虫歯予防などに効果が期待されているキシリトールですが、最近ではそのキシリトールが中耳炎を予防する効果があることが発見されました。なぜキシリトールが中耳炎に対して効果があるのかをご紹介させていただきます。
キシリトールは自然界に多く存在します
キシリトールはそもそも糖アルコールの一種であり、甘味炭水化物と言われ自然界に多く存在します。ですので、身の回りの食品からも摂取することができるのです。
例えば、イチゴには100gあたり約300mgが含まれており、ナスでは100gあたり180mg、ほうれん草には100gあたり約100mg含まれています。
また、人の体内でも生成されることや食品添加物としても使用されること、基本的に1日の摂取量に上限が定められていない点から人体にとって比較的安全性の高い成分といえます。
そしてそのキシリトールを手軽に取れるようにとキシリトールガムやタブレットなどが販売されるようになり、人々にとってより身近な存在になったと言えます。
中耳炎の原因
中耳炎は一般的に風邪をきっかけに起こります。耳と鼻は繋がっているため、鼻の奥から菌が耳へと入り中耳炎となります。特にお子様などは比較的風をひきやすく、また耳の管が大人よりも太く短いので菌が入りやすく、中耳炎になりやすいと言えます。小さいうち、特に小学校へ上がるまでには多くの子が一度はかかると言われているくらいかかりやすいです。
中耳炎は基本的になる時は急になると言われています。鼻の奥から菌が入り、その菌によって耳の内側や鼓膜が炎症を起こします。軽い症状の場合、鼓膜が充血する程度のこともありますが、中耳に膿がたまり、鼓膜が腫れてしまうことも少なくはありません。この時に膿がたまり、鼓膜を圧迫し鼓膜に穴があいてしまい、そこから膿が出てきます。この時に痛みを伴います。子供が耳の痛みを訴えることをきっかけに症状に気づくことが多いようです。
中耳炎は治るまでに時間がかかります。痛みなどは1週間以内に収まることが多いですが、耳の中に溜まった膿はすぐに抜けてはくれません。それによって耳がよく聞こえなかったりする場合があります。この膿が時間が経過するにつれて、今度は逆に花の奥へと抜けていきます。この時に鼻の通りが悪いと膿が抜けにくいので鼻の通りを良くしておくことが大切です。膿の量にもよりますが、早くても完治までは一ヶ月ほどかかってしまいます。
キシリトールと中耳炎の関係
中耳炎は一般的に風邪をきっかけに起こることが多い症状なので、予防策としては風邪予防をしっかりするのが効果的と言われてきました。とはいえ中耳炎は基本的に子供に多い病気ですので免疫力も低く自身での予防も容易ではないでしょう。ですが、実はキシリトールが中耳炎の予防に効果的であることが判明されたのです。
キシリトールガムを毎日噛む子供は、キシリトールガムを噛まない子供に比べ中耳炎に発症率が役半分に減ったという研究結果も出ているそうです。これはキシリトールに含まれる殺菌効果が中耳炎の予防に役立っているようです。
中耳炎は風邪を引いた際に鼻の奥から菌が中耳に入り込み起こるものですが、口内と鼻と耳は全て喉を通じて繋がっています。飛行機に乗っている時に耳が聞こえにくくなることがあると思うのですが、唾を飲み込んだりあくびをすると解消されるのも喉と耳が繋がっているからです。
つまり、風邪を引いた際に口内に入り込んだ菌を、キシリトールを摂取することによってその殺菌効果が作用し、口内の菌が中耳に入り込むのを防いでくれることからキシリトールは中耳炎の予防に役立っているようです。
中耳炎を予防するためのキシリトールの摂取方法
キシリトールを効果的に摂取するにはやはりガムやタブレットで摂取するのが最も手軽で効果的です。ですがキシリトールの含有量によっては効果が薄れることもあります。キシリトールを購入する際は含有量が50%を超えているもの、さらに他の糖類が含まれていると意味がないため、キシリトール以外の甘味成分が含まれていないものを選ぶ必要があります。
また、キシリトールが砂糖状で販売されているものもあります。直接口内に取り入れることにより効果も得られやすく、歯磨きと組み合わせることにより大きな効果を得ることができるでしょう。
ただ、中耳炎は子供に多い症状でもありますので、ガムなどは扱いに注意が必要です。ガムを噛むことができ、しっかり吐き出すことができるような年齢になってからの方がいいでしょう。それまではシロップなどでの代用なども効果的かと思われます。
「キシリトールの子供を守る意外な効果、中耳炎予防」のまとめ
中耳炎は風邪をきっかけに、特に子供に多い症状です。まずは風邪予防をしっかりし、キシリトールと組み合わせ、菌が鼻や耳に入っていかないように注意することが中耳炎を防ぐには必要です。キシリトールは安全で摂取しやすいものですのでうまく取り入れましょう。