アーティチョーク

[監修済] 日本でも最近出回り始めたアーティチョーク 

日本人が当たり前に食べている納豆やナマコ、なれずしやたくあん、たこなどは、外国人から見ても非常に奇異なものです。しかし、その逆もあり、アーティチョークもその一つに数える事ができるでしょう。

アーティチョークとはいったい何?

アーティチョークは日本の西洋料理のコックさんであれば、だれもが知っているように西洋料理で扱う食材になっています。正体は植物で、「チョウセンアザミ」という花のまだ花の咲かない状態のつぼみの状態のものです。収穫してそれを食べるのですが、一般的な日本人はほとんどが見たことの無い食材と言えるでしょう。一般的な調理法はゆでたり蒸したりして、この開花前のつぼみの状態部分を食べるのですが、味は芋やユリ根のような味わいです。チョウセンアザミは元々、日本の野原に生えている様な野生の種類で、花も一般的なアザミのように薄紫色の花を咲かせますが、食用としての価値を見出し、15世紀ごろにはヨーロッパ周辺で、次々と品種改良が行われ、その姿も次第に大きくなっていきました。現在のチョウセンアザミの大きさは、高さ2m位にまで成長し背丈の高いのが特徴で、その葉っぱも80㎝近くと顔を覆い隠すほどの大きさです。可食部であるつぼみの大きさは、8㎝~15㎝とそれほど大きくなりませんが、現在でもアメリカやヨーロッパでは広く食べられており、こうした国々では一般的な食材としての扱いがなされているのです。

世界での利用法

アーティチョークは、非常にあくが強い食材でもありますので、食べる時にはレモン汁などを入れた水を用意して、つぼみをむいてこの水の中でアク止めします。このつぼみに覆われているがくの部分も、食べられますので、むきながらこの水の中で同じくあく抜きを行います。このがくの部分も湯がくのですが、食べる時には前歯でしごくようにして、がくの内部にある身の部分を食べる事になります。花芯である花托部分が一番大きく食べ応えがあるので、この部分がメインとしてレストランなどでは使われる事になります。ヨーロッパやアメリカでは、ポピュラーな食べ物のひとつですが、日本にほとんど普及していない原因として挙げられるのが、栽培条件があまり合わないからとされていますが、賞味期間が意外と短く、似たような食材である芋や豆類が日本には多くあるので、あえて手を出す必要性が無いのだとも言えます。このアーティチョークには変わった特性があり、食べると舌にある味蕾部分の甘味を感じる部分が麻痺してしまい、食後には何でも甘く感じてしまうという特徴があります。

栄養素と効能のいろいろ

ヨーロッパやアメリカなどでは、広く食されているアーティチョークですが、インド辺りでは二日酔いの予防のために、飲酒後に飲まれるという事もあり、ベトナムでは乾燥させて、お茶のように飲用としている事からも、効能にも様々な特徴が知られています。おならを抑えたり、匂いを軽減するなどの効果もあるとされ、このチョウセンアザミに含まれいる苦味部分に、その薬効があるとされています。このほろ苦さはユリ根や甘草などと共通する部分もあり、その効能は胆のうや肝臓の機能力を高め、血中に含まれているコレステロール値や中性脂肪値を下げる効果があるとされているのです。特に胆のう機能が強化されるという事は、胆汁分泌が促進されますので、消化不良を起こしている時や高脂血症に対する有効性もありますので、有効に利用されるのではないかと思われます。葉の部分にも薬効があるとされており、利尿・強壮などに効くとされ、薬用植物としての利用価値が期待されている物のひとつにもなっています。でんぷん質も多く優れた健康食品のひとつだと言えるでしょう。

アーティチョークを使った料理を堪能

チョウセンアザミの味の特徴に上げられるのが、そのほろ苦さと言えるでしょう。こうした特徴がある為に、広く食べられている地域では、一般的な調理法としてソースやバターをつけて食べたり、肉料理のつけ合わせやフライなどに利用するほか、煮込み料理などと幅広い料理に使う事ができます。素材選びは重要な項目で、アクが強い野菜なので、鮮度の良しあしが味の決め手となります。チョウセンアザミはつぼみが大きいほどアクが強いという特徴がありますが、大きければ大きいほど食べ応えはあります。外見では紫色が強くなればなるほどアクが強く、肉厚があり重量感があって張りのあるものを選ぶようにしましょう。湯がくときには、お湯に塩とレモン汁や酢などを入れて、湯がきますが大きな魂のままでは、がくがばらけてしまう事もあり、タコ糸などで縛って2,30分程ゆがきます。湯で加減は串で刺してみて、芯まで通れば大丈夫です。あくまでもつぼみですので、温かい場所に放置することはおやめください。冷蔵庫に保管し、早めに使い切る事が大事です。

「日本でも最近出回り始めたアーティチョーク」のまとめ

アーティチョークは、近頃百貨店や高級食材を取り扱っている場所などでは、よく見かけるようになってきました。メインで食べるものではありませんので、付け合わせとしてのイメージで調理しましょう。

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