギンサンやビタミンCとの相性がよく相乗効果も期待できることから飲み合わせを工夫してみるのもおもしろいでしょう。サプリには様々な物が販売されており、あらかじめ他の栄養素との組み合わせがなされている物もあり効率のいい摂り方ができます。
「疲労回復などにいいシトルリンを含んでいる食品や効果的な摂り方について」のまとめ
スイカの原種から抽出されたことが元となったシトルリンは疲労回復や美容に欠かすことができない栄養素です。食品だけで補うことは難しいのでサプリの利用など摂り方に工夫をすることが大切といえるでしょう。