グルタチオン

[監修済] 美容や病気に使用されるグルタチオンとは?その特徴や効果について

強い抗酸化作用を持つグルタチオンは、美容や病気の治療など、幅広く利用されています。日本では医薬品に指定されており、取り扱いには注意が必要です。食品などからも摂取する事が可能なので、自分に合った取り入れ方を選びましょう。

グルタチオンとはどんなものか

グリシン、システイン、グルタミン酸というアミノ酸が合わさってできているグルタチオンは、自然界に存在する化合物です。このように3つのアミノ酸の結合によって成り立っているグルタチオンですが、グルタミン酸とシステインが他とは異なる方法で結合している為、限られた酵素のみでしか分解されません。また、グルタチオンは酸化型と還元型に分けられますが、人間や動物、植物の組織内に含まれるものの大半は還元型で、酵素と結びついて酸化した物質を元の状態に戻す事ができるといった性質を持っています。人間で言うと、皮膚、肝臓、目の水晶体、角膜に存在するグルタチオンですが、その大半は肝臓で生成され血液と共に運ばれてきています。せっかく酸化した物質を元の状態に戻す事ができるグルタチオンですが、加齢や紫外線の影響によって生成量は徐々に減少する傾向にあります。

グルタチオンの効能について

人間が呼吸をすると、体内に酸素が取り込まれ、そのうち2%が活性酸素に変わってしまいます。この活性酸素を除去してくれるのがグルタチオンです。活性酸素が引き起こす細胞の酸化は、鉄が風雨にさらされて錆びるのと同じ仕組みで、人間も酸化によって病気を発症したり老化が早まったりします。活性酸素は、呼吸だけではなく、紫外線、食品添加物、ストレス、煙草の煙といった日常生活における様々な要因で増加します。呼吸は生きていく上で仕方のない事ですが、その他は自分で生活習慣を顧みたりする事で改善が可能です。ただし、活性酸素には体内に侵入した細菌やウイルスを排除してくれる役割もある為、全てが悪いというワケではありません。

更に、グルタチオンには抗酸化作用も期待できます。酸化の原因となる活性酸素を除去し、正常に戻してくれます。抗酸化作用がある物質は数多くあっても、グルタチオンの抗酸化作用は群を抜いて優秀です。抗酸化作用がもたらす恩恵としては、生活習慣病の予防、改善に効果的です。生活習慣病によって蓄積されたコレステロールや中性脂肪が活性酵素によって酸化されると、過酸化脂質という物質に変わります。この過酸化脂質こそ、血管の内壁を傷つけたり血栓を作ったりと、高血圧や動脈硬化の大きな原因となっています。

それだけでなく、血栓が心臓の血管で詰まった場合は心筋梗塞、脳の血管で詰まった場合は脳梗塞を引き起こし、がんの発生にも繋がっているのではないかと言われています。グルタチオンの抗酸化作用は、生活習慣病の予防、改善から始まり、心筋梗塞や脳梗塞、がんといった命に係わる重大な病の予防、改善にも役立ちます。

グルタチオンは美容や解毒も期待できる

生活習慣病が蔓延している現代人にとって有り難いグルタチオンですが、美容面でも優れた効果が期待できます。まずは、女性に嬉しい美白、美肌効果です。血管の内壁を傷つけたり血栓を作ったりして高血圧や動脈硬化を引き起こす過酸化脂質ですが、これはやがてタンパク質と結びついて肌のシワにも影響をもたらします。その為、抗酸化作用のあるグルタチオンはシワを防いでくれる上、過酸化酸素を除去する事でシミやそばかすを抑制する働きを持っています。

そして、過酸化酸素の除去や抗酸化作用の他に、もう一つ大きな力があります。それは、解毒作用のサポートです。人間の体内に入った有害物質は、肝臓や腎臓を通じて無毒化され、体外に排出されます。この解毒の働きを、肝臓に多く存在しているグルタチオンがサポートしてくれるのです。肝臓に運ばれてきた有害物質をグルタチオンが囲い込み、グルタミン酸とグリシンのみを切り離し、イオン成分を含むシステインが尿と一緒に体外へ放出されます。この流れをグルタチオン抱合と呼び、肝臓の解毒作用には欠かせないサポートです。肝臓は、単なる解毒の場だけではなく、エネルギーの貯蔵や胆汁の生成、代謝にも大きく関わる為、グルタチオンのサポートで肝機能を高める事で、必然的に病気の予防や疲労回復に繋がります。

グルタチオンでの病気治療

元々、その強い抗酸化作用などにより、日本では古くからグルタチオンが病気治療に使用されてきました。近年では、この抗酸化作用がアンチエイジングにも効果的だという事で、美容医療の現場でも活躍しています。グルタチオンでの主な病気治療は、パーキンソン病の改善です。脳内物質の一つであるドーパミンの減少によって手足の震え、動作が鈍くなる、転びやすくなるといった症状が現れるパーキンソン病ですが、ドーパミンの減少と共にグルタチオンの減少も原因だという事が考えられています。既に、アメリカではグルタチオンの点滴治療が実施されており、日本でも徐々に実施が広まる事が予想されます。

さらに、グルタチオンは、白内障の予防、改善にも効果的です。加齢とともに眼球の水晶体が濁り視力が低下する白内障には、活性酸素が発症に関係していると言われています。眼球を覆う被膜が酸化し、酸化が続く事で白内障が発症する可能性は否定できません。活性酸素を除去するグルタチオンは、点眼薬として白内障の患者に処方されています。

また、美容医療の面では、肝斑の治療に利用されています。肝斑は、ホルモンバランスの関係によって現れるシミの一種で、通常のシミには効くレーザー治療や光治療で治療するのは難しく、この肝斑に悩まされる女性は少なくありません。この肝斑にグルタチオンが有効だと言われており、点滴や注射で治療をしている方もいます。現在、日本においては中毒症状、角膜損傷、放射線治療での白血球欠乏や口腔粘膜のただれ、嘔吐、皮膚疾患、つわりへの適応が認められています。美肌や美白、線維筋痛症、アレルギー性疾患、閉鎖症動脈硬化症、デトックス、抗がん剤による末梢神経障害に関しては、適応が認められていないものの治療効果が期待できると言われています。

グルタチオンを摂取するには

既に、諸外国ではサプリメントとして広まっているグルタチオンですが、日本では未だサプリメントとしては認められず、医薬品を目的として取り入れられています。食品から摂取するとすれば、レバー類、きゃべつ、ブロッコリー、アスパラ、きゅうり、かぼちゃ、法蓮草、キウイ、オレンジ、アボカド、赤貝、ビール酵母などにグルタチオンが含まれている為、比較的、摂取する難易度は高くありません。ただし、グルタチオンは過熱に弱い為、できるだけ生の状態で口にするのが良いでしょう。食品以外からの摂取は医師に相談し、妊娠中や授乳中の女性は正直に申告して、胎児や赤ちゃんに影響が出ないように注意するべきです。グルタチオンの過剰摂取は、吐き気、発疹、嘔吐、食欲不振といった症状を引き起こす為、医師に決められた容量を守るようにしてください。

「美容や病気に使用されるグルタチオンとは?その特徴や効果について」のまとめ

日本でグルタチオンのサプリメントを手に入れる事は難しいものの、医師の処方や食品から摂取する事ができます。生活習慣病の予防、改善、アンチエイジングに効果的なグルタチオンは、今後、更に注目を浴びるであろう化合物の一つです。

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