イノシトールは、脂肪やコレステロールをスムーズに運ぶ役目を持つ、ビタミン様作用物質です。以前はビタミンB群の一種としてカテゴリ分けされていましたが、体内でも合成されるため、ビタミン様作用物質となっています。イノシトールは食品からも摂取する事ができますので、摂り方を紹介します。
イノシトールのおすすめな摂り方
イノシトールは、脂肪やコレステロールという、体にとってあまり好ましくない物をスムーズに運ぶ役目があります。脂肪やコレステロールは、脂肪肝や動脈硬化といったリスクの高い病気の原因になります。以前はビタミンB群とされていましたが、現在はビタミン様作用物質として扱われています。水溶性という事もあり、多少多めに摂取しても問題ありません。
おすすめな摂り方は、サプリメントです。サプリメントにもいろいろ種類があり、イノシトールの含有量や、1日あたりの摂取量も人により異なります。また体内で合成されますが、その量は僅かであり、年齢とともに量は減少していきます。イノシトールの働きを考えても、年齢により脂肪肝や動脈硬化のリスクが高まる可能性は高くなるため、中高年に差し掛かったら積極的に補いたい成分です。
サプリメントは手軽ですが、イノシトールは食品からも摂取できます。ただし食材によっては、イノシトールが含まれていても、量が少なかったり、摂取しても上手く吸収されなかったりします。こういう場合は、食品とサプリメントを併用するのもおすすめです。
イノシトールを含む食品
イノシトールを含む食品は、いくつかあります。小麦胚芽、玄米などに多く含まれています。果物ではスイカ、メロン、グレープフルーツ、オレンジなど、野菜ではトマトやキャベツ、グリーンピース、さつまいも、に含まれていますが、これらを毎日食べ続けるのは少し無理があります。また年齢や、健康状態によって、必要とされるイノシトールの量は変わってきますので、自分に必要な量を見極める事が大切です。
イノシトールを含む食品は意外と身近な物が多いから、取り入れやすいですが、調理をする時は、水溶性である事を覚えておきましょう。水溶性の成分は、水に溶けやすいので、にたり茹でたりすると、ゆで汁や煮汁に成分が溶け出してしまいます。食品からイノシトールを取り入れたい時は、ゆで汁や煮汁も一緒に食べられるメニューにするのがポイントです。そうすれば、煮汁に溶け出したイノシトールも、余すところなく摂取できます。
イノシトールの目安について
イノシトールの1日あたりの摂取量目安は、250mgから500mgと少し幅があります。更に糖尿病の人は、1日あたりの摂取量目安の倍を摂取する事もあるため、人により摂取量が異なります。多少多くても、水溶性だから体外に排出されますが、不足すると脂肪肝や動脈硬化のリスクが高まります。
例えば、中高年になるとそれだけでも加齢による影響で、イノシトールの体内生成量が減ってしまいます。中高年ではないとしても、毎日脂っこいものばかり食べて、ほとんど運動しないでいると、若くてもコレステロールや脂肪が多くなり、それを運ぶためのイノシトールが不足してしまいます。お酒をよく飲む人は、年齢や食事の好みと関係なく、多めに摂取するのがいいとされています。
まだ若くて健康上なんの問題もない方が、将来の予防という目的え取り入れるなら、250mgでもいいでしょう。既に中高年に差しかかっており、脂っこい物が好きで、毎日お酒を飲み、タバコを吸い運動をしない人は、通常目安上限の500mgでも足りない可能性があります。自分にどのくらいのイノシトールが必要なのか、を見極めましょう。
イノシトール不足の影響と不足させない方法
イノシトールが不足すると、どのような影響が出るのかを紹介します。毎日の食事を普通に食べ、それなりに影響バランスも考えて食べている人なら、イノシトールが不足する事はないと言われています。しかし脂っこい物を多く食べたり、お酒を毎日飲んだりする場合は、イノシトールの量が不足している可能性があります。またカフェインもイノシトールを消費するため、コーヒーなどカフェインの多い飲み物をたくさん飲む人も不足しがちです。
イノシトールが不足すると、脂肪肝や動脈硬化、糖尿病のリスクが高まります。またイノシトール欠乏症になると、抜け毛や薄毛になる事があります。欠乏症は滅多にならないと言われていますが、年齢とともに不足しがちになるのは事実ですから、中高年以降は積極的にイノシトールを取り入れる事が大切です。食事からも摂取できますし、足りない場合はサプリメントを併用すれば、まず不足する事はないでしょう。
「イノシトールを食品から摂取する場合の摂り方は?」のまとめ
イノシトールは、サプリメントからも摂取できますが、食品からも摂取する事ができます。摂り方は、イノシトールを含む食品を食べるだけだから簡単ですが、1日あたりの必要量をクリアするには、サプリメントが便利です。食品とサプリメントのバランスを考えて取り入れてください。