渡り鳥は季節によって生息する場所を変えていきます。日本にも毎年冬になると白鳥が飛来しますが、日本に来るまでの間は、気が遠くなるような距離を休む事なく飛び続け、目的地まで一気に移動します。なぜ渡り鳥はそれほどスタミナがあるのか?その秘密はイミダペプチドに隠されています。
イミダペプチドってどんな成分なの?
イミダペプチドは、渡り鳥の羽の付け根に多く含まれている成分です。高い疲労回復効果が期待できる事から、健康成分としても注目されています。渡り鳥にも種類がありますが、その中でも最も移動距離が長いと言われる、キョクアジサシは、北極から南極までという恐ろしく長い距離を休む事なく飛び続けます。何百羽、何千羽もいる中で、たまたま長距離移動を成し遂げたというのではなく、ほとんどのキョクアジサシが、揃って移動します。それほど大きくない体のどこにそんなスタミナがあるのでしょうか?
その鍵を握っているのが、キョクアジサシを含む渡り鳥の羽の付け根に含まれているイミダペプチドという成分です。イミダペプチドはほとんどの動物も持っている成分ですが、渡り鳥に関しては、他の生き物に比べて3倍から4倍近いイミダペプチドを持っています。このおかげで、恐ろしく長い距離も、休みなしで飛び続ける事が出来るのです。
渡り鳥の他には、海を泳ぎ続ける鮪や鰹などの大型の回遊魚の尾びれにも、豊富なイミダペプチドが含まれている事が確認されています。私たち人間もイミダペプチドを持っていますが、その量は渡り鳥や回遊魚に比べてごくわずかです。
イミダペプチドが人に与える効果は?
元々人もイミダペプチドを持っているとは言え、渡り鳥には遠く及びません。また年齢を重ねるにつれて、体内のイミダペプチドは減っていきますから、積極的に摂取する事が大切です。
イミダペプチドは、ヒスチジンとアラニンという2つのアミノ酸が結びついて出来ています。渡り鳥が長距離を休まずに飛び続けられるのは、羽の付け根にイミダペプチドが含まれているため、飛びながら疲労を回復する事が出来るからです。またイミダペプチドには、活性酸素を除去する、高い抗酸化作用がある事も確認されています。つまり渡り鳥は飛びながらイミダペプチドによって疲労を回復し、体内でイミダペプチドを作りながら飛ぶ事が出来るのです。
人がイミダペプチドを摂取する事で、渡り鳥のようにはいかないものの、高い疲労回復効果が期待できます。イミダペプチドの抗酸化作用で、活性酸素を除去できれば、疲労回復以外にも、アンチエイジングやがん予防などさまざまな効果も期待できます。人がイミダペプチドを摂取する事で、疲労回復が得られる事は臨床試験でも実証されています。医学的にも認められている事ですから、安心して取り入れられます。
イミダペプチドはどうやって摂取するの?
イミダペプチドは渡り鳥の羽の付け根、回遊魚の鮪や鰹の尾びれというように、よく動かす部分に多く含まれています。渡り鳥は難しいですが、鮪や鰹なら食事に取り入れる事ができます。しかしその量は渡り鳥には叶いませんので、効率を考えたらサプリメントがおすすめです。
鶏肉や魚を食べる事でも摂取できますが、臨床試験において、摂取量が多いほど疲労回復効果が高まる事も確認されています。激しいスポーツをする方や、忙しい毎日を送っていてなかなか疲れが取れないと感じている方は、少し多めにイミダペプチドを摂取してみましょう。
サプリメントで摂取する時は、1日200mgのイミダペプチドが必要とされています。200mg以下では十分な疲労回復効果が得られない事も確認されていますので、目安を守るのもポイントです。疲労がたまっている場合は、200mg以上の摂取がいいとされています。より多く摂取する事で、疲労回復効果も高まりますので、疲労度に合わせて量を調整できるのもメリットです。
イミダペプチドをサプリメントで取り入れる時の注意点
高い疲労回復効果が期待できる事が分かってから、イミダペプチドは、疲れを取りたい時に飲む人が多くなっています。ただしサプリメントにも種類があって、全てが疲労回復に役立つとも限らないので、選び方のコツを覚えておくと安心です。
ポイントは1日の摂取量です。1日200mg以上の摂取で疲労回復効果が発揮されるので、200mgに満たない含有量のサプリメントはあまり意味がありません。またイミダペプチド含有となっていても、100%イミダペプチドでなければこれも意味がありません。パッケージにイミダペプチド含有エキス配合と書いてある場合は、200mgと書いてあっても実際には濃度が薄いので、十分に摂取出来ていません。サプリメントを選ぶ時は、イミダペプチドの純度が高い物を選びましょう。
「渡り鳥が長距離を飛べるのはイミダペプチドのおかげって本当?」のまとめ
渡り鳥が何千キロ、何万キロもの長距離を休む事なく飛び続けられるのは、イミダペプチドを体になかに含んでいるからと言われています。渡り鳥以外では、海を回遊し続ける回遊魚にも豊富なイミダペプチドが含まれており、長時間動き続ける事が出来るのです。