キトサンには様々な効能が認められていますが、その効能の一つに高血圧予防があります。ではなぜキトサンが高血圧予防に効果があるのか、高血圧になると体にどんな影響があるのかをまとめてみました。
高血圧の原因
高血圧の原因としては、運動不足や塩分の摂りすぎなどが挙げられます。塩分を多く摂取してしまうと血圧が上がり様々な病気の原因につながってしまいます。特に日本人の塩分の摂取量は欧米人などと比較すると多い傾向にあり、高血圧になりやすいと言われているようです。日本食など健康には良いイメージがありますが、和食には味噌や醤油が多く含まれていたりします。また近年では洋食の摂取も簡単ですしファーストフードの普及もあり塩分の摂取量は多い傾向にあるようです。
基本的に、高血圧であるないに関わらず食塩の摂取は1日5g以下であることが望ましいとWHOでも推奨されています。具体的に食事の際に食塩が何g含まれているかなど把握することは難しいのですが、高血圧の方は特に気をつける必要があると言えるでしょう。
食塩の主成分であるナトリウムは、カリウムとともに細胞内の水分を調節してくれる働きがあります。その為、塩分を取りすぎてしまうとナトリウムの量が多くなり、カリウムとのバランスが崩れ細胞内の水分の調整が難しくなり血管の壁が膨張してしまうのです。
また、塩分の過剰摂取によってナトリウムの量が必要以上に上がると、血管が収縮しやすくなり血管の通り道が狭くなってしまうのでそれによって血圧が高くなってしまうのです。その状態が続くと血管はもろくなり、様々な病気の引き金となってしまうのです。
キトサンによる高血圧予防
キトサンは体内に入ると、胃酸で溶けて余分な脂質や塩分と吸着する働きがあります。腸液を吸って体内を移動し、塩分や脂質などに吸着して体外に排出されます。キトサンが塩分や脂質に吸着すると、それらは腸から吸収されずそのまま便となって排出されるのです。つまり、余分な塩分や脂質が体に吸着されることもないまま体外に排出されるので血液中の塩分量が増えず血圧の安定につながります。
また、高血圧の上昇にはコレステロールが深く関わっています。体内に悪玉コレステロールが増加してしまうと血管が詰まりやすくなり、それによって血液の流れる血管内の空間が狭くなってしまいます。そこで血液が流れる際に狭くなった血管を広げようとし圧力をかけるので高血圧につながってしまいます。
さらに、コレステロール値が高い状態だと、高血圧の上昇を招くホルモンの分泌を増加させてしまいます。つまり、高血圧においてコレステロール値も大きく関わってきてしまうので、日頃からコレステロールを控えるよう気をつけなければいけません。
そこで、キトサンはコレステロール値を抑える働きがあります。コレステロールは体内で胆汁酸と結合して体内に吸収されます。キトサンにはその胆汁酸と結合して便として体外に排出されます。それによって減少した胆汁酸を生成するために、コレステロールが使われます。その結果血中のコレステロールが減少します。
つまり、キトサンには高血圧の原因になる塩分の排出効果、さらに高血圧の原因になるコレステロール値の上昇を抑える効果があります。この効果によってキトサンは高血圧予防において大きな役割を果たしてくれているのです。
高血圧予防におけるキトサンの効果的な摂取方法
キトサンは塩分の排出やコレステロールを抑える働きがあることから、サプリメントなどで摂取する際は食後の摂取が推奨されています。キトサンは自然界に多く存在するので食品からも摂取することも可能です。基本的に塩分や脂質の排出を促すために最も効果的な摂取のタイミングは、最もカロリーの高い食事の後、と言われているようです。ですので夕食後に摂取するのがタイミングとしては望ましいでしょう。
キトサンには高分子のものと低分子のものの2種類があります。分子量が10万から100万以上のものが高分子キトサンと言われ、この高分子キトサンが脂質や塩分などの排出、コレステロールの低下などに効果的と言われています。ですので高血圧予防を目的として摂取する際はこの高分子キトサンの方を摂取するといいでしょう。
基本的にキトサンは安全性が高いので副作用などは認められてはいませんが、カニやエビなどの甲殻類から多く取られている成分のため、甲殻類アレルギーの方や病気役との併用は逆効果の可能性があるので控えたほうがいいでしょう。また、高血圧予納として摂取する際、キトサンは食物繊維の一種であるので過剰な摂取によってお腹がゆるくなる可能性もあります。高血圧だからといって必要以上に摂取するのではなく、量とタイミングをしっかり見極めて摂取しましょう。
「高血圧予防に強い味方のキトサンで健康な体を維持しよう」のまとめ
キトサンは余分な塩分や脂質などの排出効果、コレステロール値低下の効果から、高血圧予防にはとても効果的です。ですが過剰な摂取や薬の併用などは悪影響を及ぼす可能性もありますので、塩分の多い食事は極力控えるなど気をつけつつ、取りすぎた際はサプリメントなどを利用し高血圧の予防に努めましょう。