レシチン

[監修済] レシチン食品の効果的な摂り方とその健康法

レシチンは、健康食品やサプリメントにも利用されている成分で、医療の分野でも多く利用されている幅広い効能を持っています。レシチンには、脳の活性化にも効果がある可能性があり、アルツハイマー予防にも期待されています。

レシチンの重要な効果

レシチンはリン脂質の一種とされ、フォスファチジルコリンとも呼ばれる成分です。自然界のあらゆる生物の体内の中にも存在しており、植物などの細胞にも含まれており、植物由来で大豆を原料にしているものを大豆レシチンと言い、動物性由来のものは卵黄を使った卵黄レシチンがあります。人間の体内でも存在しており、主に細胞膜を形成する事で、生体膜の主要構成成分とする役割を担っている物質です。細胞膜は体の至る所に分布しており、非常に小さいので皮膚や粘膜から、物質を透過吸収するといわれる浸透作用があります。

この性質を利用して、医薬用リポソームの材料となっているほか、静脈注射用脂肪乳剤や痔や皮膚病の治療薬にも利用されています。また、アセチルコリンという神経伝達物質を作る際にも、必ず必要となって来る成分でもあるのです。記憶力や学習能力を高める効果があるとされ、アルツハイマー病などと共に、認知症を予防する作用も期待されており、動脈硬化を予防する作用や肝機能を高める効果も、研究レベルでは一定の効果をもたらしており、美肌効果も期待されている成分です。

期待度の高い効能の数々

レシチンを構成している物質のひとつには、コリンという成分があり、これはアセチルコリンの重要な成分に使われます。アセチルコリン脳内の神経伝達物質で、一般的な物質が通り抜けられない仕組みになっている血液脳関門を通り抜けて、脳細胞まで到達できる特性を持っています。血液脳関門は、脳に入るときのガードマンの役割を司っており、有害な物質が容易に入り込んでしまわないように見張り番をしてるのです。

レシチンの成分であるフォスファチジルコリンは、この血液脳関門を通り抜ける事ができ、記憶や認識の機能のほかにも、筋肉の動きのコントロールを行う役割を果たします。脳内には、このレシチンの3割が在中しているとも言われ、脳細胞の活躍を支えていると言えるでしょう。しかし、第二次成長期を境にして、老化が進んでくるために、これらの脳細胞も加齢とともに減少していくとされています。しかし、日頃からしっかりとレシチンを取り続ける事で、脳細胞の減少を最小限に食い止めることも可能であり、記憶力を維持して学習能力を高めることにより、加齢による細胞破壊を遅らせる事ができるのです。

レシチン不足は危険

レシチンが不足すると、細胞を作り出す荷のにも弊害が起き、老化を促進させる事に繋がってきます。不足した状態では、副交感神経にも異常が起こり、イライラや不眠症が顕著に表れる事も多く、記憶力の低下が起こる可能性があるとされています。また不足する事で、神経伝達物質のアセチルコリンが出来にくくなってしまいますので、脳内のアセチルコリン濃度が低くなって来る事が考えられ、記憶保持や脳機能低下の原因を左右し、更に悪循環に陥るともいえます。

体内のレシチン量は、体重のおよそ1%を占めているとされていますが、体のあらゆる体細胞に存在していますので、不足する事で脳内以外の場所にも、様々な弊害が起きてきます。慢性的な疲労もその一つで、免疫力低下が低下する事で、風邪もひきやすくなる事も多く、血流にも影響が出てきますので、動脈硬化や糖尿病といった原因にもなり、悪玉コレステロールの沈着なども多く見られる症状と言えるでしょう。生活習慣病とされる病気にも影響する事で、年を取ってからの肥満は特に危険信号と思って、改善する事を心がけましょう。

レシチン食品の効果的な摂り方

レシチンはほとんどどの食品にも含まれている成分で、その特性から利用価値も高いものと言えるでしょう。卵黄はマヨネーズ作りにも良く利用されており、乳化作用がある事で知られていますので、食品添加物にも多く利用されており、こうした商品で摂取する摂り方も手軽な方法でしょう。また、簡単な摂り方としては、レシチンを多く含む食品を積極的に食べる摂り方が有効で、含有量は鶏卵や大豆に菜種といったものに多く含まれており、銀杏やウニにウナギやレバーなど、あらゆる食品には必ずと言っていいほど、含まれています。

多くのブログやサイトで見かけるレシチンの摂取量は、1000㎎から1500㎎あるいは3000㎎とも書かれていますが、これらは全く根拠のない事で、例えば最低限の1000㎎としても、これをあらゆる食品の中でも一番の含有量を誇る卵でさえ、1日に300gを食べないといけない計算になり、一般の食材では1.5㎏以上摂らなければならない計算になります。米国農務省では2008年に、この摂取量は男性で550㎎、女性で425mgとしており、体の小さな日本人はさらに少なくても良いと思われます。

「レシチン食品の効果的な摂り方とその健康法」のまとめ

レシチンは、あらゆる食品に含まれているため、決して摂りにくい食品ではありません。サプリメントでは、簡単に摂取可能ですが、過剰な摂取では、血圧低下や嘔気に嘔吐や下痢などの症状を招く恐れもあります。

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