[監修済] 古くから中国に伝わる希少性の高い田七人参の特徴や効能について

田七人参

[監修済] 古くから中国に伝わる希少性の高い田七人参の特徴や効能について

希少性の高い田七人参には止血作用のある特有の成分のほか、多種多様で豊富な栄養成分が含まれているといわれています。田七人参の具体的な特徴や効能などについて考えます。

田七人参の特徴

田七人参は、ウコギ科の多年草で中国の雲南省の限られた高山地域のみで生育します。16世紀に中国で初めて漢方書に紹介され、精がつくことで有名な高麗人参に対し、力があふれるという表現で記載されています。古来より血の巡りや止血に作用のある生薬として珍重され、採取される雲南地方では金を積んでも買えないものとして大切に扱われていました。日本では昭和30年代になってから和名である三七人参として知られるようになりました。田七人参には、根をそのまま乾燥させたものとミツロウで処理して高い保存性をもつものの2種類があり、自然に自生するものは産出量が極めて少ないため希少なものとして取り扱われています。

田七人参、はサポニンのほかアルギニンやフラボノイド、ビタミンやミネラルなどの豊富な栄養成分を含んでおり、一度収穫するとその土地には10年間、雑草も生えないほどに土壌がやせ細ってしまうといわれるほど土の中の栄養分を全て吸収しきったものであるといえます。薬用成分が含まれる根が成長するのに長くて7年もかかることから田七人参の名前が付けられたともいわれており、このことからもその希少性を知ることができます。

田七人参に含まれる成分

様々な栄養成分を含んでいる田七人参ですが、特有の成分ともいわれるのがデンシチンです。この成分には優れた止血効果が認められており、ベトナム戦争における兵士の傷の治療にも使用されたといわれています。この止血効果は田七人参の仲間である高麗人参には含まれておらず、独特の成分であることから注目を集めたものと考えられています。そのほかの成分としては、サポニンやフラボノイド、有機ゲルマニウムなどがあげられ、実に多くの有効成分が含まれていることが明らかとなっています。

サポニンは田七人参の主成分のひとつでもあり、高い抗酸化力があるため肝臓における活性酸素の発生を抑制し肝機能を高めるとともに中性脂肪やコレステロールを排出して血液を正常に保つ働きがあるとされています。また、植物の色素成分として含有されることが多いフラボノイドも抗酸化力を発揮するとともに血圧や血流の状態の改善や抗菌などに働きがあるといわれています。さらに、有機ゲルマニウムは活性酸素の除去とともにガン細胞やウイルスに対抗するインターフェロンの産出をサポートする働きがあり、免疫力向上に効果があるとされています。

血糖値や血流を改善する効果

多種多様な成分が含まれている田七人参には、バナキサトリオールという血糖値を下げる成分が含まれています。ダイエットをする際に筋肉をつけることも重要であるといわれますが、これは血液中の糖を最も多く消費するのが筋肉であることによるもので理にかなったものです。高血糖症の人は普通の人に比べて血液から筋肉へ糖が取り込まれる量がすくないことがわかっています。バナキサトリオールは、筋肉における糖代謝を改善させて血糖値を下げる効果があるとされています。

加齢や運動不足、偏った食生活などによって血中の悪玉コレステロール値が上昇したり、体の代謝機能が低下したりすることによって血流が悪くなりドロドロの状態となって血栓ができやすくなります。血管が詰まりやすくなってしまい心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクが高まるとともに酸素や栄養分が末端細胞まで届かせることができずに様々な病気を発症させる原因となってしまいます。田七人参には抗酸化力のあるフラボノイドが含まれているため、中性脂肪やコレステロールを分解するとともに血管の弾力性を高めて血液をサラサラにしてくれる効果が期待できます。

田七人参の摂取

様々な栄養成分とそれによる効能がある田七人参はその希少性から人参そのものを手に入れることは困難ですが、粉、粒、エキスなどのタイプでサプリが販売されているので自分に合ったタイプから効果的に摂取することが可能です。サプリを選ぶ際のポイントとしては、田七人参の含有量を確認することとオーガニック栽培されていることをチェックすることが大切です。田七人参の1日の目安摂取量は約1～2g程度(2～5gは少し多い)といわれています。サプリの他にティーバックを使ってお茶として摂取することもできます。

田七人参は栽培する土壌の栄養成分を根こそぎ吸収してしまうほどに多種多様な有効成分が豊富に含まれているため様々な効能を期待することができます。中国に古来より伝わる自然由来の生薬であり、これまでに大きな副作用なども報告されていません。安心して摂取することができますが、個人によっては効能を高め過ぎてしまうことも考えられるため用法や用量を守って摂取することをおすすめします。