ソルビトール

[監修済] 甘味料としての働きをもつソルビトールには効能がいっぱい

ソルビトールとは、糖アルコールの一種であり、天然の甘味料としていろいろな場面で利用されています。水分を一定に保つ働きを持っているため、幅広く化粧品などに利用されています。さらには、毒性もないので歯磨き粉や香味料、保湿剤や柔軟剤にも利用されている天然の有効成分であるソルビトールの働きや効能について知っておくとよいでしょう。

ソルビトールは甘味料として使用されています

ソルビトールは糖アルコールの一種です。糖アルコールとは、糖質の分子水素を添加することにより、アルコール基(-OH)を持つ糖質になり、天然甘味料として多くの場面で利用されてます。これらを、糖アルコールといいます。そのなかでソルビトールは、口に入れるとほのかな香りがあるためにお菓子の添加物や甘味料として使用されてきました。ソルビトールは砂糖とは違って低カロリーですので、ダイエット目的の甘味料としても使用されています。ソルビトールは便に適度な水分を与えることで、便通をスムーズにしてくれるという働きがあります。そのため、ダイエットなどに最適の甘味料と言えます。ですが、過剰摂取すると下痢を引き起こすこともあるので注意が必要です。多くの低カロリーなお菓子に過剰摂取するとおなかが緩くなるという注意書きがされているのは、このような理由からです。

ソルビトールは歯磨き粉にも使用されています

ソルビトールは砂糖の60パーセントという甘みを感じることができます。さらに、糖アルコールは甘いものでありながらも虫歯菌のエサにはなりませんので、虫歯のリスクはありません。多くの虫歯予防、口臭対策、歯周病予防の歯磨き粉にソルビトールが配合されています。さらに、ソルビトールにはほのかな甘みだけでなく水分を保つ働きもあります。そのため、歯磨きに適度な湿り気を与えて磨きやすくするといった役割も果たしています。歯磨き粉を長く使いすぎていても、固まったり分離したりしないのは、このソルビトールの働きがあるからです。さらに口内で溶解する際に周囲から熱を奪うのでさわやかな冷感があるのも特徴で、歯磨き粉に適しています。一方でソルビトールは大量摂取することで下痢のリスクがありますが、歯磨き粉として適量使用する分には問題ありませんが、歯磨き粉の容量もしっかりと守るようにしましょう。

ソルビトールは肌にも良い成分です

甘味料としての働きが有名なソルビトールですが、吸湿性があり保湿効果や柔軟効果に優れているという効能もあります。ソルビトールはグリセリンと同等の吸湿性があるとされており、肌の角質細胞に潤いをもたらすといった働きがありますので多くの美容液やクリームにも使用されています。水に非常に溶けやすい性質を持っていますので、水に溶けにくいビタミンCを吸収したり、肌の表面の油分と水分となじませるための界面活性剤としても使用されています。ソルビトールが使用されている美容に関する製品は幅広く、化粧水や美容液、美容クリームはもちろんのこと、ローション、パック、ファンデーションや口紅など幅広く利用されています。化粧品だけでなくシャンプーやアフターシェーブローション、ヘアスプレーにも使用されています。食べられるくらい安全性の高い成分であることから、自然派化粧品にも使用されているほど、その使用範囲は幅広いです。

ソルビトールの柔軟性も幅広く利用されています

ソルビトールは柔軟性、ものを柔らかくさせる作用があります。よい香りもしますので柔軟剤にも利用されています。界面活性剤や化学薬品に比べて吸湿作用や柔軟作用はさほど強くないものの、無添加化粧品に使用されるくらい安全性の高い成分ですので、赤ちゃんの洗濯ものに利用しても安全です。髪の毛も柔らかくすることができる柔軟作用がありますので、シャンプーや白髪染めの成分としても利用されています。ソルビトール配合のヘアケア商品を使用するだけで、髪の毛が柔らかくしなやかになります。

これからも広がるソルビトールの可能性

ソルビトールは安全性の高いものですので、医療の分野にも進出しています。体内での発酵作用、すなわち酵素による有機酸の生成といった作用がありませんので、安全性がほかの糖類に比べて極めて高いからです。そのため、医療分野でも各種内服薬や注射薬、糖尿病患者のための甘味料として幅広く利用されており、今後もその利用の幅が広がっていくと予想されます。

「甘味料としての働きをもつソルビトールには効能がいっぱい」のまとめ

ソルビトールは、糖アルコールの一種であり砂糖の60パーセントほどというほのかな甘みがします。ローカロリーですのでダイエット食や甘味料としても利用されています。肌の角質細胞に潤いをもたらすだけでなく、優れた吸湿性や柔軟性といった効能があり、化粧品や柔軟剤にも利用されています。最近では医療分野でも使用されるようになるなど、その働きが着目されて利用の範囲が広がってきています。

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