ビルベリーは、ベリーの仲間でブルーベリーなどの1種です。日本ではなじみがありませんが、抗酸化作用が強い事で知られ、最近日本にも、健康食品やサプリメントが販売されるようになってきました。
ビルベリーとは
ビルベリーはブルーベリーによく似ていますが、ハックルベリーやブルーベリーより色が濃く果実も濃い紫色をしています。この濃い紫色はアントシアニンと呼ばれる色素の色で、セイヨウスノキ(西洋酢の木)と呼ばれ、ブルーベリーと同じ様に、生食やジャム、アイスクリームやジュースなどに利用されており、パイや製菓にリキュールなどと他のベリー類と同様に利用されているのです。世界の温帯や亜寒帯地方で育ち、栄養不足の土壌で良く育つ為、海外では森などで自生していますが、実の収穫を目的とした栽培は難しく、栽培品種はほとんど存在していません。
ブルーベリーの果実は皮をむくと薄い緑色ですが、果肉も赤紫色で生食をすると、指や歯に真っ赤な色素が付く事を利用して、ヨーロッパの歯医者では、子供たちに歯の磨き方などを教えるレッスンなどにも用いられているようです。アイルランドでは収穫期は7月から8月で、この時期になると身を収穫する為に森に入り、ビルベリーを摘み取りますが、収穫量はほかの作物にも影響しており、その年の収穫量で吉凶を占い風習などもあるようです。
ビルベリーの分析
よく言われるのが、アントシアニンには近視や鳥目、眼精疲労に効くという事が挙げられますが、健康に関する補助効果などの、補完的健康アプローチの研究を行っているアメリカ国立補完統合衛生センターでは、こうした効果は根拠が未だ十分に立証されないとされています。また、アメリカ海軍による研究成果では、数度の実験結果において夜間の視力を改善させるという説を、否定する結果が出ています。しかし一方では、ビルベリー摂取によって、加齢黄斑変性という眼病の改善や予防に、役立つとされている結果もあります。
また、抗酸化作用もあるフラボノイド類が多い事でも知られています。しかし、これは産地でも大きく変動し、固定した栽培種がほとんど見られない為に、かなりのばらつきがみられるようです。ある検査では、市販が行われている40種類もの品々を検査した所、その中でも10種類の商品には、全くアントシアニンが検出されなかったという事実もあります。現地では葉にも効能があるとされていますが、ビルベリーには高濃度のクロムが含まれている事がわかり危険視されています。
優れたアントシアニン効果
色の濃いビルベリーには、多くのアントシアニンが含まれており、その原産地は北欧とされています。この地方に多く見かける理由としては、夏季に現れる白夜が原因とされています。植物に多く含まれているアントシアニンですが、これは太陽光に含まれている有害な紫外線を、シャットアウトする為に作られていますので、白夜によって長時間日光にさらされる事を防いでいるわけです。人間が日差しの強い中で、サングラスをかける様に、こうした植物はアントシアニンを作り出す事によって、有害なものを遮断しているわけです。
アントシアニンは色が濃ければ濃いほど、その含有量が多いとされています。抗酸化物質としても知られているアントシアニンは、ヨーロッパでは研究が進んでおり、様々な医薬品として現在でも利用されています。さらにヨーロッパでは、血管障害や糖尿病に循環器病の医薬品や眼科などで利用できないか開発が行われているのです。また、アントシアニンの量の多さにも着目が寄せられており、これからさらにその研究が進められていく事でしょう。
ビルベリーの効能
加工品はスウェーデンやフィンランドに、ノルウェーといった国々が生産しており、通販でも購入が可能になっています。日本では栄養を吸収しやすくした、「ナノビルベリー」という商品も発売されています。分子を細かくする事で、通常では吸収しにくい成分を消化しやすくするのと同時に、即効性もあると言われます。ビルベリーには亜鉛とマンガンの量が、他のベリー種に比べて多いという事が挙げられます。特に亜鉛は、他のミネラルと違って吸収しにくいという特徴があり、他の食品に含まれる添加物などの、阻害物質によってブロックされてしまいます。
亜鉛は酵素の働きを活発にする作用もあり、骨作りや髪の毛にも関係して、性欲なども向上させる効果を持っています。抗酸化作用が特に強く、生活習慣病予防効果があるだけでなく、アンチエイジングにも効果があるとされているものですので、老化防止や美容効果にも優れた効果が期待できるでしょう。アメリカとヨーロッパでは、その効能に相違点がありますが、抗酸化作用だけを見比べても、他のベリー類に劣るものではありません。
「ビルベリーの優れた抗酸化食品を摂りいれよう」のまとめ
ビルベリーは天然のものが多い為、品質にはかなりばらつきがあります。効果の確定したものを利用するようにしましょう。国内では生で手に入る事がほとんどありませんので、サプリを利用すると良いでしょう。